#2「鈍感」
奥の部屋に入ると、若い女の子がお茶を沸かしていた。シスターは椅子に座っていた
「さぁ、カイト君、そこに座って」
シスターは自分の向かい側に僕を座らせた
「早いものね……あなたがここに来たのがついこの間のようよ。でも、実際には二十数年も経っているのね」
シスターは目を細めて、僕の顔を見る
「はい…育ててもらって本当に感謝しています」
僕がそう言うと、若い女の子が近づいてきて、テーブルにお茶を置いた
「………」
そして、僕はなぜかその子から、鋭い眼差しで見つめられていた
「…カイト兄のバカ。」
不意に女の子がそう口にしたことに僕は驚いた
「えっ?なに?まさか…ミクか?」
「…そうよ!カイト兄ったら、まったく気がつかないんだもの!」
「えっ、本当にミクか?…見違えたな!」
彼女は僕が前に孤児院にいた時に、いつも後ろをついてきていた女の子だ
当時はまだ十歳に満たない男勝りな女の子だったから、今の容姿端麗な姿にはどうしても結びつかない
「ほんと…相変わらずカイト兄は鈍感なのね」
ミクがやれやれと首を振った
「な!鈍感とはなんだ!」
「鈍感な人に鈍感って言って何が悪いの?」
「なに~!」
「ふふふふ………」
僕とミクのやり取りをみて、シスターが笑った
「あ……す、すいません。年甲斐もなく騒いでしまいました」
僕がシスターにそう謝ると、シスターはゆっくり首を振った
「いえ…いいんですよ。久しぶりですもの。あなた達の仲の良い姿を見るのは。」
「シスター!私たちは仲良くないですよ!!」
ミクが顔を赤くして否定する
「今じゃミクちゃんは、この孤児院の中で一番年上でね。仕事の覚えも早くて、私も色々助かってるのよ」
「そうですか。しかし…ほんとはミクじゃお役に立てないんじゃないですか?」
僕はミクに目線をやりながらそういった
「うるさいなぁ!カイト兄が出て行ってから、私なりに頑張ったんだからね!」
ミクは自慢げにそう話した
「ええ。ミクちゃんは、カイト君が出て行ったとき、ショックで泣いて泣いて、そりゃ大変でしたもんね。」
「シスター!!!」
ミクが真っ赤になってシスターの方に向かって叫ぶ
シスターは、おほほほと笑っていた
僕は「帰ってきたな」という実感がふつふつと湧いてきていた
その日の夜
僕は孤児院の二階の一室をもらった
角部屋なので風通しがいい
隣はミクの部屋らしい
窓を開けて外の様子を見る
「なつかしいなぁ………八年経っても、あまり変わらないな」
この村の周りには大きな森が広がっている
遠くには山々が立ち並び、小さな湖が見える
隣の街まで、歩いて半日もかかる
あたり一面の緑…僕はこの景色が好きだ
「よし!明日からがんばるぞ!」
僕は街から持ってきた医療道具を整理して、早めにベッドに入った
コメント4
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ご意見・ご感想
中野めけ。
ご意見・ご感想
まさかのミクちゃん登場!?
ミクちゃんの様子を想像してにやけと妄想が止まらない氷柱です。。。(^q^)
にしても、シスターいい人だねぇ...!
2014/03/21 23:13:55
Turndog~ターンドッグ~
ご意見・ご感想
可愛いよミク可愛いよ((
…いや!むしろ「かわいいがミク」なのでh
リン『てめえこないだカラオケでリンちゃんなう歌ってたろ――――が―――――!!!』
ひでぶっ!!
(Turndogはロードローラーに轢かれました)
バカイトじゃないのにミクとのやり取りでかなりワロタwww
2012/05/28 23:23:00
しるる
ばーろー
ミクもリンもかわいいぜw(・A<)-☆
バカイトがカイトの全てじゃないぜ!w
2012/05/28 23:54:53
イズミ草
ご意見・ご感想
ミクがかわいすぎる!!!
どうしてこんなに可愛く書けるんですか!?ww
カイトさんは、お医者さんですか??
2012/05/28 19:12:44
しるる
どうして?それは簡単です!
ミクちゃんがかわいいからです!!!www
カイト兄さんはお医者さんですよ?w
2012/05/28 20:52:16
june
ご意見・ご感想
なんだかんだ言って仲がいいなw
しるるさんのところの男性陣は鈍感な人が多いですね!w
これから楽しみだwいろいろwww
2012/05/28 18:26:37
しるる
そうですねww仲いいですww
久しぶりにあっても、仲のいい人とは自然に話せますもんねww
確かにwww でも、今回の兄さんはなんだかんだで気づいてますからねw
いままでにくらべると、かなり鋭い方だと思いますwww←
2012/05/28 20:47:09