ルカの放った激しい業炎がアルデバランを襲う。
その炎はアルデバランを包み込むと、激しく燃え上がり天にまで届きそうな巨大な火柱をあげた。
徐々に炎が消え、全て消えた後にはアルデバランの姿はなく、ルカの言った通り塵一つ存在しなかった。
「す、すごい…。あんなデカかった龍が跡形もなく消滅してるなんて…」
「ルカ、おぬしのあの魔法…あれは禁じられし魔法の一つ《古代魔法》じゃぞ?人間がそう使える代物じゃないぞ」
「はぁはぁ。ゲイル、あまり人間をナメないことね。人間は一人じゃ弱いけど、仲間の絆が新たな力を生むって事を忘れないほうが良いわよ?はぁはぁ…」
息を切らして急に倒れ込むルカ、それを見て慌てて駆け寄るミクとリン。
「ルカ姉!大丈夫?」
「ちょっと力を使いすぎただけよ、制御したつもりだったんだけど、やっぱり凄い威力ね。古代魔法ってのは…」
「ルカ姉ちゃん、はいお水。これでも飲むと良いよ」
「ありがとう、リン」
差し出された水を飲み、ルカは立ち上がる。
それに合わせて、今まで出番の無かったカイトが重い腰をあげた。
「アハハ、本当に出番なかったな、しかしルカ。お前本当にすげぇな。でもよ、ルカがディーバの血族だったらミクやリンレンにもそんな力があるんじゃないのか?」
「確かに先ほどの歌には古代魔法とは違う…また別の力が感じられました」
「急に皆の力が増幅されたもんな、って事は、ルカには攻める力…。ミクには護る力があるって事か?」
「そう考えてもおかしくは無いが、リンやレンはどうなる?」
「そんなに気にする事ないんじゃないかな?俺らだってまだまだ自分の事解らないんだ、そのうち解るようになるよ」
「そうだな、でもルカの魔法凄かったなぁ。ちゃんと制御出来たら最強じゃないのか」
「そんな事ないですわ、聖霊魔法には遠く及ばないもの」
「聖霊魔法?」
「聖霊魔法ってのは聖霊が使える特別な力よ。禁じられた魔法よりもさっきのルカ姉ちゃんが放った魔法よりも遥かに強い…使い方によっちゃ簡単に世界を滅ぼせるのよ?」
「ネルも言ってたな…召喚師は恐らく世界最強だってな。その言葉の意味が今解った気がするよ」
「いくら世界最強と言われても私達は聖霊の力をそんな風に使わないわ!世界を護る為に使うのよ!」
「リンの言う通り、俺達はそんな風に使わない。それにゲイル自信も聖霊魔法は使えないんだ…」
「聖霊全部が使えるわけじゃないのか?」
「いや、使えるよ。でも俺達が未熟だからゲイルが使うと俺はゲイルを抑える事が出来ないんだ、だからゲイルが聖霊魔法を使うと、力が抑え切れずに暴走して…」
「なるほど…」
カイト達の会話が終わるとテトが頭につけていたヘッドセットでミキと通信する。
「テトちーん。まだ帰んないのぉ?私はもう設計図も出来たし兵器も出来るとこまで造ったよ」
「さすがミキ、仕事が早いな」
「そんな事より暇なんだよ~。テトちん、何とかして?」
「僕に言われてもどうしようも出来ないよ。そんなに暇ならこっちに来たらどうだ?」
「あぁ、その手があったか♪じゃあ今からそっちに行くね」
「ちょっと待て、ミキ」
テトは通信を一旦ミュートにし、全員に聞いた。
「次は何処に行くんだ?次の目的地でミキと合流しようと思うんだが…」
「次は土の聖霊ガイアがいる『グラビティ』が良いんじゃない?」
「そうだな、あそこはモンスターも特には居ないし、安全じゃないか?」
「じゃあ決まりだね。…ミキ!聞こえるか?」
「聞こえるよん♪」
「次はグラビティだ、僕達は今から向かうからそっちで合流しよう」
「りょーかい。時間かかりそうだから適当に移動用の乗り物でも造って行くわ」
通信を終了し、カイト達は帰ろうとするが、先程の爆発により道が塞がれている事に気がついた。
「あ。そういえばさっきハクが爆破したから道が塞がってるんじゃないかしら?」
「この崖の高さならさすがに飛び降りる事も出来ませんわ」
「帰り道もそうだけど、疾風迅雷の宝玉も探さないといけないんじゃないの?」
「俺はそんなの初めて聞いたけど、どんなものなんだ?」
「疾風迅雷の宝玉ってのは聖霊の力を帯びた玉だよ。鉱石の一種なんだ、聖霊がいる場所しか取れない貴重なものなんだぞ?」
ハクは先程の爆発で積もった瓦礫の中から光り輝く石を取り出しレンに見せた。
「レン君?もしかしてこれの事ですか?」
「それだよそれ!さっきの爆発でうまい事鉱石が出てきたんだ!ハク姉ちゃんナイスだ!」
「むぅ。レン君に褒められて羨ましいな」
「別に貴女のレン君を取るつもりは無いから」
ネルはハクを睨みつけると瓦礫の中からしょぼい疾風迅雷の宝玉を取り出した。
「爆発のせいでボロボロの物も多いね」
「とりあえず綺麗なのを持って行こう」
「皆手伝ってくれる?」
皆は手分けして、疾風迅雷の宝玉を集めた。
「ふぅ…。これで全部か」
「結構あったね。集める物は集めたけど帰りはどうするの?」
「こうするのさ!」
「そらっ!」
ゲイルは風の力を使い、入り口付近まで飛ばした。
「いきなりビックリしたじゃねぇか!先に言えよな!」
「アハハ、ちょっと脅かしただけだよ」
「ったく。んで、次はどっちだ?」
カイトはバイクに跨がりレンに言った。
「リツ姉ちゃん運転お願い」
「解ったわ。ナビゲートは任せたわよ」
「ミク、車に乗るの?乗らないんだったら私車に乗りたいんだけど…」
「別に良いよ、でもどうしたのネル?」
「義姉さんの運転怖いんだよ…」
「まぁ、根性無いのね、ネル」
「はいはい、何とでも言ってちょうだい。とりあえずあんな運転されちゃ寿命が縮みそうで怖いわ」
そう言うとネルは、けだるそうに車内に乗り込む。
「じゃあ先に行くわ、追いかけて来てね」
「おう。さて…ミク、お前運転してみるか?」
「え?や、やだよ!難しそうだし…」
「まぁ、何かあった時に運転出来ないよりマシじゃないか」
「わ、私。免許持ってないし…車ならあるけど。大型バイクなんて…」
「まぁ、カイトは無免許で運転したけどな」
「大丈夫だよ。無免許や悪人を捕まえるのは僕たちのギルドの役目だからさ」
「それ、あなたが言っていいセリフ?」
「気にしない気にしない」
そういうとテトはミクは無理矢理バイクに跨がらせた。
そして、ルコとテトが丁寧に運転の仕方を教える。
「んじゃ、俺はハク達に乗せてもらうわ」
カイトはミクの肩を叩き、ルカ達の所に向かった。
「あの野郎、巨乳組の所に行きやがったな!真ん中を陣取るつもりか?」
「カイトー。変な事したら…」
ミクが怖いくらいの笑顔でカイトに微笑む。
カイトは何が言いたいかすぐに解った。
「うっせーな。解ってるって!ん?…ハク、何してんだ?」
「あぁ、カイトさん。ルカがミクに運転教えてるを見て私もやりたいだなんて言い出すから、教えてたんですよ」
「えぇ、ちょっと急に運転してみたくなったの。ありがとうハク、だいたい理解出来ましたわ。後は実際に乗らないと解らないですわね」
「ルカが運転するんだろ?後ろ乗って良いかな?」
「構いませんわ、ハクもそれで良い?」
「はい。大丈夫です、では行きましょう」
カイトがルカの後ろに座り、ハクが1番後ろに座るとルカはエンジンをかけ、勢いよく走っていく。
カイトは走っていく直前にルコにピースした。
「あの野郎!上手い事挟まれやがって!ハクの胸がカイトの背中に当たってる?畜生!俺も…」
ルコはミクとテトを交互に見ると深いため息をついた。
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テトとミクが同時に声を揃え、綺麗なパンチをルコにお見舞いした。
「貧乳で悪かったな!」
「らんでほんなほほばっはり…(何でこんな事ばっかり…)」
「頭来た!行くわよ!」
ミクもエンジンをかけ、カイトとリツを追いかけていった。
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