腕を伸ばし差し出したのは
それなりに綺麗に包んだ袋

黄色の水玉模様の小さな袋に
結んだリボンは君の好きな色

「先月のお返し」と
つい気恥ずかしさから
素っ気ない言い方になる


それでも君は笑って
「ありがとう」と言う
とても嬉しそうな表情で

胸が高鳴ると同時に
顔の熱が上がっていく


君が受け取った袋を開くと
部屋には甘い香りが広がる

袋の中身から取り出されたのは
なんの特徴もないただのクッキー

それを口にした君は
「美味しい」と言って
幸せそうに笑ってくれた

たったそれだけの些細な事が
僕には嬉しくてたまらなかった


ふと何かに気付いた君は
袋の中をゴソゴソと探り
指にはさまれた一つの飴


「これは?」と聞かれ
「…おまけだよ」と返す


不思議そうな顔をしながらも
袋を解いて飴玉を口に含んで
甘さからか顔は幸福に満ちていた


僕はそれを見ながら思う
きっと君は気付かないと

その飴に込められた
僕の気持ちの意味を










(ずっと君と、一緒にいたい)

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

気持ちを込めて

ホワイトデーネタ。ギリギリなのは仕方ない、突発文なのでw
主旨としては、初々しさを目指してみました(キリッ←

閲覧数:291

投稿日:2011/03/14 22:17:38

文字数:453文字

カテゴリ:小説

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