タグ:和
138件
「 暁 の かぞえ唄 」
ひとつ
一夜(ひとよ)の花ゆえに
ふたつ
故郷思い出す
みっつ
御霊(みたま)が帰るのは
よっつ
宵の明けぬ内
いつつ...暁 宵 かぞえ 歌
ホタカ
青空と夕焼けの混じり会う空で
上弦の月は染まらないまま白く浮かび、
醜く愚かな自分を見下しているようで
窓硝子に爪を立てた。
視界のすみでにじんだ緑の葉は
少し目障りで手で隠してしまった。
逃避する事が許されない歳になって
気付かずにいた沢山の柵(シガラミ)に縛られ、
限度(カギリ)ある世界が目に映...白い月
みしょう
短い髪に月の光 真紅の薔薇の簪を銜えて
色鮮やかに光る海は 心よりも深く思えた
大切な人を思い出すだけで 振袖を濡らす
できるのならばこの簪で 胸を刺しましょうか
それでもあたしは きっとあなたを
思い出して 会いたい気持ちでいっぱいになるでしょう
金の着物に身を包み あなたのいない部屋で
今日も1...夢幻泡影劇
M A N A M I
貴方ノ為ニ歌イ続ケ
貴方ノ事ヲシゾ想ウ
嗚呼、我はろうたし姫
青色の袍を纏う貴の為、
詠み続ける
都の者はあれそれと
我の歌に聞き惚るれ
我の望みを叶わん
しかして我の一つの夢路は叶えられぬ
夢さらさら夢の通い路...須臾の雅
如華
ひらり花吹雪 桜
あこを殺したのは 誰?
散る前にどうか 答え
私に教えてください
わかるかしらこの気持ち
吾子(あこ)を埋め去るのは 誰?
全部見ていたのでしょう
私に教えてください
吾子が泣いてますの
ほらここで...嘆
she
砕けた鏡のその向こう (くだけたかがみのそのむこう)
縋る指先爪先に (すがるゆびさきつまさきに)
淀まぬ朱に宿る華 (よどまぬあかにやどるはな)
空と繋がる蜘蛛の糸 (そらとつながるくものいと)
救われ給ふは、さあ何方ら (すくわれたもうはさあどちら)
時は僕 (ときはぼく)
始終を告げる者とも成...#1
久哉
群集『罪深キ鬼ノ巫女殿ヨ!
此ノ濁世ニ禍ヲ!』
虚像の玉座に縋り付く
愚の骨頂に君臨せし我等が王
群集『引キズリ堕トセ!』
供物掲げ神楽舞い踊る
響き渡るは金色の神歌
嗚呼 今や捧げられし貴方
業火に炙られ絶叫が聞こえる...鬼祭祀
罪狐姫
昔々、ある山の奥に鬼が一匹住んでいました
鬼はとても美しい青年の姿でしたが、髪と白目は深い海のように青く、
瞳は満月のように黄色で、両手の指には鋭くて長い爪が生えていました
人を驚かせるには十分な姿でした
しかし鬼は山の近くに住んでいる村の人間や動物を襲う事は無かったので、
人々の中...むかしのはなし ―秋に咲く青い蓮―
4´
月灯りが照らす幽玄 舞う吹雪は桃色の慕情
黒い空に良く映える 白い扇子を横一閃に
優しく狂い踊るほど 一層煌めく爛々の月
赤い橋を渡った先に 広がる闇は幽玄郷
舞は毎々するが如く
桜の花に千里を託し 貴方へ届けや桃色恋情
里に届けやあやかしの舞
月灯りも隠れ幽玄 舞う吹雪は疾風の鼬
黒い空が尚暗く ...桃色幽玄郷
噂屋よるつき
一筋の光 蜘蛛の糸〈8-5〉
掴むか 掴まざるかな〈4-7〉
病(や)みの鳥〈5〉
虚(うつ)ろに座(ざ)するや 君の背に〈8-5〉
添いて共にぞ 落ち行く我なれば〈7-9〉
出口も見えぬ 暗闇で〈7-5〉
行き場亡くした この歌は〈7-5〉
行方知れずの 風の声〈75〉
手前の胸の 奥底に〈7-5...やみうた
ひなぁ
廻り 廻り 世界は流転変化
彩り化粧を日々変えて
ひらりら ひらり 風車
香りを運び命芽(いのち)咲かす
廻れ 廻れ 輪廻は命芽(いのち)風車
終焉なき始めと終わりを巡る
ひらり らひらり 散り桜
景色人生に一色添える
誇れ生まれ枯れた散り様を
くるり 輪廻の風車...風車-kazaguruma-
秋楽
高い高いあの山の
くるりまわった裏側に
ひとりの姫が住むという
白くて細い足と腕
真っ黒お目めは何うつす
日がな一日お外を見ては
焦がれたおのこを待つという
百夜通えば心を許す
契りを交わしたあの日から
あぁ幾年が過ぎたのか...泣き姫~百世の恋の物語~
さちゅ
水面(みなも)に移りし三日月は
紅に濡れる刃によく似て
我が手のひらに 落ちる雫は
臆する心を濡らしつづける
数多の命 流れて落ちる
重ねた掌まだ温かい
殺めし者 その亡骸に
縋り泣くはたそかれか
癒えた傷 消えぬ傷跡
いつかの夜を 思い疼く...one's beloved...
五月野 鵺
心くすぐる花の歌
今宵も夢の香りただよう
良い香に目眩覚える
数多の花びら宙に舞い
風と共に飛んで行く
嗚呼 赤い花風に揺れ
恋の香り心くすぐる
嗚呼 赤い薔薇風に揺れ
愛の香り周りにただよう
終焉を迎える花...花ノ香
kirameki3
垂れ込む曇天頭上を覆い
凪ぐ風冷たく髪を揺らす
緑鳴き 水さざめき
嗚呼 夕日の朱はもう遠く
帰る雲雀の声が言う
きっともうすぐ雨が来る
垂れ込め雲よ 注げ雨よ
悲しみ憎しみ全て覆い
月も隠し 星も隠し
今は安らぎの夕闇を...雨がきっと降る夕闇(絵先)
あいり
未だ暗き空の明ざる
僅かばかりの暁に
別れぬるはされど恋しき
去りゆく衣擦れが音
暁の我恨めしき
君が去りぬる時を告ぐる
嗚呼 呼ばへども声は届かず
愛し君は去ってゆく
来訪は何時なりしか もう来ぬか
然ふなりせば我は託つのみなり...暁の別れ
かぼちゃすーぷ
傷つけてあげる
安心して 痕は残さないようにするから
目を閉じて早く
瞳には 私の姿映っているかしら
あなたの好きな子守唄 今でも優しく歌えるわ
あなたは眠りながら そっと頬にキスをするのよ
甘い魔法 唱える私は歌姫
邪魔する悪夢は退治するから
あなたの夢まで連れて行って
乙女の歌こそ最強の武器...乙女の歌こそ最強の武器
お香スティック
春眠暁ヲ覚エズ
眠れる子猫の寝息に和み
視線遣る窓の外 もう春の色
舞う桜 花吹雪
春一番 ひらひらり
薄桃の花びら重なって
何時か灰になった
恋心思い出す
愛し合い
話し合い...春雨
無名のL