玩具屋カイくんの販売日誌(194) 新商品で勝負だ!

投稿日:2013/04/29 16:36:33 | 文字数:1,121文字 | 閲覧数:265 | カテゴリ:小説

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はっちゅーねの攻防戦、どうやらひと段落のようですね。

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TEXT
 

ブースの前で、コヨミ君と、れおんさんは、にらみあって立っていた。

ザワザワ、と騒ぎ出した男の子たち。

それを見て、テトさんは思わず、コヨミ君に声をかけた。
「ねぇ、どうしたの? もめ事はよくないですよ」

フッと我に返ったように、コヨミ君は彼女の方を見た。

「あ、テトさん。ごめんごめん。ちょっと、大人気なかったかな。それより、僕らのブースに、いなくて平気なの?」
「ええ。いま、兄がいるから大丈夫。商談とか、お客様の応対をしてもらっているの」

コヨミ君はそれを聞いて、思わず頭をかいた。

「そうでした。テト・ドールの商談をしてたんだよね。ゴメン、ゴメン」


●まず、こちらが大事!

すると、噂をすれば影ではないが、向こうから男の人がやってきた。
コヨミ君とテトさんは、彼を見て声を上げた。
「あ、ホソノさん」

さっき、コヨミ君が商談をしていた相手だ。

その男の人は言った。
「どうも、いまテトさんのお兄さんと話してきましたよ。“ナチュラル・テト・ドール”の事をね」

コヨミ君は、つぶやいた。
「ふむ。“はっちゅーね”の事より、まず“テト・ドール”の事を優先しなきゃ」

彼は、れおんさんに向って言った。

「なんか、すいませんね。商売の邪魔をしちゃって」


●悪いおっさんじゃ、なさそう

れおんさんや、リンちゃんのファンの男の子達は、やっと和やかな雰囲気になった。
「オー、コヨミ君、アナタは良い人デス!」

そんな様子を尻目に、りりィさんは、霧雨さんに話しかけた。

「景織子さん。きょうは、このブースで作品の展示なの?」
「うん、そうなの」
「でも、その“はっちゅーね”は?」

霧雨さんは聞かれて、抱いている人形をかかげた。
「うん。ブースを賑やかにしようと思ってね。ちょうど、リンちゃんも遊びに来るっていうんで、お客さん寄せに、持ってきたのよ」

「そうなの。随分、不思議なオシャベリをするのね」

りりィさんの言葉に、霧雨さんと、ブースの中に座っている駿河ちゃんは、ニヤニヤと笑った。

すると、また “はっちゅーね”がしゃべった。
「マア、でも、れおんっていう人、悪いオッサンじゃ、なさそうだネー」

それを聞くと、リンちゃんのファンたちは口々に言った。
「うんうん。ねえ、おじさん。ぜひリンさんと、この人形、キャラクター商品にしてくださいよ」
「さあさあ、リンさん、もう一回、“はっちゅーね”を抱いてください」

そしてまた、撮影会のようになってしまった。

コヨミ君は、思った。

「まあいいか。こっちも“ニュー・テト・ドール”で勝負だ。それにしても、変な人形だ、“はっちゅーね”は」ε=( ̄。 ̄;A

雑貨の仕事をしてます。
キャラクター雑貨がらみで、キャラクターも好きです。

音楽も好きですが、好きな曲の初音ミクバージョンを聴いて感心!
ボーカロイドを聴くようになりました。

機会があれば、いろいろ投稿したいと思ってます。
宜しくお願いします。

twitter http://twitter.com/tamaonion

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作品へのコメント1

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    ご意見・感想

    こんばんは! 早速拝読させていただきました。

    なんとかバトルは回避できたようで、よかったよかったです。でも逆に、ガチの商売バトル(複数企業が同じ場面で、それぞれのプランを見せて、どこの企業と契約するか決める場面。あれは企業漫画とかドラマとかで見ていても、怖いイメージがあります)って、こんなものではないのかもしれませんね。

    とりあえず、はっちゅーねさんの声の主と、れおんさんとの関係も良い方向に向かって、更にファンも、まぁいつもの通り、イケイケの流れに戻って、ある意味ほっとしてます。

    次回が楽しみです。ではでは。

    P.S 前回のコメントで、”運営がどうのこうの”という、かなりピント外れのコメントをしてしまって、申し訳ありませんでした。このお話の場面設定とかちゃんと理解していれば、運営がどうの、という場面でない事は、一目瞭然でした。スミマセンです…。

    2013/04/29 22:06:06 From  enarin

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    メッセージのお返し

    enarinさん、メッセージ有難うございます!

    >でも逆に、ガチの商売バトル(複数企業が同じ場面で、それぞれのプランを見せて、どこの企業と契約するか決める場面。あれは企業漫画とかドラマとかで見ていても、怖いイメージがあります)って、こんなものではないのかもしれませんね。

    そうですね。とくに全国展開で大量生産するナショナル・ブランドなどでは、ビジネスはまさに“戦い”になりますね。
    それに比べて、リンちゃんに好意を持って、ファンの顔色を見ながら仕事を進める、れおんさんの野望は、まだ可愛いものです(笑)

    >前回のコメントで、”運営がどうのこうの”という、かなりピント外れのコメントをしてしまって、申し訳ありませんでした。

    いえいえ、とんでもないです。コメントをくれるだけでも嬉しいのに、謝ってくれたりしては恐縮です。いろんな意見が聞ける方が、刺激になるし、嬉しく思います。

    また、ぜひ感想を聞かせてください!

    では、また。

    2013/04/30 20:58:55 tamaonion

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