淀んだ部屋に満ちるのは虚しさと痛み
心のどこを探しても、輝くものなんて見つからなかった
窓の向こうでは白々しいお芝居が昼も夜も続いていて
皆幸せそうな振りをしていた

この世界に魔法が存在しないように
愛や恋もフィクションなんだ
小さな頃にしたヒーローごっこと同じ
僕らは物語に憧れて主人公の真似をしている

僕は空を飛べない
僕は敵を殺せない
僕は人を愛せない

皆と同じ世界を演じられない僕は
皆と同じ言語を持たなかった
説明して 懇願して
返ってきたのは苦笑いだけ

この世界は平和で
この世界は慈愛に満ちて
この世界では皆笑顔で

じゃあ何で、僕の胸はこんなにも痛んでいるの

誰からも理解されず、誰のことも理解出来ず
僕は灯りを消してカーテンを閉めた
笑わなくていい場所が欲しかった
感情を感じられる場所が欲しかった
枕に顔を押し付けて
泣いて、叫んで、死にたくなって、虚しくなって
耐えられなくて床を壁を殴って、血を流して

どうしてこうなっちゃったんだろう
どうして皆みたいに上手く演技が出来ないんだろう
どうして主役の振りに酔いしれて楽しくなれないんだろう

笑いたいよ
幸せになりたいよ
皆から祝福されたいよ
何で僕は、こんな。
こんな。

夜が明けて白み始めた空
まだ電灯が点るホーム
始発を待つ人もいない寂れた駅で
僕も主役の振りをしようと決めた
僕が考えた物語、僕が主役の物語

明るい世界に憧れた青年は
現れた眩い光に誘われて
夜に集う羽虫のように、光の中へ飛び込んだのでした。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

ヒーローごっこ(未編集・編集可能)

こんな感じの内容を書きたいです、という素案です。
作曲者と要相談で固めていきたいと思っています。

閲覧数:74

投稿日:2015/05/17 21:38:09

文字数:652文字

カテゴリ:歌詞

オススメ作品

クリップボードにコピーしました