─────冬のある日。
サンタさんがくれたプレゼントとメッセージカード。
それは実弾入りのリボルバーと、『彼を撃ちなさい』のという命令文。
私は命令されるままに、あなたにリボルバーを向けた。
私を見てきょとんとするあなた。
まぁ、無理もないか。
私にはあなたに告げた。
「────さよなら、愛しい人」
どうして、
どうして涙が溢れるの?───────………
【最後のリボルバー】あなたは最後に…【原曲者に謝れ】
私たちは春……桜の木の下であってたよね。
だけどそのときの二人は、私が-悪-で、あなたは-正義-。
そんなあなたはいきなり私のところへやってきたかと思うと、
「花びら…ついてるよ」
優しく、花びらをつまむ。
「この花びら…もしかして君のことが好きだったかもよ?」
「え…」
「ふふっ。嘘だよw君って信じやすいんだね」
あなたのその微笑みが、笑顔が、私を恋に落とさせてしまったんだ。
だけどそれが嬉しくって、いつの間にか私も笑うようになっていた。無口だった私が。
だけどこれはいけないこと。
きっとバレればサンタさんからのお仕置きをされる。
それでも私はあなたを好きにはいられなかった。
たとえ、これがあなたの終焉を迎えるための序章だとしても。
***
───嗚呼、どうしてだろう…
溢れだし、止まらない涙。
止めようと思えば思うほど、溢れて止まらなかった。
───人を撃つのは初めてじゃないのに…
前のように狙いを定めてすぐに撃つことができない。
───泣きながら撃つのは初めてだな。
私は、頬を伝う涙が枯れた地面をぬらすのが見なくてもわかった。
「大丈夫?」
あなたの言葉に我に返る。
「…ごめんね、こんな辛いことさせちゃって……」
「────ッ」
「僕が君の世界の住人だったら、こんなことには…」
「────黙って!」
「でも」
「あなたが悪いんじゃないの!私が悪いの!!だからそんな優しい顔なんかしないでよッ!」
「……」
そんな顔すると撃てなくなっちゃうじゃない!
「…僕らはたしか、春に出会ったんだよね」
「…そこで私は恋に落ちて、」
「それで夏には、いっぱい思い出を作って」
「夏祭りで花火を見に行ったりして、」
「秋の夜に、ようやくひとつになった」
「愛し、愛されることの喜びを知って、」
そして────
「冬に、」
「全て終わりを告げる」
私は神経を指に集中させる。
撃鉄を起こし、指を引き金に。
人差し指が小さく揺れているが、そんなことをいってるときりがないと思うため無視をする。
あなたを撃つ準備はできているのに、まだ涙が止まらない。
あなたはそんな私を心配そうに見つめる。
わたしは最後に言う。
「ごめんね…」
謝罪と、あなたが今も好きという気持ちを込めて。
あなたは最後に───────
「ふ、ふふふふふふふh」
不敵に笑った。
「!?」
さすがのコメントに私は驚きを隠せない。
「この俺が泣きながら撃とうとする奴に死なされると思うか?いや、断じて思わなーい!」
もしもし、あなた誰ですか。
「くらいやがれェ───ッ!」
剣を抜き出したかと思うと、いきなり襲われてきた。
私は間一髪にそれをよける。
それと同時にわなわなと込み上げていく怒り。
私は怒り任せに1、2発銃を撃つ。
彼はそれを余裕の笑みで剣でかわすと、
「ふふ…この俺と戦うつもりか?」
「えぇ、そうよ!悪い!このナンパ男ッ!!!」
私の初恋を…私の涙を無駄にしやがってェ────ッ!!!
絶対許さァ─────んッッッ!!!!!
彼の剣をかわしたり、私の銃をかわしたりと戦いは1時間ぐらい続いた。
何故だろうか、なんだか─────
「『からくり卍ばーすと』みたいだな」
「おいコラ!人が思ったこと口にしてんじゃないわよ!っていうか他のボカロPの曲言ってんじゃないわ よ!」
「余所見は危ないぜ」ヒュッ
スカッ「あなたにだけは言われたくない」
そして2時間後、私は気づいた。
───この戦い、終わりがない…!
これでは困ってしまう。───特に作者が。
彼はそんなこと気づいてはいないだろう。
それなら、私が終わらせなくては…!
私は銃をおろす。
「…」
「どうした?もう降参か?───!」
彼は、私が銃を≪自分の頭≫に向けていることに一瞬驚きを露にし、すぐに微笑みを浮かべる。
「なんだ?俺に斬られるより自分で撃ったほうがよいのか?」
「えぇ…これで必ずしも一人……幸せになる人がいるから…」
「…」
どうせなら、「誰か一人のために尽くすリボル子ちゃん」を目指したいもの。
「それじゃあ、さよなら」
「待て。それなら俺も自分で斬る」
「へ?」
「お前だけにいいとこ持ってかれてたまるか」
「…」
「ずっといっしょにいようって、いつも言ったもんな」
そういって笑って見せる彼。
私も自然に笑顔になる。
「…そうだね」
私は彼にリボルバーを向け、
彼は私に剣を向ける。
そして────────
『ドンッ』『ザクッ』
【最後のリボルバー】あなたは最後に…【原曲者に謝れ】
グミ「いいお話だけど原曲者に謝れだってさ」
雪りんご「すみませんでした」
二人はとてもいい子なんです!
「雪りんごのために尽くした二人」なんです!!
誰かお願いです!この子たちのためにそのタグを(((射殺
〔追記〕
タグ追加ありがとうございます!
「あなたは最後n・・・誰だお前」wwワロタwww
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