祭りの夜 ゆらりゆらり 人波に飲まれた
あなたはただ 座り込んで 虚ろげな顔をしていた
夏日の夜 くらりくらり 黒猫が過ぎ行く
「追ってみようか」って 手を引き手を引かれそっと奥に
誰もいない そこにふたり 声は聴こえない
不意に 溢れ出す夏の泡
夜空に浮かんで消えてゆく
想い出のように消えてゆく
声にならないその言葉は
消えないままなのにな
祭りの夜 ずっと前の 想い出に揺られた
わたしはただ 途切れ途切れ 黒猫の後を追うように
呼吸を裂く風が吹いた 遠巻きの灯りと
背中合わせのまま 夜空に咲く前にそっと奥に
記憶の跡をつけるように
息を切らして辿り着けば
ひたすら静かなその場所で
空を見る君がいた
夜空に浮かんで消えてゆく
想い出のように消えてゆく
声にならないその言葉は
消えないままなのにな
あなたは夢か現なのか
記憶のずれも分からぬまま
声にならないこの気持ちは
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