オレアリア
ピアプロID: oselot0207
初めての方は初めまして、オレアリアと言います! 最近、さりげなく名前変えました(笑)
様々なクリエイターさんの創作作品を見たい思いでピアプロにやって来ました。そのピアプロのユーザー様のおかげで、底辺の作家ながら今日まで創作活動を続けられています。
現在はシリーズものを中心に、番外編も交えながら小説を書いています。イラストは自身の画力不足で、とてもうpできません…でも、ごくたまに晒すかも? そんなワケで、ここでは身内や友人のイラストを投稿させて頂いています。更新の方は自身の都合上で、なかなか思うようにできていませんが、時間の合間を縫いながら少しずつ書いています。
なお、7月下旬から「VOCALOID HEARTS」シリーズ多数が注目の作品入りしています。こんな駄作が…ありがとうございます!
軽い挨拶と紹介になりましたが、皆さんよろしくお願いします! 余談ですが、カラオケでの十八番はいろは唄とかだったり←
メッセージ等は必ずお返しします…とか言っときながら返信おせーよ!
お友達やフォローも大歓迎です!(フォローして下さる時は、メッセージで報告して頂けると、フォロー返しがしやすくて嬉しいです)
プロフ画像の重音テトは、リア友のwestさんが書き下ろしてくださいました! 絵のイメージは「VOCALOID HEARTS」作中に登場する査察部隊・トリプルエーのテトからです。
2014年も、よろしくお願いします!
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ocelot0207
※現在、7話~21話までのボカロハーツの文章とストーリーを修正しています。
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最近の投稿作品 (37)
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「VOCALOID HEARTS」~第31話・陰忍部隊~
無数に広がる、吸い込まれそうなぐらい深々と続く、暗い暗い竹藪。そこへ、程好い涼しさを運んでいた風も、夜が更けるにつれて、徐々に冷たく感じられるようになってきた。体の芯まで、すぐに冷えてしまいそうなほどだ。妙な寒気が体に走る。そしてそれは何かーー更に『おぞましいもの』の到来を、予感させるようでもあった。
神威道場の師範・神威がくぽを狙った暗殺計画は、甲斐なく失敗に終わろうとしていた。平和統括理事会の放った刺客「陽忍部隊」は、洗練された動きと装備をもってして戦いに臨んだが、すべて侍の刀の餌食にーーそう、先程までがくぽの首を必ず取ると豪語していた忍たちも、今や死屍累々を築く山の一つ一つと化していた。戦いとは、つくづく無情なものである。そこかしこに佇む屍たちは、語らずして無念の思いを語る。
「くっ…我が腹心をみな切り捨てただけでなく、この我さえも打ち負かすとは…!」
「勝負あり。貴殿らの負けだ」
鋭く、鈍く光る刀を突きつけながら、がくぽは言い放った。忍者部隊の長であるソガシは、致命傷こそ負わなかったものの、刀を握り締めていたはずの屈強な右腕は¨消えて¨いた。彼の右肩からは剥き出しの内装が見え、無数の細い鉄線が垂れている。時折、小さな火花を起こす様も。
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「VOCALOID HEARTS」~第30話・陽忍部隊~
「今宵の月は、少し陰りが見えるな…」
神威がくぽ、神威道場の師範。彼はいつもの厳しい稽古を和音マコに施した後、夜も更けた竹藪の入口の石に腰を下ろして休んでいた。僅かな夜風が、草木の葉を飛ばしてくる。そんな空気の中、がくぽは一人涼んでいた。彼は酒も飲まなければ、煙草も吸わない。口にするのは、一汁三菜の倹約した食事だけ。それは何故だろうか。酒煙草は油断と慢心を招き、余計な食べ物は身も心も肥えさせてしまうからだ。
そして、がくぽは数日前、MARTの総長・カイトの願いで、共に理事会に戦いを挑むことを承諾した。しかし、彼はカイト本人にも伝えていたのだが、この決起は成そうが成さざろうが、確実に敵味方共に多くの犠牲を強いることになると懸念していた。争いと潰えた命を踏み台にしたその先に「平和」などというものがあるのか。言ってしまえばMARTも理事会も、やること考えることは違えど、人とアンドロイドの平和を目指そうという理念は変わらないのだ。でも、自分の耳に入ってくるほとんどが理事会の悪いような話。分かっている様々な事実も照らし合わせば、理事会は正に様々な諸悪の根源と言われてもおかしくないような組織。
だが、そんな「明らかな悪であるはずの理事会」が仮に無くなったとして、本当に全てが良い方へ流れるのだろうか。真の平和というものに向かって。カイトやMARTに対しては信頼しているがくぽだが、どのように考えても、そうした疑問が出てきてしまう。
「…いかん。拙者が、このような雑念を持ってはならぬ」
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「VOCALOID HEARTS」~第29話・電撃無双~
もしも亞北ネルという女が、世界のモデル界を魅了するプロポーション抜群の超絶金髪美少女アンドロイドアイドル、なんて存在だったら、どれだけ良かったか…想像していたら、アホらしくなってくる。
そんな妄想じみたことを考える私は、毎日のように街の警備や要人警護とかの仕事をしている。でも、それは普通の警察活動を行う組織とは少し違って、一都市の軍事防衛を兼ねた「軍警察」とでも言えるか。この軍警察は、通称「AMP」と呼ばれているんだけど、東京の湾内にある大きなアンドロイドの居住区っていうか、特別行政地区っていうか…ああ、も~ややこしい! とにかく、そーいうところを汗水流して守ってるワケ。
私はAMPの第1師団長・リリィさん直属の部下になるまで、必死になりながら、のしあがっていった。訓練学校を出て下っ端から始まった負けず嫌いな性格の私は、とことん仕事に力を注ぎ、片手間に肉体を鍛え続けた。でも私はそれに物足りず、自分の体を痛めつけてでも、更に体を強化するために研究機関に依頼して自らモルモットになった。その盲目に追い求めた力の代償は、とても大きかったけどね。
私は戦闘アンドロイドとして、諸々の武器をぶら下げ、時とあれば戦いもやる。すべては、私が愛するAMPが守る街のために。そんな信念があるから、毎日が大変でもこの仕事はイヤじゃない。けど、もっと女らしい仕事がやりたかったなって、今更だけど思ってしまう時がある。心境の変化、ってヤツかな。
「はいは~い、AMPで~す。下がって下がって」
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「VOCALOID HEARTS」~第28話・東奔西走する記者~
(…どうしたもんかなぁ)
家族どうしで職業が違うってのは、別に珍しくとも何ともない。だけど俺は無名の新聞記者、妹は世間で話題のアイドル。こうも差があると、何だか自分が平凡で惨めに感じられる。
俺は今、リニアに乗って博多から東京に戻っている。この乗り物は、まるで疾風のような速さで走っている。到着に2時間もかからないのに、車内はまったくと言っていいほど揺れていない。これだけすごいと、鈍行列車のような揺られながら移動している感じが、恋しくなるんじゃないか。
時刻は朝方。博多で妹の喜びそうな土産も買ってやったし、後は最後の取材を終わらせるだけだ。その取材先は、東京の都心に本部があるという「MART」。最近メディアに取り上げられることの多い、アンドロイドの支援団体だ。自分は直接関わったことはないが、妹もMARTに一時期世話になったことがあったらしい。そんなわけで俺も新聞社も、この「MART」という組織に興味が沸いていた。よくないウワサも、一部では流れているようだが…
¨今日も、JTC高速鉄道を御利用いただきまして、誠にありがとうございます。間もなく東京、東京に到着いたします。お降りの際には…¨
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「VOCALOID HEARTS」~番外編・テトの手記~
人間とアンドロイドとの平和を作り上げることを目的にした、アンドロイド平和統括理事会。カイトたちのMARTとは、互いが持つ裏側の面で対立しあう、相容れない関係である。
その直属の査察部隊、AAA(Android・Assessment・Agent)。通称はトリプルエーと呼ばれる。長らく、重音テト・波音リツ・天音ルナの3人によって、この部隊は構成されてきた。いつしか「不動の三星」と、組織の内外で呼ばれるほどに。
しかしある日、MARTを壊滅させるという最大の作戦の実行を目前にして、執行長の重音テトは別の作戦で突然の失踪を遂げた。多くの謎を残したまま…時を同じくして、天音ルナも突如として理事会を離反し、MART側に寝返ることとなる。いなくなった2人の後に、ただ1人残された波音リツ。これは、そのリツの回想である。
「…そういえば、テトの部屋に入るのは初めてだったな」
元執行長…もとい重音テトが、私たちの前から忽然と姿を消してから、半年ほどが過ぎた。その後も行方はまったく掴めず、彼女は謎の失踪を遂げたことにされる。
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「VOCALOID HEARTS」~第27話・君に幸あれ~
男の名はアル・トーテンコップ。ある人物からの依頼を受け、連邦捜査官の立場と職権を利用しながら、巡音ルカを消すために命を狙う。ルカはいわれのない冤罪で、追われの身となる。対するは恩人を守るために戦う、結月ゆかりと側用人の瑞希。ルカと共に逃走を図り、アルの襲撃を受けるも何とか難を逃れた。だが、これで終わったわけではなかった。執念深いアルの魔の手は、再びルカを掴もうとしている。
「はっ、あれは…!」
「どうしたの瑞希ちゃん?」
「お嬢様、後ろを…!」
- 鏡音誕生祭!
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「VOCALOID HEARTS」~第26話・夢を紡ぐ者たち~
国連会議への出席で訪れたニューヨークで、友人である結月ゆかりと再会した巡音ルカ。その後、彼女はアルと名乗る捜査官に狙われ、命の危険に晒されたが、ゆかりたちの助けによって事無きを得る。しかしアルは、自分の立場を利用して国家権力を行使し、再び彼女を消そうと企む。逃げ場が無くなったルカたちは、ゆかりの友人である兎眠りおん、そして自身の恩人のスイート・アンに助けを求める。
だが獲物を仕留めようとする狩人は、すぐそこまで来ていた。車で逃げる彼女たちに、刻一刻とタイムリミットは迫っている。ゆかりは携帯電話を手に持ち、電話帳を開いた。
「アンさんに繋げます。少し待って下さい」
(今の私にとって、アンさんが最後の頼みの綱…)
ニューヨークから少し離れたワシントンのホワイトハウスに、ゆかりからの緊急連絡が入る。アンの部屋に扉のノックを忘れた秘書官が、慌ただしく飛び込んでくる。
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「VOCALOID HEARTS」~第25話・希望を繋げる者たち~
皐月の某日、アメリカのニューヨーク。巡音ルカは国連総会の出席後、海岸に面したとある公園を訪れていた。結月ゆかりとの再会もあり、心の和んだルカだったが、そこへアルと名乗る捜査官がやってきた。アルはルカを犯罪者集団から護衛するためにやってきたと言うが、ルカは気にかかっていた数々の不審な点を指摘し、アルが偽の捜査官だと感づく。アルは微笑を浮かべた後、消音器が取り付けられた拳銃をルカの眉間に突きつけた。
「…巡音ルカ、あんたほどの聡明な女は初めてだ! それにそこの筋金入りの犯罪者どもよりも勘が鋭い。まったくご立派だよ!」
「…で、これからどうするのかしら」
「事前に言っておくが、お前は我々から絶対に逃げられない」
「どうしてそう言えるのかしら」
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「VOCALOID HEARTS」~第24話・海の向こう側で~
「お待たせ、ゆかりちゃん」
「あっ、ルカさん。お待ちしてました」
「隣に座っていいかしら?」
「どうぞ掛けて下さい」
MARTの一員として活動を続ける巡音ルカは、ニューヨーク湾に面した公園を訪れていた。彼女を待っていたのは、結月ゆかり。おしとやかでミステリアスな雰囲気のアンドロイドだ。2人は自由の女神が見える海岸のベンチで待ち合わせをしていた。ルカが来てそっと微笑むゆかりの笑顔は、まぶしく映っていた。
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「VOCALOID HEARTS」~第23話・闇の兆し~
唄音ウタ。愛称はデフォ子と呼ばれる、15歳の少女。カイトからの支援で就職した広告会社で、いつもと変わらない退屈な日々を過ごしていた彼女に、突然「アンリ」と名乗る謎の女性から警告の電話がくる。その直後、アンドロイド平和統括理事会の査察部隊・トリプルエーの議長¨健音テイ¨が現れる。ウタは部屋を変えて息を潜めるが、思いも寄らぬ事態が起こり、自分の存在を悟られてしまう。だが、偶然近くにあったロッカーを発見し、そこへ隠れることにした。
「唄音君、そこにいるのか…あれ?」
「いましたか、社長さん?」
「いえ、どうやら唄音君は、携帯だけ置いてどこかに行ってしまったようですね」
「はぁ…結局いないんですね。それじゃあ、そのウタちゃんの携帯は私たちがお預かりさせていただきますね」
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「VOCALOID HEARTS」~第22話・狙われた少女~
「連続暗殺事件…物騒な世の中」
唄音ウタことデフォ子。MARTで支援を受けて社会復帰を果たしたウタは、小さな広告店でうだつの上がらない毎日を送っていた。基本的にやることといえば、街中で昼前から夕方まで延々とティッシュ配り。彼女は正直、そんな仕事に満足はしていなかった。クールで無気力、それでいて人前に晒すことのないサディエストさを持った彼女にとっては、余計に。
しかしここまできて、ようやくまともな職を掴んだウタは、再びカイトの世話になるわけにはいかないと思い、贅沢は言えなかった。そうして今日も変わらず長く感じる昼休憩の合間に、自分のデスクに弁当を広げて新聞を読んでいた。15歳にはあまり見られない光景だが、カイトに「日頃から新聞を読め」と言われていたので、その習慣が身についているようだ。テレビ番組覧の裏には、連日この¨暗殺事件¨について大きく報道されていた。
¨立て続けに起こる暗殺事件。そして昨日未明、30代と見られる男性が都内のマンションで倒れているのを近隣住人が発見した。警察によると男性は腹部に銃撃を受けており、現在懸命な治療が行われている。男性の身元は現在確認中であるが、アンドロイド平和統括理事会の重役であるとみられ、理事会も独自に調査を開始している。警察は殺人未遂の容疑で、以前の事件と同一犯である可能性もあるとみて捜査を進める方針だ。¨
「…寝よ」
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「VOCALOID HEARTS」~第21話・革命の胎動~
僕は鏡音レン。
ここ暫くの間、毎日が驚く事の連続で何だか気持ちが落ち着かない。
今日もルナさんから告白されて…と言っても勿論¨愛の告白¨じゃないからね!
その後、僕は数年前にMARTへやってきたルナさんに初めて出会った時の事を思い出した。
…今でも覚えてるよ。
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「VOCALOID HEARTS」~番外編・バトルウェーブ~
4月上旬の夜、フランス。パリの高級レストランに、2人のアンドロイドがVIPで来店した。1人は、アンドロイド平和統括理事会の査察部隊、トリプルエーの副執行長・波音リツ。もう1人は、リツと何らかの取り引きをするためにやってきた、金髪の男・レオン。店の洒落た雰囲気、静かに奏でられる弦楽器の演奏、紳士淑女の集まり。それは絵に描いたような、格式高い料理店だった。
「…こんな店、昔は入るのも夢のまた夢だったよ」
「レオン様、お好きなものをどうぞ」
「ありがたい話だよ。これだけの素晴らしい待遇、もう後にも先にも無いかもしれないね」
「光栄です」
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「VOCALOID HEARTS」~第20話・花粉襲来前線~
モモ「ふ…ふぇくしょいっ!!」
TVキャスター¨…続いて花粉情報です。今月から日本各地で大規模な花粉の飛散が予想されそうです。お出かけの際にはマスクを着用されると良いでしょう。¨
モモ「だ…誰かティッシュ下さ~い!!」
カイト「…うおっ!?何だその鼻水は!?」
いろは「モモさん、ティッシュだにゃ!」
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「VOCALOID HEARTS」~第19話・巡音を訪ねて遥々と~
私たちの街に積もった雪も溶けはじめ、ようやく春の訪れが感じられるようになってきた。長かった冬も、いよいよ終わりを告げる。そんな時期に私たちがやってきたのは、まだ雪が降りしきる北の大地・北海道。一緒についてきたモモが観光気分になってしまっているけど、今回の目的はそうじゃない。リンちゃんの里帰りも含めた、MARTの緊急総会。それが私たちの目的。
「さて、北海道の名物と言えば何がある?」
「りんご!」
「それは青森ですわ…」
まったく、この桃音モモは…私だけでなく、カイト総長も呆れてしまっている。いつものことだとは、分かっているけど…