「まぁ、そーゆーことなんで」

現状を受け入れられません。

「あのー・・・レン君・・・だよね？ぇ、これどういう？」

「そのまんまだろ？てかレンでいーし。えっと、お前誰？」

名前知らないのかよΣ(*゜Д`;)

「リン！鏡音リン！」

「ふーん・・・鏡音って他にもいるんだな・・・世の中広いな」

「はあ」

と、レン君・・・もといレンが腕を引っ張った。

「わっ」

「この家に来たなら、覚悟は出来てるよな？」

耳元で囁かれ、「ふぃ・・・」って変な声が出てきた。

「かく、ご・・・？」

「まぁ・・・あと数時間後に分かるけど」

悪魔はよく分かりません。


＊


「わぁ！凄い・・・」

メイコさんに案内されて、自分のお部屋に通されたわけですが。
これが凄くて。

前の自分の部屋の２倍・・・いや、３倍？
電気はもしかしてシャンデリアでは？

「お隣はレン様のお部屋となっておりますので」

がくっ・・・
不用意に物音は立てられませんな。

でも文句言っちゃいけない。
こんなによくしていただいてるんだから！

「それでは私達は失礼いたします。お夕食はテーブルにご用意してありますので。」

本当だ。もう６時半か・・・メイコさん達はお仕事終わりなんだ。

「ありがとうございます！」


＊


メイコさん達が帰ると同時に、突然、レンはやってきた。

「うわっ・・・な、何・・・？急に・・・」

「別に。晩飯いらねーのかなぁとか思って」

「い、いる！」

レンは年齢の割に大人っぽい笑いを顔中に広げた。
クラスの女子にモテるのもまぁ、ちょっとだけ分かる気がする。

「期待した？」

「へ？なんで？」

「・・・もういい。なんでもない」

ホント、意味わかんない。


＊


翌朝。
私は早起きだから、隣の部屋の悪魔に起こしてもらうなんて作者の俺得設定には乗らない。

着替えて、下に下りていって気がついた。

レンを起こさなきゃいけないことに。

やっぱりお世話になってる身だし、いつも多分寝坊してるんだろうから見過ごすわけにもいかないでしょう。

(してやったり♪　by侑子)

「レンー起きてーねぇってばぁ・・・」

無反応。

「起きてよー」

ちょっと叩いてみた。
無反応。

「レン起き・・・わ！」

ゆすっていた手を、レンが掴んでいた。

「起きてるし」

「じゃあ何で寝たふりなんか」

「起こされたかったから？」

人を何だと思ってるんだ。

「学校、遅刻するよ？」

「学校？めんどくせー俺勉強しなくても分かるし」

「ダメだよ義務教育なんだから！」

学校へ行っても波乱が続く、なんて思ってもいなかった・・・