「あ。カイトだ。」
一言、こいつはそう言ってトコトコとこちらにやってきた。
「何してーんの?」
軽い調子のまま…要するにいつも通りカイトマスターが話しかける。
「…いや、お前のほうが何していたか激しく気になる所なんだが。」
「昼寝!…ってことはここ夢?あーあ、残念。夢って夢だと気付くとすぐ覚めちゃうんだよねー…せっかく絵人が出てきたならいじり倒したかったなー。」
コイツ…
「溜息一つですまさねーでげんこつの一つでも食らわせてやれば?」
「ええ!?これ以上マスターがパーになったら困るの誰だと思ってんですか!」
「…馬鹿だね、青いの。」
怒ったカイトマスターがどこぞのヒロインよろしく工具を持ってカイトを追いかけた。
第3章 2頁目
「席は在ります、どこにでも好きなとこにお掛け下さい。」
満面の笑みで青年がそういうが、設けられた席4つは何処も人が座っていた。
話しかけてきた青年、机にうつぶせて気持ちよさそうに寝息を立てる一寸法師の様に小さな子供、笛吹きの野郎に…最初追いかけまわした少女。
皆色白の肌でたのしそうに雑談していた。
「因幡の白兎サン、広い川が在るのにぃ、どうやって此処まで?今世界中の船が壊されてくるの大変だったんじゃありやせんか?」
「青の3月ウサギと同じで私も乙姫さんの使いに送ってもらったんです。まあ帰りはそうもいきませんしわにでも騙しますよ。帰りは眠りネズミさんとは分かれ道ですし。」
其れは、危ないんじゃないか…?
「へぇ、じゃぁウサギ組はぁ乙姫さんにお世話にぃ。」
「植物の多いクローバーの国は水の都市とのつながりが深いですからね。眠りネズミさんがいなきゃこんな近道使えないんですけど。」
「で、海の向こうの国ですし交通手段はウミガメしかない三月兎さんは仕方ないですけどねぇ。」
「泳いでも来れない事はありませんけどね。」
「…それより今の時間は解ります?」
「いや、バター安物使ったら動きが悪くて…すみませんね、日付けしか解りません。ああ、そういや今日は大臣の誕生日だったかもしれません。」
「バレンタインか。」
「それはおめでとうございます。ああ、今日は私はスペードの国の奥様に呼ばれていたんだったわ。クローバーの国の案内を仰せつかって。」
「其れは大変ですねぇ。あ、ワインどうですかぁ?」
今まで無視してやがった笛吹きが、いきなりふってきた。
「え?マジで酒あんの?」
「馬鹿ですねぇ、お茶会なのにワインが在る訳無いじゃぁありやせんか。」
…この野郎。
一寸期待しちまっただねぇか。
「ふふ、ワインがお好きなんですか?」
少女が笑いかけながら話しかけてくる。可愛い。
「…酒類が好きなんだ。お前も?」
訳もなく斜め上を向いた。無意識に右手の人差し指が頬をかく。
「いえ、飲んで楽しそうにしてる方を見るのは好きですが私は下戸なので。」
「そっか。」
「もし暇でしたらクローバーの国にいらして下さいな。上質なブドウが多く取れるので上等なワインが売りですので。」
「…そうだな、お邪魔させてもらうよ。」
何だろう、こいつと話すときに出来る空気の流れ。空間にどこか懐かしいものがある。
会うのも話すのも今日が初めての筈なのに。
「そういえば重役って聞いたけどみんなの職業は?」
「わたりは国王ですよん。帽子やは趣味ですかねぇ。」
パキン
笛吹きがそう言って指を鳴らして帽子を呼び出した。
「魔法か?」
「手品です。人を驚かせるのが大好きでして。」
ああ、そうらしいな。
「私は家女中(ハウスメイド)です。」
白兎がそう言った。メイド服ではなくどこぞの高校の制服といった方が正しい様な服装だけど…メイドなのか、お嬢様とかじゃなくて。
「スペード勤務ってウミガメに聞いたけど…クローバーの人?自棄にくわしいな。えっと…白兎サン?」
「ええ。お屋敷(マナーハウス)がスペードの国、各国にも別荘(タウンハウス)があるので。眠りネズミさんがお茶会の空気は好きだから参加したいと言っていたので今回は主人の頼みもあって付き添いに。」
「へぇ。で、この寝てるのは何?」
「クローバーの王子です。青の王様も元はクローバーの王だったんですけど…彼に国を任せて出て行ったんです。」
王子さま。とてもそうに見えないけどな…なんか、存在が希薄で今にも消えてしまいそうなくらい無奴なんだけど外出させていいのか?弱弱しいわけじゃないけど、きえてしまいそうだと思った。色が、無い。
「俺は青の国の王女様専属執事です。」
「王女がいるのか?」
「いるわけがない。城に居るのは男だけですから。」
「…じゃあお前は何なんだよ。」
「王女様の執事です。逢いに行くのはこれから。」
「いない王女にどうやって会うんだ?」
「さあね。」
…頭が痛くなってきた。
眠りこける王子、変人な笛吹き、気違いな執事…ああ、メイドの恰好はともあれ彼女が唯一まっとうな人間に見える。
「残念。人間何回やしませんよ」
パキン
指を鳴らすと、ひょっこりと獣耳が表れた。
「な!?」
「? どうしました?」
長くひょこひょこする耳は彼女にも見えてる筈なのに…
「逆です、貴方にだけ見えてやいなかったんですよ。私は人の驚くが尾が好きなんですよ。」
してやったり。
そういった顔で笛吹きが言って見せた。
「だから言ったじゃありやせんか。兎にヤマネ、そして私は灰猫。」
にゃあ、と鳴いて手を何かを招く様に動かす。
「ヤマネなら男の子では無く眠れる森の美女がお似合いですけどねぇ…フランス語は割と好きなものが多いですね。ウサギもヤマネも。」
「すまん、つながりが俺にはわかんねぇ。」
「でしょうね。元ネタは自分でお調べになるなり放置するなり。1つくらい謎が在った方がミステリアスで良いでしょう?さて、そろそろお開きです」
「…お前は謎の塊みたいなものだろう。」
くすりと笑って帽子屋は顔が最後に残るように消えていった。
「亜種・」手のひらサイズの彼1.5[崩壊注意] 第3章2頁目
各国の重役(?)が集まったお茶会。
其処に飛び入り参加することにしたメイトの前に現れたのは…?
笛吹きさん大暴走です。
スタート地点からさほど進めてない主役達無視してお茶会して遊び呆けてます。仕事しろ。
メイトはメイトでゴールまじかで寄り道し放題…どころか遠ざかってます。大丈夫か?
本当はお茶会に全員集合してちょっと事件がおきて・・・を予定してたんですが、それだと2つの事件同時に起こさなきゃいけなくなるのでそれはどうかと思いまして分割。
上司の愚痴を言う海だった筈なのにメイトが飛び入り参加して世間話をする会になってるのにみんなは気にしてない模様。こんだけ自由にやってるとそんなにたまってないんでしょうね(笑)
設定が多いので矛盾しないようこぼさないよう…やってますがこぼして矛盾してるかも。
まあその場合はバクが起きたんだと思ってください
(ゲームの世界にか純チョコの思考回路に課はお任せします
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