ナチュラル・ハウス・アディエマスは、きょう火曜日はお休みだ。
スタッフルームで、お店のアン店長と、会社のカイくんが話をしていた。
まだまだ世の中は景気が良くないが、お店で扱う化粧品や化粧小物は、好調だという。
「あれ、ツナちゃん、どうした?」
男まさりのアン店長が声をかける。
お店にツナちゃんが、誰かを連れて入ってきたのだ。
「あれ、...ハクさん!」
カイくんは、ツナちゃんの連れを見て目をみはった。
「お久しぶり」
ハクさんは小首をかしげて笑う。
原宿のキディディ・ランドによく来てくれたハクさんだが、ナチュラル・ハウスにくるのははじめてだ。
●ハクさんはアロマ・インストラクター
「お知り合い?」
「ええ、シンガーのハクさんです」
アン店長の問いに、カイくんが答える。
「いえ、いまはシンガーはあんまり....私、アロマのインストラクターになったんです」
ハクさんは、恥ずかしそうに答える。
「アロマ?そういえば...」
カイくんは思いだした。いつか、ハクさんにアロマを買ってもらったことがある。
元気が出るアロマと、眠くなるハーブを、間違えて売ってしまったのだった。
「あのアロマ、とってもよく効きましたよ。ステージで、眠くなっちゃったけど」
ハクさんは笑う。
ツナちゃんが言う。
「ハクさんはこの前、ドナドナ号で食事をしてくれたんです。それで、料理に使うハーブやアロマについて、教えてもらおうと思って」
「ようこそいらっしゃいました」
カイくんとアン店長は、喜んだ。
●人気のアロマをお試し!
ハクさんとツナちゃんは、お店の棚にあったアロマを持ってきて、熱心に話しはじめた。
2人とも声が小さいので、ナイショ話をしているようだ。
かたわらで見ていたアン店長は、カイくんに聞いた。
「ねえ、アロマやハーブって、そんなに料理に合うの?」
「そうみたいですよ」
「このあいだもつんでれのモモ店長が、ハーブ・ティーに入れるハーブを買いにきたわ」
アン店長は、そばにあったアロマのビンをあけて、匂いを嗅ぐ。
ハクさんとツナちゃんの“アロマ・テスター”は、えんえんと続いている。
アン店長は、仲間に入れないので、だんだんヒート・アップしてきた。
●元気なるもの、眠くなるもの
「どうしたのどうしたの、2人で匂い嗅いで、話しこんじゃって」
彼女は、威勢よく大声で笑った。
「なにかいいアロマあった?ツナちゃん。なんかこう、元気になるヤツとかさ」
店長の大声に、ツナちゃんとハクさんはビックリしている。
「そうそう、シャキッと元気が出るやつは、ないかしら?」
彼女は聞いた。
「ここにいるカイくんに、試してみたいのよ。この人、男のくせにどっか、なよっとしてるでしょ。なおしてあげましょー、ガッハッハ」
カイくんは思った。
「このお方にも、例の眠たくなるアロマを、おすすめしたいな」┐(´ー`)┌
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