鉄塔の上に立って
目を閉じて耳を澄ませば
聞こえてくる
眩暈のような優しい声
気の遠くなるくらいに
待ち続けて待ち惚けた
なんて嘘さ
ずっと支度をしていたんだ
ゴーグル越しの夜空
何も怖くはない
月を見上げ足は地を蹴った
瞬く星のように
君を呼ぶパルスが
何億光年
経っても止まない
この手は翼となり
呼吸は仇となって
涙に似た空を破る
僕を彩る
会いたいと思うことに
理由を探すのも飽きた
待ち合わせの
終点までは何をしよう
風を切る流星が
頬を掠めてゆく
鉄塔はもう見えなくなった
重力を振り切って
引力が目覚める
僕に降り続く
生命のざわめき
視界を遮るもの
などはもう何もない
眩しいのはこの彼方に
君がいるから
ゴーグルが罅割れて
粉々に散っていく
きつく閉じた目を開けて
僕は飛んでいく
瞬く星のように
君を呼ぶパルスが
何億光年
経っても止まない
この手は翼となり
呼吸は仇となって
涙に似た空を破る
僕を 嗚呼
瞳に映る夜明け
君の待つ世界が
何度も何度も
僕を呼んでいる
震える唇から
古い名前が漏れた
応えるのは優しい声
僕を導く
どこまでも
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