＃１７－４「みんな、ただいま」



「ただいま！！」

「あ！おかえり～！ミク姉！ルカ姉！」


そういって、リンはミクに抱きついた


「リンちゃん、ただいま」



「おかえり、ルカ！どう？たのしめた？」

「あ、メイコさん。ええ、おかげさまでとても楽しかったです」

「そう、それはよかったわね」


メイコが笑顔で出迎えた


「あ、おかえり、2人とも」

「カイト兄さん！あ、そうだ！カイト兄さんにおみやげ…はい！アイス！」

「やったぁ！アイスだぁ～！わーい！」


カイトが飛び跳ねて喜ぶ


「え？ミク。あれコンビニのアイスでしょ？どうしたのよ…まさか…おみやげ買うの忘れたとか？」

「えー！ミク姉ひどい！約束したじゃん！買ってきてくれるって！」


メイコの言葉に、リンがプンスカ怒りだした


「ううん、違うの。お土産はちゃんと買ってきたよ！カイト兄さんへは、どうせアイスだから近くで買わないと溶けると思って。」

「はい、これがメイコさんへのお土産です。旅館周辺の地酒の【鬼ノ嫁】です」


ルカはそういって、酒瓶をメイコに渡した


「わぁ！やったぁ！ルカもあとで一緒に飲みましょう！わぁ！」


メイコも喜びで幸せオーラが出ている


「ねぇ！私のは～？」


リンが物欲しそうに指をくわえて待っている


「はい、これがリンちゃんへのお土産。みかんたっぷり名水ゼリー六個入り」

「あの辺は名水があるみたいでね。それをつかったゼリーみたいだよ！」

「ありがと～！ミク姉、ルカ姉！わぁぁぁぁ！」


ルカがリンにそれを渡すと、リンが満面の笑みで、目がきらきらと輝いていた




「あ！ミク！そういえば、がくぽ達に会わなかった？」


踊って喜んでいたカイトが、動きをピタッと止めてきいた


「え？がくぽさん？会ってないよ？どうして？」

「そか、ならいいんだけど」

「？？…変なカイト兄さん」








そして、そのころその人たちは…

まだ、帰りのバスに乗っていた

ミク達にばれないように、またまた一本遅いものに乗っていた



「はぁ…ミク様に会えなかった…」


グミは大きくため息をはいた

行きと違って、テンションがガタ落ちのグミ


「はぁ…ルカ殿にあえなかったでござる…」


がくぽも大きくため息をはいた

がくぽにいたっては、疲れでまともに温泉も楽しめなかった




「ところで…寒い先輩」

「ん？なんでござる？」


グミが不満そうにがくぽをみた


「…どうして私、手を座席につながれてるんですか？」

「それはグミが勝手に降りないようにでござる！同じ過ちは二度と繰り返さないでござるよ！」


がくぽが、ふふと不敵に笑う


「やぁ～だぁ～！はずして～！」


突然、大声で騒ぐグミ

なんだなんだと周りの乗客が2人を見る


そして…

「君！なにしてるんだ！まさか、お前…誘拐犯だな！」

「お嬢ちゃん、大丈夫だ！今、助けてやるぞ！」

「お前、田舎のお袋さんがないてるぞ！」

「その格好は侍きどりか！？ふざけているのか？！」

と、周りが騒ぎ始める




この後、がくぽは警察署へ誘拐犯として…グミは被害者として連れて行かれた

そして、誤解だったことが判明すると、警察にこっぴどく怒られ、身元引受人としてきた、メイコにもこっぴどく叱られた