欠陥品
ピアプロID: kureisis
文をメインに、色々と創作中。
基本テトさんと鏡音が大好きです^^*(もちろんボカロ全般好きです)
よく色々な作品を巡り歩きしてます。一行詩に出没しているので気軽に絡んでくれると嬉しいです♪
最近は絵師さんのイラストから文を書いてみたいと思っていたり…。
また、僕の書いた文からイラストを書いて頂けたら嬉しいなと思ってます←
ツイッター始めて見ましたが、使い方がよく分からないww
よければお立ち寄りください♪
http://twitter.com/Defectiveprodu
pixivでも作品を投稿し始めました、良ければご覧ください^^
http://www.pixiv.net/member.php?id=2245288
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背中合わせ
外からは暖かな日の光が差し込み、その部屋にはマスターが本をめくる音だけが響いていた。紙に並ぶ文字を追う目をふと下に向ければ、膝の上には双子の寝顔がある。右にはリン、左にはレンの頭が乗せられ、静かな寝息をたてていた。
「『春眠暁を覚えず』、って所か。そろそろ春の季節かな」
先刻まで話をしていていつの間にか眠りについた二人を見ながら、マスターは誰に言うでもなく呟く。気候も冬の寒さから徐々に、暖かな春へと移り変わっていくのを肌で感じていた。同時に足に掛かる重みも感じながら、目を本へと向け直して動きを再開させる。暫くマスターがそうしていると、洗い物を終えたテトが部屋に入ってきた。
「二人とも眠っちゃったんですね」
「お疲れテトさん。悪いけど、タオルケット持ってきてくれる?」
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嘘偽りなく
「テトさん」
ソファーに座りながら充足感の余韻に浸るテトに、マスターが小さな紙袋を差し出した。それを「ありがとうございます」と言いながら、テトは笑顔で受け取る。
「開けてみてもいいですか?」
「うん、どうぞ」
促されたテトが取り出したのは、銀色のネックレスだった。小さな音符を形どったアクセサリに、チェーンが通されている。
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気持ちを込めて
腕を伸ばし差し出したのは
それなりに綺麗に包んだ袋
黄色の水玉模様の小さな袋に
結んだリボンは君の好きな色
「先月のお返し」と
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たまには甘えてみて
いつもと変わらない朝―少なくとも、寝起き直後のマスターはそう思っていた。
「………なに、あれ?」
マスターの疑問に、返事をする者はいなかった…いや、出来なかった。テトはただ苦笑を浮かべ、リンは嬉々とした眼差しでレンに目を向けていた。当のレンはというと、部屋の隅で丸くなって落ち込んでいる様だった。頭にある猫耳は若干垂れ、尻尾からもその様子が見てとれた。
「え…レン、なんで猫耳と尻尾?コスプレ?」
「…………」
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照れ隠し?
ベランダに座り晴れ空を見上げながら、マスターは煙を吐く。何か考えてる訳でもなく、ぼーっとした様子でただ空を眺めていた。
「マスター、ここにいたんですか」
声のした方に振り向けば、そこにはテトが立っていた。どうやら、マスターである彼を探していたらしい。
「…何か用?」
「また煙草吸ってますね」
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白しかない世界で
白が降り注ぐ景色、すべてがただ一色に染まってる。地面も空も白に包まれ、音さえも吸い込まれた様に世界は静寂だった。
その中をキシキシと足元の雪を踏みしめ、白い息を空に吐きながら歩みを進める人物がいた。黄色の髪に落ちた雪を気にする様子もなく、首に巻かれた青いマフラーを大事そうに着込んでいる。
「………」
その顔立ちは少年と言うには大人びていて、青年と言うにはどこか幼さが見える。その背格好からどうにか、彼が男であることが認識できる。
彼は黙って雪が降り注ぐ中、雪を掻き分けて歩き続けた。暫くして白い景色に大きな一本の大きな枯れ木が表れ、彼はその木の前で足の歩みを止める。
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独白
心が辛い
この気持ちを抱える事が
胸が苦しい
想いに押し潰されそうで
どうしてだろう
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たとえ、同じ日でも
おかしいのは分かってる
今日は自分も誕生日なのに
でも変に思われても
それでも祝いたかった
君と一緒に生まれた日を
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寒さの中の温もり
「はぁ…寒いですね」
「明日は積もるらしいよ」
しんしんと静かに雪が降る中、マスターとテトは白くなった道を並んで歩いていた。
そこに人気はなく、雪を踏みしめる音がやけに響いて聞こえる。
「そうですか…手袋、持ってくるべきでした」
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今、この時だけ
炬燵で暖を取りつつ、レンは上に置かれた篭から蜜柑を一つ手に取る。
この炬燵はここ最近、急に寒さが強くなった為にマスターが引っ張り出した物だ。
「今年は積もるかもな」なんて言ってのを思い出しながらも、彼としてはどっちでも興味はないらしい。
「レ~ン~…」
そう名前を呼ばれて視線を右に向ければ、足どころか両手も炬燵に突っ込んだ双子の姉がいる。
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【新婚みね】一秒でも長く、㎜でも近く【音坂さん】
自宅の前で顔に浮かぶ汗を拭い、走った為に乱れたスーツと荒くなった息を整えた。
一度だけ深呼吸して、目の前の扉のドアノブを掴む。
扉を開いて自宅の中に入って、レンは帰宅を告げた。
「ただいま」
「お帰りなさい、レン!」
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【飴玉】仕返し【後日談】
オレンジ色の光が街並みを照らし、遠くでは烏の鳴き声が響き渡っていた。
伸びる影を背に、テトとマスターは並んで歩を進める。
「結構、遅くなっちゃったね」
「マスターが、物一つ買うのに悩みすぎなんです」
そう言って、テトは呆れた顔をマスターに向けた。
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【飴玉】もっと見たくて【予告?】
ベッドに横たわる君に
僕は笑顔で覆い被さる
羞恥心から顔をそらせば
引き戻して口付けをする
リビングでした時よりも
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【新婚みね】僕は君が。【音坂さん】
一緒に座りながら感じる
君の隣に居られる幸せを
横顔を見ながら感謝する
僕の隣に居てくれる君に
視線に気付いて僕に向き
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【学パロ】どうして君を【鏡音】
「ただいま…」
疲れの混じった声で帰宅を告げるが、返事が返ってくることはなかった。
両親は共働きの為、家にいないのは当然である。
しかし先に帰ってる筈の人物からの返事がない事に、レンにとって予想外であった。
「リン、いないのか?」
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【亜種】寝てるときは【ミクオ兄弟】
ソファーの上で寝そべりながら、ちびクオは携帯ゲーム機のボタンを叩いていた。
彼一人しかいない広いリビングに、ゲーム機から発せられる音が鳴り響いている。
真剣な面持ちで画面を見ながら、指を駆使して操作する。
その様子から、かなり悪戦苦闘しているようだった。
「えぇっ!?今の当たるの!!?早く回復しないと…ちょ、こっち来るな!あぁっ!!もう一匹来た!?」