カラダの真ん中
ハート型のポケット
心を知らない少女は一人きり

誰かがくれた
キャンディをひとつぶ
そっと、ポケットにしまいました。

その夜、少女は
夢を見ていました。
なんだか優しいオレンジの夢。

初めて感じる
暖かい色をふと
掴んだ途端に消えてしまいました。

教会の椅子の上
目が覚めてしまったら
カラダは冷たいまま
ポケットの中は空っぽでした。



銀貨やパンくず
小さなナイフさえも
もらうものすべてをポケットに入れて

それから少女は
毎晩祈りました。
何もいらないから
もう一度あの夢を見させてください、と。

ふつうの子どもに
なるため、祈りました。
すべてあげるから、
もう二度と戻れなくたっていいから、ねぇ。




最後の銀貨で
評判のマドレーヌ
町でくすねたキャラメルにチョコレート

ポケットの中
噎せ返るほどの甘い
希望を詰め込んで、夜を待ちました。

三日月の晩
ステンドグラスに映る
美しい夜空の光を見上げて

ちっぽけな手に
握った銀のナイフを
きゅっとポケットに押し当ててみました。

夜明けの烏
覗く窓の向こうで
少女は微笑み、眠り続けました。

あの子のポケット
真っ赤な薔薇に染まって
心が見えたってもう意味もないのに。

その瞬間も
少女は祈ったのでしょう。
すべてあげるから、
ただ一度、夢を見させてほしいと。
oh

この作品にはライセンスが付与されていません。この作品を複製・頒布したいときは、作者に連絡して許諾を得て下さい。

オレンジ(曲募集中)

日課です!
歌詞になるのでしょうか(笑)

ちょっと眠すぎる状態でほぼ無意識で書いたのでまた手直しするかもです。

よろしくお願いします。

閲覧数:153

投稿日:2018/08/31 21:52:31

文字数:585文字

カテゴリ:歌詞

オススメ作品

クリップボードにコピーしました