タグ「GUMI」のついた投稿作品一覧(97)
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【第2話】MET
宙に浮いた状態では、反論も、文句も言えない私は、為すがまま、少年に連れて行かれた。
一体何処に行くのか。
一体何をしようというのか。
何も分からずに、落ちたくない、死にたくない、から少年につかまっている。
「ついたぞ。もう、大丈夫だ」
ふわ、と地面に降り立った。
「ド...CrossOVER NoIsE.
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【第十七話:少女のおわかれ】
カラオケから、そして自分の気持ちにはっきり気がついてから3日目。
レンが、私のところへ来た。
今まで季節なんて、全然気にしてなかったから気付かなかった。
今は、もう夏だ。
蝉が、忙しく鳴いている。
横にはいつも通り、ぐみがいる。
「リン。」
蝉の声にかき消...憂鬱少女と陰日向
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【第十四話:少女の過去】
リンに、彼氏ができた。
そう報告してきたのは、昨日のこと。
嬉しそうに、あたしでは作ってあげられない笑顔で。
「ぐみ、あのね……か、彼氏…できた……。」
と、頬を染めて。
相手は、ミヤ。
学校では、ちょっとお茶らけで通ってるやつだ。
私は気に入らないけど、お父さん...憂鬱少女と陰日向
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【第十四話:正義少女と放浪少年】
ムカつく。
あんなに、リンに期待させておいて。
リンより、有力な相手が出てきたら、はいさようなら?
ふざけんな。
カラオケだって、レンくんとリンがもっと仲良くなったらいいって思ったから、誘ったのに。
ミクさんも、ミクさんだよ。
あからさまにあたしたちの態...憂鬱少女と陰日向
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【第十三話:少女のわすれもの】
私と、ぐみと、レンと、ミクさんとで、カラオケに来た。
でも、レンは考え事してて、元気がない。
ぐみとミクさんは、すごい楽しんでる。
いや、正確に言うと、ミクさんが。
ぐみは、ミクさんのこと苦手なのを悟られない様に、気付かれない様に、だた隠して、明るく装っている...憂鬱少女と陰日向
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【第十二話:放浪少年と純情少女】
「おーい、リーン、ぐみ―!」
その日の帰り道だった。
またも、見慣れすぎた袴姿が手をこちらに振ってくる。
「また……、レンか……。」
「またとはなんだい?俺のことで何かあったのかい?」
隣でぐみが図星を突かれた顔をしている。
…でも、レンは気付いていない...憂鬱少女と陰日向
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【第十一話:正義少女と純情少女】
「おっはよぉ、リン。」
「おはよう。ねむそうだね…?」
本日最初に私がぐみにかけた言葉は、そんな言葉だ。
「うぅ…。パーティーのことで昨日、父さんにめちゃくちゃ叱られたのぉ…。」
目をこすりながら、言う。
「お酒とか、冷蔵庫の中とか、空っぽになったもんね…...憂鬱少女と陰日向
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【第十話:少女たちの大騒ぎ】
あの後、午後6時ぐらいからぐみの家で、パーティーが始まった。
私と、ぐみと、レンと、瑠花姉と、めいこさんと、がくぽ(?)さんで。
ぐみのお父さんたちは今日はいないようで、大丈夫なのか、心配すぎた。
―――その、嫌な予感は当たった。
まず、めいこさん。
めいこさ...憂鬱少女と陰日向
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【第九話:とある社員へ】
めいこさんは、小包を抱きしめたまま、しばらく泣いていた。
「開けてみてください。」
いい加減じれてきたのか、レンが言った。
レンには、中に何が入っているのかも、分かっているのかもしれない。
めいこさんはこくりと、ひとつ頷くと、震える手で小包を開けだした。
少しずつ。...憂鬱少女と陰日向
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ユーレイ
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初恋学園・純愛科
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投資家レコーズ
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Alice in the...
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【第七話:とある社員へのおくりもの】
私たちは今、“めいこさん”の家の前にいる。
「見ず知らずのやつらが来ていいのか」なんて思ったりもしたけど、レン曰く大丈夫らしい。
「瑠花姉も、ここにいるよね?」
ぐみが恐る恐る訊いてくる。
「…たぶん……。」
確証はないけど、ここがそのめいこさんの家な...憂鬱少女と陰日向
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【第六話:とある秘書への電話】
結局あの後、レンはちゃんと瑠花姉に事情という事情を説明した。
本当に、何も言わずに飛び出したらしい。
瑠花姉はそれなりにレンを叱ったが、ちゃんと理解してくれたようだ。
が、様子を見るためしばらくレンの様子を監視すると言っていた。
だから今、私の隣でレンが苦虫を噛...憂鬱少女と陰日向
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【第四話:放浪少年と、とある秘書】
私は後ろを向かずにひたすら歩く。
まだ頬が紅い、顔が熱い。
「ねえ、どこいくの?」
あわててきつく掴んでいたぐみの腕を離す。
「あわ、ご、めん!痛かった…?」
「そういうことを訊いてるんじゃな…」
急にぐみの声が途切れた。
ぐみが話を途中でやめ...憂鬱少女と陰日向
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【第三話:放浪少年の場合】
「ふむふむ、そういうわけでその≪憂鬱少女≫を捜してるわけね。」
ぐみが好奇心をもはや溢れさせ、レンに訊く。
「うむ、しかしなかなかうまくはいかない。何しろ名前も知らぬわけで…」
なるほど、その≪憂鬱少女≫の考え方が丁度私と似てたわけだ。
だからあんなにうれしそうな...憂鬱少女と陰日向
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【第二話:少女のお悩み】
私は、とりあえず教室に戻った。
といっても、もう1限目は終わってしまったが。
「どうしたの?何かあったの?」
なんて声をかけくれる、心優しい人はいないし。
でも、いつもとは少し違った。
レンの存在だ。
さっきからずっと、レンのことばっかり考えている。
まだ謎が多...憂鬱少女と陰日向
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はぴば
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♯15 【これからもよろしくね。】
「ごめんね。」
って言えばいいだけのことなのに、私ってばどうして言えないんだろう…?
だってどう考えても私が悪いんだし。
だからこうやって、謝りに行ってるんだし。
でも、行きたくないって感じる時もあるし…。
ドジで、どっか抜けててじめじめした優柔不断な私。...幽霊列車
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♯9 【恋は儚いものです。】
メイコさんの話を聞いた後の僕たちは、何故だかとても、しんとしていた。
でも、どうしてだろうか。
出会って間もない筈なのに、急にリンと何も話さずいるのが平気になった気がする。
喋りたくないから、じゃなくて。
リンの傍で、とても自然に居られているような気がした。
僕...幽霊列車
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[第16話]~真実
はーあ、と気だるそうに溜息を吐く、巡屋さん。
その姿には、つい先程までの儚く美しいものは欠片も感じられない。
皆、ごくりと生唾を飲む。
彼女の変りようには、恐怖さえ感じられた。
巡屋さんは、誰に訊かれることもなく独りでに語り出した。
「りんさんの言ったとおりです。布団に寝...緋色花簪
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[第15話]~下手人
霧岐屋さんの額に、汗が滲むのがはっきりとわかる。
それでも見つめ続ける私に向ける霧岐屋さんの目は、だんだん怯えたものになって行く。
「みくさんが殺されて七日が経ちました。七日前どのように彼女は殺されたのか。」
「だからって、どうしてあたしの方を向くんです!あたしは何もやっ...緋色花簪
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お江戸
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[第13話]~手掛かり
こんなことがあるのだろうか。
私と霧岐屋さんの簪の全く同じところが欠けているなど。
私は顔をしかめた。
霧岐屋さんとめい子さんは、唖然と簪を見つめている。
「す、少し、事を整理しましょうか。」
あせり口調で連が言う。
「そうですね」とめい子さんが、言って、霧岐屋さんに...緋色花簪
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[第12話]~疑い
静まり返った連の部屋。
私と連は目を見開いて、めい子さんの方を見つめる。
「う、そ、でしょう…。」
私が少しぎこちなく笑ってそう言うと、めい子さんは目を伏せた。
それで全てがわかった。
みくさんは、本当に殺されたんだ。
「昨日、反物を持って行ったときは、変りはなかったの...緋色花簪
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ドレス-GUMI-