「苦手なんです、嫌いなんです」

A.
近くに居ると目も合わせられません
視線は落ち着きなく泳ぐばかりです
そのくせ電車を待ってる間に貴方の姿を探している
同じ時間帯にさり気無く合わせて
「逢えないかな」なんて
逢えても言葉を交わすことさえ出来ないのに、
なんて一人よがりな妄想！

B.
先輩は学校内でも有名です
廊下を歩けば振りかえられるなんて事もあります
「憧れ」と宣言する人も多いです
素直に言えて良いなぁ、なんて
でもこれは恋じゃないんです。そこだけは間違えないで下さい
だってここは見ての通り女子校です！

S.
「初めて見たときから憧れて、ずっと見てました」
なんて、ストーカーじゃないんだから・・・
言えませんよね？　やっぱり。
憧れだと認めたくなくて足掻いているんです
だからうっかり「苦手宣言」・・・・あれ？
同学年の間では有名なこと「あの先輩の事苦手なんだって」って
だから誰にも言ってないけど、でもでもやっぱり憧れてます

A.
目の前にすると言いたいことも言えません
部活の規則の先輩への挨拶
横を通る時も挨拶はしなくてすむように友達の影にかくれます
そのくせ離れている所から姿を見つめるのには熱心で
「綺麗だな」なんて
心の中では思ってます　口に出さないけど、
それでも貴方に憧れてます！

B.
先輩からしたらいやな後輩でしょうか？
分っててもここまで来たらもう後戻りできません。
「苦手」なまま突っ走ります。
それでも、同学年がメールのやり取りをしているのは羨ましいです。
でもメアドなんてどうやって聞くんですか！？

S.
遠くから眺めるだけ、それだけで良いんです
後輩みたいにリボンをねだったりはしません
・・・・・・というか、できません。イマサラ
憧れだと認めてしまったら負けの気がするんです
だからこれらも「現状維持」・・・・できるかな
先輩もいつか卒業するなんて考えたくないです
でもでも一度で良いんです。
「笑顔でお話がしてみたいです！」


「苦手なんです。それは嘘です。憧れてます。心の中では。」
・・・・言えっこないですけどね！