ひやたの投稿作品一覧
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街を傘をさして歩いたら笑う笑う夢の花
遠くを見て離れた貴方を
電波のないケータイで呼んでいた
はぐれないように繋いだ手を
金魚に夢中ではなしてしまった
水にふやけて破れた紙は
貴方の目を覚ましてしまった
どこへいくの誰といくの
つぎはぎだらけの恋を...夏祭りの夢
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子どもをなくした哀れな女
主(アルジ)をなくした召使
水底深く沈んだこころ
ほら誘い水あげましょう
昨日(サクジツ)出かけた仕事先で
偶然事件に巻き込まれ
そのまま帰らぬ人となった
今朝、秘書から聞きました
鳴かぬなら鳴かせてみせよう不如帰(ホトトギス)...泣き女(更新)
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どうしたら君に致命傷与えられるかそればっかり考えてる。
棍棒より包丁よりナイフが効果的、聖なるナイフでトドメにしよう。
あまり攻撃力なさそう、そんな見た目のほうがいいわ
例の青いのみたいに油断誘って、笑ったとこ一突き。
確実に。
蘇生方法、切っておこう。
神父に贈り物、王様と交代
「ああ勇者よ!」、...純愛RPG
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(好きだったからこんなに悲しいの
胸に宿るこの虚しさはひとり逸れ星(はぐれぼし)
蛇行しながら消えるよに)
思いやりも優しさも足りなかった
空に並べる星のような素直になれず背中向けて
視線だけでごめんねと何度言っただろう
愛さないのなら捨ててしまって
強がりばかり君の口から聞きたくない言葉
引き出し...逸れ星(はぐれぼし)
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KAITOからメールが来た。「Clear selが封鎖中なので出勤できません。」ふざけるな。ああもう、ほんとに苛々する。
KAITOは同僚である。ここのところ、ナイトなんとかという2人組みが自宅付近で騒ぎを起こしているのをいいことに有給休暇を前日に申請してきた大馬鹿だ。あ、思い出したらまた苛々してき...Night tight:1
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また眠れなかった。これで5日目だ。だいたい、眠れない夜と言うのは長くて苛々する。それもこれも、全部あいつらのせいだ。いつも騒ぎ立てていてやかましいことこのうえない。ん?ああ紹介が遅れた。俺はKAITO、所謂始音カイトである。そしてあいつら、件のあいつらこそがここ最近世間と俺の頭を騒がせている「Nig...
Night tight:p
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たしかに僕らはあまり器用ではなかったし。僕らのマスターも器用と言うか、もはやそれ以前の段階で大雑把だった。器用とか不器用とかそれ以前に大雑把でいい加減で、細かい作業は嫌いな人。細かな調整なんてしらなーいと笑っているような人だ。でも僕らはそういうマスターも好きだ。
と、話が逸れた。だからここで僕らが言...勝利宣言
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あまりハッピーでないお話さ
バッドエンドでもないけど多分
君は胡散臭がること請け合いさ
寂しい詐欺師のお話です
夜を身体中塗りたくり
タイに天の川を拝借して
天才であるなら仕方ないね
陳腐な文句を謳いあげて
心ごと貰っていくよ
目が覚めたら全て夢である...シニカルタイト
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花弁流れる夜の別れ目
冷たく澄んだ貴方の横顔
歌留多を捲ってまた戻しては
あわない絵に首を傾げている
いくら詠んでも終わらぬ恋なら
夜を流れる貝に変われ
散る見るくる夢に惑う
未だ揃わぬ歌
捲り続けた指が
最後に引き当てる(夢)...歌あわせ
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そのひとは、わたしに言葉はくれなかった。
だからわたしは他の誰かが歌う言葉を借りて、それを繰り返しなぞることで言葉を手に入れてきた。この世界で誰も歌わない言葉は、わたしにはない。勿論無い。他の言葉を借りる事でしか言葉を得ることの出来ないわたしに、その言葉を口にすることは出来ない。新しいものは作れない...小話
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夏が終わるね
窓の外で蝉が鳴いている。じぃじぃ鳴いている。空が端からオレンジ色に染まる。階段に蝉が落ちていた。ぱさぱさに乾燥しきった蝉の死体を踏むとさくりと音がした。ミクが眉を顰めて僕を見ていたけど気にならなかった。蜻蛉や蝉や蜉蝣ようにすぐに死んでしまうものはどうして生まれてくるのだろう。なにを思い...夏の終わり
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「歌を歌うよ(仮タイトル)」
君の為に歌うよ
何時(いつ)でも僕(ぼく)歌うよ
忍び込んだ感動
胸に灯る灯火(ともしび)
君が握り締める 長方形の箱
祈るように口ずさむ 僕の歌を
何時でも傍にいるよ
君の望む歌を歌うよ
電車を待つホームで...歌を歌うよ(仮タイトル)
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部屋の隅で飼っていた、小鳥が死んだ。
昨日、漸くてのひらから直接餌を食べるようになったのに。
さて、冷たくなったこの子をどうしようかと家具の少ない部屋を見渡すとデッキの上の空っぽの水槽が目についた。小石とヒーターが底に転がっていて、どうやってもアクアリウムには見えない水槽だ。そういえば熱帯魚が死んだ...ワンルームループ
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「ゼリービーンズ」
遠い街から 運びこまれた
魔法のような 種の欠片は
ただ 余所行きの服に身を潜めて待つわ
そう 魔法にかかった愚かな王子の口に飛び込むのよ
夢をあげましょう お好みでどうぞ
どの色が貴方のお口にあうの?
華やかに飾った 七色の糖衣
貴方の唇にご挨拶
お味はどう?...ゼリービーンズ
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「アゲインリフレイン」
朝が来るまで
君を忘れて
そうしたら新しく
また君と出会えるから
夢の中で忘れた
昨日(きのう)の嘘と寂(さみ)しさが
まだ
こころに爪をたててる
塞がらないってさ...「アゲインリフレイン」
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ゆめの終わりときみの居ない朝
塗り潰した風景画の空の色が気に入らないって
泣き続けて嗄れた声できみが呟く
持て余したパレットに散乱する鈍い銀は
まるでいまの僕らみたいだね
精一杯向き合って
精一杯闘ってきたつもりなのにね
どうしたって結局はそれこそ無駄なんだって
転がされてくみたい
やさしい歌を聴き...ゆめの終わりときみの居ない朝
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「眠る街」
午前2時 目を覚まして
ひとり見た空 夜明け前の
静寂とぬくもりから
隣に眠る きみの
目を閉じてみる夢には
いつもきみなんだ 主役の横
ヒロインの位置には きみが
ほほえんでくれるのさ
嘘じゃないよ...「眠る街(仮)」
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飴の花
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「Rider」
加速するスピードを肌で感じる
追い駆けて追い越して 止まらない
アクセルは全開で風よりも速く
駆け抜ける ミラーには迫ってる影
ああ!
スピード違反やむなし もっと遠くへ走れ
道端の花が揺れてる 僕は加速していく
この道の向こうには僕の明日(あす)が
まだ輝き始めたばかりの僕の明日(...「Rider」応募歌詞
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紅葉
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「レリクス」
雪の白 儚く霞んでゆく
わたしの歌は 溶けてしまう
氾濫する 想いと言葉の下
わたしは 埋没されてしまう
記憶のどこかに 焼けつく時間だってなかったけれど
それでも
例えばわたしが あなたに歌うのは
わたしの気持ちを伝えるために
いつかは流れて 消えていくけれど...「レリクス」応募用歌詞
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僕はひそかに、ミクをクリオネタリアと名付けた。
どこか掠れたような、でも僕らよりずっと高くて可愛い声が、色んなひとたちの鼓膜を揺らして脳に入り込む。ミクの声はどこか透明で色鮮やかで、混濁している。
それは勿論ミクを使う人にもよるのかもしれないけど、多分ミク自身がなにか、色んな可能性を秘めているのだ。...クリオネタリア
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全快した。大尉は意外と早かったわねと褒めてるのかどうかよく分からないことを言いながら、一等お気に入りのボトルを回復祝いと称して置いていき、少佐が本当に治ったのかこのモヤシといいながら僕をどついたぐらいで特にどうといったことはなかったけれど。取り上げられていた愛銃も返却された。今日から隊に戻ることにな...
アンビバレント3 (KAITO・軍パロ注意)
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「夕焼け、砂場、ブランコ、きみと」
砂山の天辺に そっと星印の旗を
僕らのお城 きみと建てた王国
続いていく今日が また明日に埋もれて
色褪せる昨日を 僕は掬いあげる
記憶の彼方 きみも思うだろうか
僕らのお城 捨てて去った夕焼け
揺れるブランコ そっと背中かるく押して
僕らの空に きみの笑顔ひかる...夕焼け、砂場、ブランコ、きみと
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「STAR!」
STAR! 飛び込んだ夜 降り注ぐ夢みる
わたし きみの夢守(ゆめもり)
絶えまなく流れてく ココロを映す星
ふわふわ優しい夢 伝わるありがとう
幸せぎゅっと抱きしめた わたし嬉しいな
きみが明日も幸せになれますように
STAR! 夜空きらめく
みんな今日を終えて 明日へ歩く
迷っ...STAR!
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予想はしていた通りだけど、中尉の位は取り上げられることになった。まあ当たり前だよなと小さく微笑んだ僕に大尉は続けて告げた。その代りと言うのは可笑しいのかも知れないが、今回の件は事情を知っている者だけの秘密になっているから安心しろ、と。大尉が良かったわねと言って僕の肩に手を置いたとき、僕は愕然とした。...
アンビバレント2 (軍パロ注意・KAITOMEIKO)
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僕等は僕等の意思とはなんの関係もなく存在していた。場所はつまり、貴方のパーソナルコンピューターの中、ひとつのツールのような存在として。インストールされた日の喜びは忘れないけど、いつでもアンインストールされるという背中がぞくりとするような恐怖は、ずっと継続して僕等の傍にひっそりと息を殺して佇んでいる。...
ネガティブシンキング
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「事実、僕は―」
天井の低い白い部屋で、やたらと声が硬く聞こえることだけが不快だった。他に別に不快で不快で仕様がないというようなものは今のところこの部屋には存在していない。陽射しをさえぎるカーテン、清潔なシーツ、赤の滲んだ包帯、そしてすぐ傍の椅子には君が居る。
「僕は、君を殺すつもりだったんだ、」
...アンビバレント(パロ・表現注意?KAITO)