「私の名前はメイコ。
 私の事はもう知ってるわよね。はい、次」

メイコはざっくりと言って席に座った。

「僕の名前はカイトだよ。
 もう知ってるかもしれないけど、こう見えてこの家の当主なんだ
 好物はアイスだよ。水分補給は○リ○リ君な位」

次はメイコの向かい側に座っていたカイト。
カイトは当主にはあまり見えない感じの人だった。
ニコニコしていて、優しそうな印象だった。
けれど、これでもちゃんとした実力があるからメイコと、婿養子で入ったこの家とも上手くやっていけるのだろう。
だが何故室内なのにマフラーをまいているのかは謎だ。

「ミクと言います。16歳ね。
 音楽とネギが好きです。
 貧乏臭いと言うなら、パパに言ってね」

その次に、カイトの隣に座っていたミク。
ミクはメイコとカイトの娘である。
16歳で高校一年生なのだが、長い緑色の髪を高い位置で縛っているので、幼い印象を与えられた。

「私はカムイと申します。
 どうぞ、お見知りおきを……」

次に、ミクの向かい側、レントンの隣りに座っていた男が
何も知らない人がこの人を見たら、カムイが当主だ!と思ってしまう程、彼は礼儀正しかった。
それもその筈で、実は彼は武道家でありよくテレビとかに出ていた。
カムイは今、自分を超える武道家を生み出す為に師匠をやっているらしい。
長い紫色の髪を頭のてっぺんできつく結んでおり、その姿はさながら武将のようであった。

「ハロー、ハロー。始めまして。
 ルカと言うわ。半年前に私もこの家に入ったばかりですの。
 よろしくね」

最後にレンの向かい側に座っていたルカが自己紹介をした。
ルカは白人のハーフで、少しばかり危ない日本語を話していた。
ちょうど、その時食堂のドアが開いた。

「遅いわよリン。お客様に失礼だわ。
 早く席につきなさい」

メイコは彼女にどこかきつい口調で言葉を発した。

「申し訳ございません。お母様」

リンと呼ばれた先ほどの少女はメイコに小さく一回お辞儀をした後、ルカの隣りに座った。

「レンちゃんごめんなさいね。
 この子ったら礼儀がなってなくて……
 あ、この子の名前はリン。一応私の娘よ」

メイコはすぐに表情を変え、ニッコリと笑った。
その顔に、レントンはどこか寒気がした。

もしかしたら、何か起こるのではないか……
レントンはこれまでの経験上、それに気付きやすくなってしまったのだ。
彼もまた、行く先、行く先で必ず何かの事件に巻き込まれている名探偵だからこそ。

でもそれを顔には出さず。レントンも小さく笑った。
それは誰にかは、知らない。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ナゾトキ 3

3!リンちゃん!バーロー!

閲覧数:825

投稿日:2010/04/13 18:22:49

文字数:1,093文字

カテゴリ:その他

  • コメント2

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  • おこめ。

    おこめ。

    ご意見・ご感想

    なんだか複雑そうな家ですね(´д`;)
    リンちゃん…。

    続き楽しみですっ。

    2010/05/05 01:36:35

    • 夕月Z

      夕月Z

      コメントありがとうございます!
      ひなた春花様 わわ!凝縮です!ありがとうございます!こちらこそ素敵な曲を有難うございます!
      おこめ。様 コメントありがとうございます!複雑な家庭って嫌ですよね。続き頑張ります!

      2010/05/05 17:36:03

  • ひなた春花

    ひなた春花

    ご意見・ご感想

    わっ、続きがたのしみですね~♪
    はじめまして、ナゾトキのひなたです。
    すてきなよみものありがとうです(*^^*)
    続きをわくわくお待ちしております!

    2010/04/26 22:31:52

    • 夕月Z

      夕月Z

      コメントありがとうございます!
      ひなた春花様 わわ!凝縮です!ありがとうございます!こちらこそ素敵な曲を有難うございます!
      おこめ。様 コメントありがとうございます!複雑な家庭って嫌ですよね。続き頑張ります!

      2010/05/05 17:36:03

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