私は次の日ボカロ商店街に出かけた。
「きゅうりっ♪ きゅうりっ☆(キラッ! 」
「あ゛ぁぁ!!!!テイさん!!」
私が振り返って見た先にはレンくんの姿があった。
「レンくん!!この子?昨日話してくれた子」
緑のツインテールの子が私に近寄ってきた。
「あのぉー…。」
私はどうしたらいいか分からなかった。
「お姉ちゃん!!テイさん困ってるよ…。」
「あ、ゴメンね!」
「テイさん、こちらミク姉ちゃんだよ!」
「よろしくお願いします。」
「よろしくぅー!テ・イ・ちゃんっ♪」
「レーン?誰ぇー?この、か・わ・い・い・こ☆
まぁーさぁーかぁー?(ニヤリッ☆」
白のリボンを頭につけた金髪の女の子がレンくんを見てニヤ付いた。
「ち、違うよ!!」
「レーンー… かぁーおぉーがぁー… 赤いよ?」
「リンーー!!!! 怒るよー」
(あぁ、この子がレンくんが言ってたリンちゃんかぁー… そっくりだ。)
「ごめんごめん☆
あ、すみません。私、鏡音リンです!レンの姉ですっ☆」
「すみませんー 僕の姉、調子にのりやすいんです。」
「あはははっ、レンはもう彼女つくったのかー(ギュウゥゥゥゥウー 」
青色の髪の男性がレンくんに抱きついた。
「く、ぐるじぃ…(苦しい) ガイドに゛ぃざん(カイト兄さん)…」
「あ、ごめんごめん」
「ふぅー…。あ、こちらカス…カイト兄さんだよ♪」
「あ!!今『カス』って言った?てか言ったよね!!!!」
「バカイトなんだから間違われても当たり前よっ♪
カ・ス・ト☆」
茶毛のショートカットの女性がカイトさんを馬鹿にした。
「めーちゃんー それはヒドイー…。」
「いつものことでしょー。あ、私メイコ、よろしくね♪」
「よ、よろしくお願いします。」
「あのさぁー…。テイさん困ってるんだけどー…。」
レンくんが呆れて言う。
「あ、全然大丈夫だよ?」
「いやぁー…。今、完全困ってたよねー。テイさん?」
リンちゃんも呆れて言う。
2人とも同じ顔してるから一瞬レンくんが話しかけてきたのかと思った。
「あ、そうだ!!!!テイさん!私達の家においでよ!!今日パーティなんだ!!」
ミクちゃんが手を引っ張る。
「あわわっ!い、いいんですか!!」
「全然OKよ!ねぇ、カイト?」
「僕は別にアイスさぇあれば別になんでもいいけど?」
「あんたはなんでこう上から目線なのかしらぁー…。(ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ…」
「ごめん!!!!ごめんって!!!!めーちゃん許して!!!!」
「今日はあんたのアイス2個テイさんにあげなさい!」
「うぅ…。それで鉄拳くらわなくてすむならどうぞ…。」
「じゃあ、決まり!!ルカ姉が料理作ってるから、行こう!!」
レンくんとミクちゃんとリンちゃんに手を引っ張られ私はつれて行かれた。
「わぁー…!!」
目の前は豪邸だった。
「家、凄いですね!!豪邸じゃないですか!!!!」
「え?そうなの?そんなこと言ったらGUMIちゃんは大豪邸だよねー」
リンちゃんは当たり前のように大豪邸と発言した。
「どうしたらこんな豪邸を買える儲けがでるんですか!!!!」
「コンサートとか、CDとかかしら…。」
「え?コンサート?CD?」
私はメイコさんの言った意味が分からなかった。
「まぁ、入りなよっ☆」
カイトさんが背を押す。
「あ、はい!」
ガチャ
目の前の玄関にはトロフィや、金のマイクが飾ってあった。
「な、なんですか!!これ!!!!」
「あぁ、このトロフィは年間でコンサートを一番行ったメンバーとして
UTASUに認定されたときにもらったんだ!」
レンくんはすらすらと普通じゃないことを口にした。
「UTASU!!!!えぇー!!!!」
驚きを隠せなかった。
「こっちの金のマイクが『ドリームバーチャルシンガー ~あなたの夢をのせて~』
の映画で出演者としてもらったんだー」
リンちゃんも普通じゃないことを口にした。
「あ、おかえり。」
奥からロングの桃色の髪をしたスタイルのいい女性が出てきた。
「ルカ姉!!料理は!!」
「あぁ、出来たわよ!マグロのたたきにマグロの刺身にマグロのしゃぶしゃぶにー…。」
「え…。マグロばっかじゃん…。」
ミクちゃんが呆れた。
「嘘よっ♪」
ルカさんは微笑んだ。まるで女神の微笑みのように…。
「あ、こちらはテイちゃんよ」
「私は巡音ルカよ。よろしく。」
「よろしくお願いします!!」
私はミクちゃんの家にあがった。
「広ぉぉおーーーい!!!!!」
リビングはメチャクチャ広くて、体育館サイズだった。
「さぁ、出来ましたよー」
「わぁぁああー!!!!」
「ルカ姉すごぉぉおおーい!!!!」
「ルカ姉ありがとー!!」
「ルカ凄いわ!!」
「ルカきみは素晴らしいよ!!!!」
テーブルも普通じゃないデカさだ。
「テイさんもどうぞ♪」
「では、いたたきます!」
パクッ
(上手いうまいうまいうまい上手いうまいうまいうまいうまい!!!!!!!!ヤバぁぁあああーース!!!!)
「うぅぅぅうう!!!!」
「ど、どうしたの?!」
ルカさんが驚く。
「うますぎます!!!!ふぅー…。口の中にバカンスがぁー…。」
「あ、それでさ。ミク。次のコンサートはどの曲でいく?」
「え?」
私はさっきから気になっていたコンサートだの映画だのって…この人たちはいったい何者なのか。
「あぁ、テイちゃんに説明してなかったけど、私達、バーチャルシンガーの『ボーカロイド』なの。」
「☆○◎◆◇●★∴#£$@′℃×”%?!?!」
私は倒れそうだった。
「あ、あのボーカロイドさんですか!!!!」
「ええ、そうよ♪」
「TVで見てますが、いつもかっこよかったんで分かりませんでした!!」
「休日はいつもこんなカンジよ☆」
「めーちゃぁーん!!!!アイスゥゥゥウウー!!!!!」
「あんたは待つことが出来ないの?!!!!」
「ア゛ァーイ゛ィーズゥーーーー!!!!!!」
「もうちょい待ってって言ってるよねー…。(ゴゴゴゴゴゴゴ・・・」
「はい。すみません。我慢します。なんでもします。」
「あ!!いいこと思いついた!!」
ミクちゃんが手を叩いた。
ミクちゃんの提案にみんな驚かされるとは思ってもみなかったのだ―――
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