最初に人物についての注意書きを。
リン→元気で前向き。
ミク→素直でリンのいたずら仲間。
メイコ→お姉さん。でもいざとなったらすぐノってくる。
レン→多分一番常識人。
カイト→最近は妹たちが二鼓動に影響され始め、扱いがひどい。
GUMI→この家で一人だけクリプトンじゃない。ため口でも礼儀正しい。
ルカ→こういうことには興味なし。
マスター→つんでれ。
わけのわからない設定。
それでもいい人だけ先をどうぞ。
「意味がわからん。」ってな苦情はお受けできません。
ではっ!
「ぐみっちゃぁぁあああん!!!」
「誕生日お目でとぉぉぉおおおおおおおおお!!!!」
そんな声が響き、驚きながら振り返ったGUMIの顔面に突進してきた「青緑」のそれと「黄色リボン」のそれは、これでもかというほど目をきらきらと輝かせていた。
「…え?」
「誕生日おめでとう、グミちゃん!!」
「おめでとぉっ!」
…。
フローリングの床に後頭部を強打したGUMIは、しばらくその痛みと葛藤しながら、言った。
「…何が?」
会話がかみ合っていない。
「いや、だから、お誕生日おめでとう!」
「え、あ、うん。ありがとう…。それより、ちょっと、どけてくれない?」
「あっ、ごめんっ!」
急いでGUMIの上からよけると、リンはGUMIに手を貸して立たせてやった。
「まあ、バースデーパーティがあるわけじゃないんだけどね」
「ないの」
「ないです。(キッパリ」
なんだか拍子抜けするような気がしたが、それでも誕生日を覚えていてくれただけマシ、と思うことにした。
「それじゃあ、私たち、新曲の練習あるから! じゃね!」
「え、あ、あぁ…」
ずいぶん雑に放り出していくのだな、と思いながら、GUMIはそれをとめようとは思わなかった。
この家でクリプトン出身じゃないVOCALOIDは自分だけ。
気さくに話しかけてきてくれる皆には悪いけれど、なんとなく打ち解けられない雰囲気があるのだ…。
気を落としつつ、GUMIはリビングのドアを開けた。
その瞬間。
「おめでとう!」
クラッカーはなかった。
派手な装飾もなかった。
背丈ほどの誕生日ケーキも、ありはしなかった。
ただ、みんなが笑顔で立っていて、手に手にプレゼントと見える包みを持っていた。
「パーティは、ないんじゃ…」
あっけにとられながらGUMIは言った。
ミクがGUMIの腕に腕を絡めて顔を覗き込むように笑い、
「パーティじゃなくてもお祝いは出来るもの」
「そうそう。ケーキはないけど、クッキーならあるよ」
テーブルの上に並べられたクッキーやらチョコやらのやまが見えるように、リンが指をさした。
まだ、キッチンでカイトが料理を作っている。
「ダイヤモンドのプレゼントはないけど、みんな一生懸命選んだんだから」
メイコがプレゼントを見せながら言う。
「みんな…」
でも、でも…。
「マスターは…いないん…だね…」
「そんなことない。マスターはまだ、プレゼントが…」
そこまでレンが言ったとき、どたどたと二回から何かが転がり落ちてくるような音が聞こえた。
しばらくしてリビングに入ってきたマスターは、肩で呼吸をするほど疲れていて、数日寝ていないのだろうとわかるほど、くっきりと目の下にクマが出来ていた。
手にはA4サイズの紙が数枚。
「マスター、それは…」
「ぷ、プレゼント!」
ぶっきらぼうにマスターが突き出したそれは、短い曲のスコアだった。
今までまともに曲なんか作ったことのないマスターのこと、どうせネタ曲が耳コピだろう、と高をくくっていたが、GUMIは目を疑った。
オリジナル曲だ。
「初めてのオリ曲だからな。ちゃんと歌えよ!」
「――はい!」
思わず笑顔で答える。
照れくさそうにそっぽを向いたマスターを見てくすくすと笑い、GUMIは振り返ると、仲間たちに言った。
「ありがとう、これからも…よろしく!」
全員が、笑顔で答えた…。
それからGUMIが部屋に戻ると、机の上に見覚えのない木箱が置かれていた。開いてみると、ガラスの天使がくるくると回りながら、オルゴールをかなで始めた。
オルゴールなんて、私、持ってたかな?
そんなことを考えたが、その考えはすぐに打ち消された。
ふたの裏に小さなメモが貼り付けられていた。
「Congratulations on the birthday.
Luka」
GUMIおめでとう!
GUMI誕と言うことで。
ルカさんはクールに振舞ってても、一番ハートフルだと思うよ。
では、おやすみなさい!
コメント1
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ご意見・ご感想
華龍
ご意見・ご感想
心があたたかくなるお話です(*´ω`*)
やっぱボカロ同士にもなじめないとかってあるんでしょうね。
良い着眼点だと思います!!
なじめないこともある…けど、仲良くなれないことはないんですね!!!
ルカさん…優しい><て言うかさり気ないところがカッコイイです!!!!
2010/07/11 22:59:08
リオン
あったまってもらえてよかったです。
機械でも人間に限りなく近いボカロですから、人間以上にピュアでハートフルで、かつ人間らしいんだとおもいます。
お、お褒めの言葉…ッ! ありがとうございまっすぁ!!
そうですね、皆、GUMIのことは大好きですし、GUMIも皆のことが大好きですから!
この日までの一週間ほど、ルカさんはプレゼントを選ぶため、カタログを読み漁っていたとか、いないとか。
2010/07/11 23:16:48