私は、自分が生きた時間を数えたことがない。
血潮の滾るままに進み続けた、幾千の家が焼けるのを見た。火を煽る風がそよぎ、血糊を知らない剣と弓とを掲げて、勝鬨を上げる。心を支配するのは穴の開いた高揚感だ。行く末は星が導くというが次へと歩みを進めたとして同じ光景を見るだけだろう。
誰かが私を神だというにしても、あまりに不器用な私は何ができる神だというのだ。疑問だけが鼓動と同調して全身を駆け巡る。私のできることが仮に並外れているとしても、私の測る範疇ではそれは息をするように自然なものでしかない。
脈打つ体が求めるのは自分を埋める何かだ。それを探し続けてきて、今まで見た景色は、いつも赤茶けていた。


私が新たに見るものは何だろう。何を信条に生きていけばよいのだろう。教えてくれる人は、未だいない。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

あるものの葛藤について

あるゲームの登場人物の心象風景を軽くラフスケッチで残しておきます。

加筆が行われる予定です。今はこれだけ。

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投稿日:2018/01/21 18:39:49

文字数:348文字

カテゴリ:歌詞

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