お城の石垣のすぐ近く古い廃校のその中に
何もかも詰め込んだ博物館があるんだよ
太古から贈られてきたたくさんの生き物
条約を飛び越えてきた珍しい仲間たち

理科室みたいな人体模型はちょっと怖くて
元館長さんのホルマリン漬けはもっと怖い
見た事無い体の中身は本当に私の中に有る?
赤ちゃんが出来るまでの模型がとても不思議

急に部屋中標本だらけで目も回りそうだ
米粒みたい小さな貝も人を食べそうな貝も
いつの間にか昆虫標本世界中の虫がたくさん
キラキラちょうちょにギラギラかぶとむし

見た目はただの古びたお屋敷なんだけど
どうしてこんなに不思議が詰まってるの?
答えはどこにもなくって誰も知らない
ビックリとワクワクとちょっぴりの怖さ


目の前にトラ!?オオカミ!?たくさんのはく製たちが
みんなでこちらを見つめているよブルル
怖くなって先へ進むと今度は鳥たちがお迎え
大きな鳥も小鳥も翼は大きく見える

そこからははく製のオンパレードが続いて
見た事無いくらいの大きな鹿や大きなクマ
見た事あるようなタヌキやイノシシもいて
いきなりペンギンシロクマゾウアザラシ!?

寒いと思ったら暑さ満点のジャガーがそこに
ついばまれそうなコンドルに見つめられて
誰かに似ているナマケモノがぶら下がってる
あれあれ?一体ここってどこなんだったっけ?

地球を一周してるみたいな世界中の動物たち
どんなおっきな動物園にも負けてはいないけれど
野生動物の中にいる私は今にも負けてしまいそう
生き物って自然って可愛いけれどすごく怖い


ドアを開けると大口開けたワニがお出迎え
サンショウウオさんお魚横取りされてるよ?
石みたいに硬そうなガラパゴスオオガメから
本物の石が岩がゴロゴロひっそり展示中

もう居ないかも知れない鳥はどこにいるの?
南半球の動物たちはクリスマスにサーフィンする?
きっとどこかで出会えそうなたくさんの鳥たちも
こんな風にじっくり見つめるのは無理かもね

少し落ち着いて最上階に上がってみたら身震い
ライオンが牙をむき出しにしてこっち見てて
ゾウが鼻を高く伸ばしてて目を合わせられない
わわわ私はエサじゃないですよほんとだよ

左右から今にも飛びかかりそうな体勢で
その先は行き止まりになっていて逃げられない
文字通りありえないくらいの絶体絶命大ピンチ
はく製って分かってても怖くて泣いちゃいそう


ジェットコースターよりもドキドキして
とっても大きな水族館よりもワクワクして
どんな動物園よりも近くてビックリして
もう会えない動物たちを思うと寂しくなる

前に来た子の書き残した感想ノートめくる
「気持ち悪い」って「ちょっと汚い」って
そうだよね「命」だからね当たり前だよね
気持ち悪くて汚くて怖くて少し寂しいよね

私が感じた怖さは学校でもお家の中でも
買い物で街を歩いてても絶対に無い怖さ
でもそれって少し場所を変えれば有る怖さ
きっと動物たちから見た私たちだってさ


外に出て振り返っても詰め込まれた世界中が
本当にそこにあったのかなって魔法みたい
大人になったら怖くなくなるのかなどうだろう
次来る時はぬいぐるみクマさんの翻訳係連れてね

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

Wander! Nature! Pavilion!

実はこの博物館、岡山県の津山市に実在します。
元館長さんのホルマリン漬けもあります(臓器ですが
大好きな博物館なので一度行ってみてください。怖いです(を

閲覧数:325

投稿日:2021/07/20 21:48:11

文字数:1,329文字

カテゴリ:歌詞

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