#27



錫杖の先端に付いている刃を、メイコに向けて突撃するハク

メイコは一歩もそこを動かない


「ふふ……見切る気ね。けど!」


ハクがいきなり方向を変えて、壁に向かって走る

そして、壁を蹴って勢いをつけてメイコを襲う


「それくらい!」


それをメイコはよんでいた……が、よけれなかった


「……かはっ!」


ドンと壁まで飛ばされるメイコの体


「だぁかぁらぁ……私にはメイコちゃんの考えが読めるんだってば」


呆れた表情で、しゃらりと錫杖を鳴らす


「こ、これくらい……なんともないわ!」


メイコが立ちあがる


「……そうね。でも、メイコちゃんの間合いでは、戦ってあげないから」


ハクがメイコの心を読む


「くっ……カイト、レン達に連絡して!」


レン達と連携すれば、いくら心を読まれていても、手数で勝てると考えたメイコ


「それが……さっきから、連絡しているけど、誰も反応しないんだ!」


カイトは、嫌な予感がする


「あぁ……あの子たちには、眠ってもらったわよ?」

「な……そんな……こぉぉのぉぉぉ!!!」


メイコは頭に血が昇って、ハクに突っ込む

ハクは、それをひょいとかわして、メイコの肩に一撃与える

メイコの肩から、噴き出す液体


「つぅ……」


肩を押さえ、ハクを睨むメイコ


「ちょっと!ちょっと!勘違いしないでよ!あの子たちには、文字通り眠ってもらっただけよ?気絶させただけ」


ハクが二コリと笑って、メイコを見る

それをきいて、メイコは戦闘の最中ながらも、少しほっとした


「でもそうね……しばらくは目を覚まさないだろうから、ここはあなた達二人でなんとかしないとね」


そういって、また二コリとするハク


「……あなたの目的は何なんですか」


カイトが外野から口をはさむ


「そうね……私の目的は、あなた達と戦う事ね」


しゃらりと音を立て、地面に垂直に立つ錫杖


「現段階で、あなた達の中で最強のメイコちゃん。それにリーダーのカイト君。二人が他の子たちの心身の支えになっているのは、明白。じゃ、それを潰すのが私の仕事かな?」


悪意を一切感じないほどの笑顔で話すハク


「どうして……どうして、先生が私たちを!」


メイコは肩の出血を手で押さえながら、ハクを睨む


「うーん……それなんだけどね。私、成長した二人と戦ってみたかったんだよね?」


そういったハクの顔は、何故かとても悲しそうだった



「メイコちゃん……傷、痛い?」


そして、メイコの方を見て、優しく微笑む


「べ、別に……このくらいなんとも……」


完全にやせ我慢だった

すでに傷ついた肩をあげるのは辛い状況だった


「治してあげるから……見せて」


そういって、近づくハク


「な!なにいって!」


メイコは【紅歌】を片手でかまえる


「私はね……正々堂々戦いたいの。私は今から心を読むのをやめるわ」


ハクの言葉にカイトもメイコも半信半疑だった


「あなたの言っている事には、たくさんの矛盾があるように聞こえる。それを信じろというのですか?」


カイトが厳しい言葉を浴びせる


「ええ……正々堂々戦うためには、メイコちゃんの傷もあってはいけないわよね?」


そういって、戸惑うメイコにやや強引に近付き、傷の手当てをするハク

肩の傷はみるみるうちに回復する



カイトも、メイコも、ハクの狙いを今だに把握できずにいた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

0と1に響く言の刃#27

ハクの狙いがよくわからない

しかし、めーちゃんも勝てないのか?

ちょっと、明日投稿できるかわからないので、今日、連投しますw

閲覧数:190

投稿日:2013/04/27 16:48:01

文字数:1,467文字

カテゴリ:小説

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  • Turndog~ターンドッグ~

    Turndog~ターンドッグ~

    ご意見・ご感想

    ハクさん謎すぎるぞ……。
    そしてその問答無用の強さは何とかならんのか!

    2013/04/27 21:58:20

    • しるる

      しるる

      なんともなりませんw
      つよいのでw

      2013/04/29 20:25:14

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