ブクマつながり
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朝、獣が自室の書斎に戻ってみるとアヤはまだそこにいた。古びたソファの上に陣取ったアヤは、部屋の中に入ってきた獣に、おはよう。と言いながら睨みつけてきた。どうやら一睡もしていないようで、疲れた色をにじませたその眼の下は黒く隈が浮かびあがっている。
「出ていかなかったのか。」
未だにこの塔に残っている...愚者の塔・9~The Beast.~
sunny_m
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古い文献に描かれていた、一筆書きの、シンプルな形の文字は「アイ」だとアヤは言った。
「アイ?」
「そう。愛。」
そうアヤは言い、ああ。気がついたように声を上げた。
「この国には愛と同じ意味の言葉が無いな。」
そう呟いて、アヤは思案するように中空を睨みつけた。アイを説明しようと、思考を巡らせているよ...愚者の塔・7~The Beast.~
sunny_m
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時は流れる。
国が滅び新たな治世が始まりそして又滅び。人々が愚かな歴史を繰り返す中、森のはずれに、ずっと変わらずそびえたつ英知の塔があった。その塔はかつて賢者たちが暮らしていた塔。書物が沢山詰め込まれた塔。
そして手が届く届かないにかかわらず、そこに宿る英知はあまりにも難しく、読み解くにあまり...愚者の塔・14~The Beast.~
sunny_m
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ある日の午後の昼下がり
真っ白ウサギを追いかけて
歪んだ扉を潜り抜け
不思議な世界へ走っていった
真夜中の3時
帽子を目深にかぶった帽子屋
普通の大きさとはいえない眠りネズミ
気が狂った三月ウサギ
すべての時計は3時を指している
月夜のお茶会...歪んだ 国の アリス
random
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………
ひび割れた音のスピーカーから出発のアナウンスが聞こえてきた。古い重厚なレンガ造りの大きな駅舎。朝の通勤通学のピークが過ぎた時刻。人ごみは幾分和らいでいたが、それでも大きな街のターミナル駅ではいろんな人が行き交っていた。紳士淑女、金持ちの老人に物乞いの子供。各種多様な人々が入り混じり、...蒼の街・1 ~Blue savant syndrome~
sunny_m
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いつの時代でしょうか。
ある国がありました。
国民は、とても怒っていました。
なぜなら、王はとても厳しい弾圧を行ったのです。
とある法を破ったものはすぐに捕まり、地下にある労働施設で働かせるのです。
しかも、多大な税金をかけておりました。
払えなければ、家族を人質にしてお金を稼がせもしました。
その...とある国のお話
ku-yu
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CAUTION 悪ノシリーズとは関係はありません
かぶるところもありますが…
本当に関係ありません
昔々あるところに、1つの王国がありました。
皆心優しいとてもよい国です。
そこに君臨する王女様の名をリン、
双子の弟である召使の名をレンといいました。
とてもとても仲のよい二人...ある王国の物語
ku-yu
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―嘘です。本当は傷つきたくなかったんです。
人に嫌気がさしたその者は獣になる事に決めた。人は醜い。自分の愚かさに気がつかない。歴史を紐解けば、今おこなっている事がいかにばかげている事なのか簡単に理解できるのに、それでも、何度も何度も何度も、繰り返す。
人とは、醜く愚かで脆弱な生き物。
そんな...愚者の塔・1~The Beast.~
sunny_m