優しい傷跡 第05話「赤い少女」

投稿日:2008/11/02 11:58:30 | 文字数:1,111文字 | 閲覧数:1,324 | カテゴリ:小説

ライセンス:

【登場人物】
赤い少女
 真っ赤な長髪。真っ白な服。ナタ装備。
 はい!お察しください!

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TEXT
 

ひとりぼっちで残されて。

すごく寂しくて。

昨日、抱きしめた温もりが忘れられなくて。

人肌ってあんなに優しいんだと、やっと気づいた。

ねえ、マスター。

僕は、僕は、僕は、僕は。

あなたがここにいないと、息ができなくなりそうなんだ。

今にも泣いてしまいそうで、

苦しくて傷が疼いて。

僕は何度何度も、傷をかいた。

かくたびに、血に似たものがにじんできた。

これでまた、マスターは僕を心配してくれる、かな。

ちょっと心が弾んだ。



窓から、日差しが差し込む。きっと外は晴れてるんだろうな。
僕は勝手に家を抜け出した。ちょっと散歩に行くだけだから、いいよね。

家を出るとすがすがしい風が僕の頬に触れた。
すごく気持ちが良かった。
近所の公園で見つけたブランコに、僕はそっと座った。
平日の公園には誰もいなかった。
最近、物騒な事件が増えているからなんだろう。
そう思うと、少し胸が痛かった。

そのとき、突然目の前に変わった風貌の少女が現れた。
血のように赤い長髪を風になびかせて。
真っ赤なラインのある真っ白な服を着て。
彼女はニタリと僕の前で笑った。
その手には、爛々と輝くナタが二本、握られている…。

「あははは。きみ、ちょーきたなーい」

「え…」

その少女は、僕にむかってナタを突きつけながら高らかに笑う。

「あははは、もう、バレてるよ」

ナタの先で、僕のあごを押し上げる。
嫌というほど、瞳孔の開ききった彼女の瞳を見た。

「どんなにぬぐったって。私には見えるよ。君の両手は真っ赤なの。
 すっごく真っ赤で、きれいで、汚くて、血なまぐさいの」

「なにを言って―」



「人殺し。あなたとオソロイね」



僕は息をのんだ。
彼女のニタッとした瞳にねばりつくような笑みが、恐ろしかった。
そしてなにより、僕の、ぼくの、秘密を知っている…。

赤い少女はナタをおろすと、スッと音もなく飛び上がる。
そして数メートル離れた街灯の上に、まるで鳥のように降りた。
人間じゃないッ。

「ッ!」

「嘘はねぇ、いつか崩れちゃうの。君はねえ、いつも正直じゃないとダメなの。
 私とねぇ、いずれ同じように、また人を殺しちゃうよ」


だって、私タチに「心」は ナイんだもの


そう言って、彼女は再び飛んでいってしまった。
一人残された僕は、ただその場に座っていることしかできなかった。

両手を広げてみる。
絆創膏とか、包帯とか、あの子が覆ってくれた優しさがそこにはあるけど。

でも。

その優しさで隠された下には、真っ赤な傷が残っているんだ。

僕の逃れようもない
傷が
はっきりと。

【お休み中】

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「優しい傷跡」は三部作ですが、三部の途中で書けなくなりました。
続きは書けませんが、そこまでのお話は残しておくつもりです。
二次創作やら派生やらは、一言いただければ基本okです。
これからは何となく書いた歌詞を載っけていくつもりです。
よろしくお願いします。

帯人・がくぽ・ミクオ・欲音ルコが大好きです。

下から飛べますよ♪

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優しい傷跡
http://piapro.jp/content/7q5hqtkfhff7gpll

優しい傷跡 番外編
http://piapro.jp/content/prenayotf2qetyrj

優しい傷跡-魔法の音楽時計-
http://piapro.jp/content/p6xkwgja3thb4jvs

優しい傷跡-君のために僕がいる- (中断)
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作品へのコメント1

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    ご意見・感想

    はじめまして(^^)/b1010です。

    小説すごく面白いです!!
    続き楽しみにしてます(o^-^o)


    あ、私も帯人小説書いてるんで、よかったら感想下さいノシ
    ………駄作でよければorz←

    2008/11/07 20:39:38 From  虹子

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