投稿作品21作品
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とある誰かが言った
「地球は白かった」
そうか そうか
空はこんなに青いのに
偉い学者は猛反発
そんなわけないよって
笑いかけた君との間
見えないはずの線が見えた
痛い 痛い 叫んでも
一歩向こうじゃ知らんぷり...ユウブルーメリィ
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寒さに耐えきれずに
僕は土の中で目を閉じた
だけど知ってしまった
僕を熱くする君のこと
君をもっと見ていたくて
何度も目を覚まそうとする
今はもう春だろうか
そんなこと考えながら
僕は息を吸った
君のことが好きだから...冬眠病
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乗り込んだバス
今日もお馴染みの顔揃っています
警戒心剥き出しで
毎日睨まんでも良くないですか?
駅は人の波
浮き輪でもなきゃ溺れちゃうよ
視線は肌の敵
サングラスかけて日焼け止めも塗って
僕は終わらない夏の中
お風呂で痛い肌に涙してる...サマーループ
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この世界は愛とか優しさで
出来ていると信じてました
あの雨の日に君が死んでしまうまでは
ひとつ天気予報は嘘つき
ふたつ君の家はすぐ近くで
みっつ運転手は夢の中
よっつそうさもうバイバイ
もし土砂降りじゃなかったら
雨くらいと笑っていなかったら
運転手が現実見てたなら...ノースケープゴート
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窓を扉に変えて飛び出した
今なら飛べる気がしたんだ
前ばかり気にして僕は
背中の羽根が何色なのかも知らないまま
いつか投げ出した未来を思い出す
そうだ僕は僕を捨てたんだ
でもそうなら今ここにいるのは
「僕はいったい誰なんだよ!」
ねえ君が地上から見てる気がした
手を大きく広げて待っているなら...フライトナンバーゼロ
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いつでも上辺ばかりで
喉に詰まった言葉呑み込んで
人の群れの前 震える足
でも独りが寂しくて
ただ君の為だけに
僕は生きていたいんだ
それ以外に生きる意味なんてない
そんな僕なのに
また下ばかり見て
君の涙に気付かずに...永久目隠し恋愛
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背伸びすることに疲れたの
私は小さいから
貴方を見上げるだけでも
ほらね 溜め息まじりの「好き」
同じことだけでも良いと思ってた
景色が変わらなくても
気持ちはころころ
ただ愛されたかったの
誰かにじゃなく貴方に
ゆらり揺られ流されて...アザレア
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A
夏風が揺らぐ
私の髪を吹き抜け
時の止まった
絵本に魔法をかける
B
汗をかいたソーダ水越しに
貴方を見れば
なんとなく分かるの
ちょっと不機嫌だね...ソーダ水
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A
深くかぶった帽子の裏
流れ出る流れ星
マフラーは嫌いなの
だから今日はお留守番
B
わたしの首に巻きついた赤い糸
あなたの不器用な小指まで
ずっと ずっと 続いてく
S...ポッキーゲーム
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空は青いか 空は白いか
それとも赤か
私はまだ知らない
ただ手を伸ばして もっともっと
そう言ってみたいだけ
不器用な私は上手く息を吸えなくて
直ぐに眠気に襲われるんだ
いつか街で見かけたあの子は
雲みたいにふわふわ 上手に浮かんで
もっと私がもっと私が...もっと、うまく
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頼んでやしないのに夏はやって来る
汗ばんだ体に降りしきる君への歌
本当は時計はあれから止まってた
僕の頭の中には季節は一つだけ
例えばあの時 君の手を掴んでいれたら
鳴らなくなった電話
まだずっと待ってる僕を君は笑うかな
遠い君
変わらない僕と終わらない夏
ずっと続いてる...遠夏青夏
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青い光線が空を切る
汗ばんだ肌に似合わないシャツ
チカチカ光っては消えて行く
ラムネみたいな雲行きだね
温い風優しい空気
吸い込んでは吐いて行く
目を閉じればどこか寂しい
虫の音が頭を埋める
夏夜風にふわり揺られ
何もかも消えて行く...夏夜風
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あたしが空へ帰った後も
誰かの思い出として残れるのかな
人の記憶はあまりにも曖昧で
壊れてしまいそうだけど
あなたの中では曖昧なあたしでいたくない
髪は長かったか 短かったか
覚えていて欲しい 思い出して欲しい
だから
今の内に手を繋いで背比べして髪にキスをして
少しでもあたしに触れていて...曖昧、だから、もしも
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麗しき乙女は今日(こんにち)も前だけ見て走る
ああ後ろから焦げてしまいそうなほど熱視線を送る僕など見ていない
乙女は今日も大変ご多忙でございます
ちょっとだけ 少しだけ
振り返ってはくれないだろうか
意中の人の背中だけでは満足出来ぬ愚か者でして…
否、乙女の御背中も大変愛らしくございます
走れよ乙女...走れよ乙女、恋せよ少年
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たくさんの甘い物に囲まれて
自分をかわいく見せてみる
けどなにか足りない
毎日あなたを想って眠ります
あたしってかわいいでしょ?
けどなにか足りない気がする
あの子は持っていて
あたしには無いもの
ごめんね、ないものねだりは悪いことだって分かってる
だけど手に入れたいの...milk
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吐き気がしそうな夜と
綺麗な朝が繰り返される
きっと昨日より素敵な今日が来ると信じてみる
けれど今夜もやっぱり吐き気がする夜だ
あの子を見るあなたを見つめてる
あなたはあたしに気付かない
例えばあの子の前を歩いてみる
てくてくてくてく
あたしは透明人間
あなたには見えてないみたい...透明度