「レン、しゅきー」
「ちゅきー」
 膝の上、肩、頭の上、腕…いろんなところにぴったりと引っ付いたチョコレート色、桃色、黄金色、空色の髪の幼い少女たち。
「いやあ、レン、ハーレム状態だね。おめでとう」
「そりゃどうも」
 皮肉っぽく答えながら、レンは少女たちの相手をしていた。彼女らは、メイコとルカ、リンにミクである。
 どうもマスターの次回曲はどうやら【ロリ曲☆メドレー】と言うふざけた曲らしく、そのマスターが四人の音声データをいじってしまったのだ。VOCALOIDのデータや容姿は主に音声データに影響されるから、音声がロリっぽくなれば、姿も幼女に変わってしまうのだ。
 勿論、容姿も変われば性格もかわる。
 四人とも、すっかり小さな女の子になりきってしまっていた。
 こういう場合、何故か好かれるのはレンのほうなのである。このパソコンには、俗に言う『クリプトンズ』の全員がインストールされている。だから、ここには男が二人もいるというのに、幼い子供に好かれるのはどうもレンのほうなのである。
「カイト兄のほうに行けよ、俺だけじゃかまいきれない」
「やー」
「やなのー」
「え、どうして俺、嫌われてんの」
「ゆーかいさりぇりゅのー(誘拐されるの)」
「ゆーかいなのー」
「…よく知ってるな」
 呆れ、レンはカイトを見た。無論、カイトとて変態ではない。あれは仕事のうちで、決して本心からの趣味などではない!だんじて、そんなことないのだ。これだけは断っておく。
 次回曲が完成し、動画として投稿されるまでは、レンはこの少女たちの遊び相手――ではなく、玩具としての役目を果たさねばならないのだった。

 三日後。
「…だいじょぶ、レンー」
「たましー、ぬけてゆよ?」
 少女たちがたむろしてレンの頬をつついたり髪の毛をひっぱったりしているが、当のレンは事実、魂が抜けたようにぐったりと倒れこんでいた。なにかのウイルスやバグではない。ただの、『育児疲れ』である。
 実際、十四歳の少年の四人の少女の相手はあまりに荷が重すぎた、と言うことだろう。
「レン、後二日。後二日もたてば、曲も完成して、皆元に戻るよ」
「後二日…。長すぎる…!!」
 そのまま気を失って倒れこんでしまいたい、とレンは思っていた。

 さらに三日後。
 きゃあきゃあと、少女たちが可愛らしく歌っている声が、ふっとやんだ。
 曲が終わったのだろう、とレンは解釈した。曲の収録は、これで既に七回目。小さな子供を手懐けるのは難しいんだ、とレンは心の中でマスターをわらった。
 今回は割合、上手く歌えたほうかな。しゃべり声は聞こえなかったし。多分、マスターがいらだってすごい形相だったんだろう。
 しばらくして、妙に懐かしく感じる、少女ではない大人びた声が聞こえてきた。
「おわったーっ!」
「ひゃあ、目線が高いよぉ」
「こっちの方が落ち着きますわね」
「うーん、久しぶりに肩がこらなかったわ(胸的な意味で」
 伸びをしたり、歌を口ずさんだり、腕をぶんぶんと振り回してみたり、既にスコアを手にして練習を始めていたり、様々だが、それは小さな少女ではなかった。
「直った!」
 飛び上がりそうなほど、レンは喜んだ。
 これで、幼女地獄から開放される!
 ガッツポーズまでしているレンのところにリンがよってきて、レンにいった。
「レン、マスターが呼んでる。カイト兄もね!」
  きょとんとしながらも、レンは幼女地獄からの開放と、もしかしたら新曲がもらえるかもしれない、と言う喜びで、胸が高鳴っていた。しかし、そんなレンのドキドキを叩き壊したのは、マスターの短い一言だった。
「レン、カイト、次はショタで頼むな」
「え」
 それから、レンとカイトが反論する暇もなくマスターはデータをいじり始め、五分後には二人はしっかり『少年化』していた。
 意気消沈してもどって行くと、今度は『クリプトン女子組み』がこちらへ目を向けた。口々に言う。
「可愛い!」
「え、レンとカイト?」
「…子供になったんですか」
「いいじゃないの」
 だぼだぼになった服をひっぱられ、レンはリンの膝の上に乗せられた。同時に、カイトもメイコにひっぱられ、ミクに頬をつねられていた。
「ふぇ?」
「ふにぃ」
 おかしな声を出す。さらに、女子組が黄色い声を出した。
「可愛いな、本当に、レンは!」
 チュッと頬にキスをした。キス、と言うよりはチュウと言ったほうがよかったかもしれない。
 でも、これは子供だからで…。待てよ?
 ふと、レンは思う。
 曲が完成するまでこのまま…ってことは。こんなことを毎日されるのだろうか?
 …身が持たない!

「ましゅたーのばかぁっ!」

 涙目になって、叫んだ。
 パソコンの前で、マスターが首をかしげたことは言うまでもない。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

双子番外(の、番外編)―

今日はボカロ設定です。
イベントモノやってたのに…orz
でも、今日はある意味記念日だからいいです。
誕生日を忘れてた記念。
怪盗探偵のほうも投稿しますよ!

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閲覧数:406

投稿日:2010/04/25 19:58:44

文字数:1,986文字

カテゴリ:小説

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  • 華龍

    華龍

    ご意見・ご感想

    ちょvvv
    みんな、ロリショタでウチに来な!!!!(本音が…!!
    願望としては、みんなを(6人全員を)腕に抱いて寝たい!!!!(潰れる!!!!ヤメロ
    とりあえず、ロリ組をフッリフリのロリータ服にする!!!でも…ルカとメイコはゴスロリにしよう★
    で、ショタ組は…あひるちゃん…??wwww
    よし、あひるちゃんパンツをはかせとこう!!!
    まあ、泣き叫んで逃げられるかもしれないが…愛ゆえ!!!って事で追いかけ回す!!!(変態が

    声質が変われば容姿も変わる…なんてグッドbな設定~!!!!!!!!
    素晴らしい!!!>∀<
    また、番外編お願いしても、よろし???

    2010/04/25 20:48:32

    • リオン

      リオン

      華龍さん、だめです、もう全員私の周りで歌ってくれてます。
      もう全員棚に並べてしまいたい(やめろ
      あ、ミクは男物のパジャマ着せたいです。できれば青で。
      アヒルちゃんですか、いいですね(笑
      カイト短パン、レンは公式服のすそを延ばしてワンピース風推奨です。
      泣き叫ぶ前に餌で釣る!(最低

      グッドですか!?ちょっと探したらあるんじゃないかと思ったんですが…。
      素晴らしいだなんて、そんな、もったいなさ過ぎる言葉ですよ!
      双子番外は月一ですけど、特に何もない月には続き投稿するかもですー。

      2010/04/25 20:57:09

  • 流華

    流華

    ご意見・ご感想

    可愛いっ(>_<)

    リン、レン。部屋あげるしご飯も出すからうちおいd(変態は黙ってようね?っていうか何をさせる気だ?

    でもロリショタより通常の方がいいかも………
    だってイチャイチャの規模が小さくなるじゃないk(しなないか?

    ごめんなさいです………。
    怪盗探偵の方も楽しみにしてますね♪

    2010/04/25 20:12:19

    • リオン

      リオン

      可愛いですか!?よかったです♪

      あぁもう全員俺の嫁…てかもう俺でいいよ(ぇ

      どんな双子でも、結局リンレンはラブラブだと思います!成長双子も、ロリショタも!!
      ロリショタはお風呂とかも一緒に入ってそうだし、成長は…大人になってると思うよ。

      いえいえ、むしろ私がごめんなさいです。
      怪盗探偵も頑張ります!

      2010/04/25 20:51:42

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