13943号室 3【自己解釈】

投稿日:2013/04/02 18:42:56 | 文字数:2,757文字 | 閲覧数:1,970 | カテゴリ:小説 | 全3バージョン

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カイトの薬恐ろしや。

「13943号室」本家様
http://www.nicovideo.jp/watch/sm17709319

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TEXT
 

*前回までのあらすじ*


脱出とかおもしろそうだよね!





「脱獄する、だって?」


レンが少し驚いたように言う。
だがそれよりも、俺はさっきのあらすじについて文句を言いたい。
いや、脱獄っていうのも驚いたけどさ。


「脱獄、ね…この『13943号室』から、逃げ出すことはできないんじゃなかったか?」


そう。
つい先ほど、『13943号室』から脱出するのは不可能という話をしたばかりだ。
俺の刀剣やレンの飛びクナイ、カイトの拳銃でも試してみたが、この部屋には傷一つつけられなかった。


「うん、できないね。まぁ、普通に考えればの話だけど」
「となると、カイトの毒薬使うしかないんじゃないか?」
「そうだね。でも、効かないかもねえ」
「政府が『VanaN'Iceが逃げられないように』って作った部屋だからね」
「まぁ、毒薬じゃ効かないよな……簡単に逃げられるわけにはいかないもんな」


政府は俺達の武器を奪っていない。
でも、武器を調べることぐらいはしている。
ということは、今カイトが持っているどんな毒薬を壁にぶっかけても、部屋には何の効果もないだろう。


「うん。そこで、オレは作戦を思いついた」
「え?なになに?」
「新しい毒薬を調合することだ」


実はカイトは、どんな薬も調合することができる。
多分、変な薬作れって言ったら、変な薬を作ってくれる。


「……確かに、ここにない薬を調合できたら、いけるかもしれないけど…」
「というわけで、試作品一号ができたよ」
「「速ッ!?」」


脳内に某アニメの秘密道具登場のBGMが流れる。
こいつは調合のスピードも速かった。
ある意味凄いよな、こいつ。


「さて、次々作るとしますか」
「……おい、ちょっと待て。何か聞こえるぞ」
「え?外から?」


耳を澄ますと、何かが滴り落ちる音が聞こえた。
もう一つ……人の呼吸も。
酷く息切れしている感じだ…


「ねえ…そこに、誰かいるよ?」


レンの言葉に、俺達は監獄の外へ目を向ける。
そこは、別に何もおかしくはない光景。
鉄格子がはまっている先に、灰色の廊下が続いているだけだ。
でも、そこには人がいた。


「看守じゃない…その体格と気配……キヨテルだね?」


鉄格子の向こうに、かつての仲間が立っていた。


「お前……なんで、ここに来た?」
「なんで?そりゃ、貴方達の惨めな姿を見に来たんですよ」


口の端を吊り上げて、おもしろそうにキヨテルは言った。
その顔にかつての優しい面影は無く、悪事を企む人間の表情が表れていた。


「ねえ、キヨテル。僕達をここに入れたのは、キミだね?」
「ほう、レンはいつも証拠の無いことを言いますよね?」
「証拠なんかどうでもいい。僕達を裏切った訳を聞かせてもらおうか」


レンはいつもはおとなしいが、キレると怖い。
殺気がとても怖い。あと目つき悪い。


「簡単ですよ、『昨日は味方の貴方も今日は敵』。組織で学んだでしょう?」
「あいにく、組織の掟はあまり守っていなくてね。いや、守る気すらないんだけど」
「育ててもらった組織に、恩を感じていないのですか?」
「恩も何もないよ。悪の組織に拾われるぐらいなら、死んだほうがまだいいと、僕は思うけどね」


睨み合いは続く。
俺もいろいろと言ってやりたいことはあるのだが、レンが退いてくれないのでとりあえず黙っておく。


「何か、いろいろと残酷な記憶をお持ちですね」
「そうだね、キミの頭がね」
「ほう。その記憶、切り刻んで、消してあげたいですね」
「心配してくれてありがとう。でも、その前に切り刻まれるのはキミだと思うけど?」


顔に笑みを貼り付けてはいるが、会話の内容が笑えない。
レンは怒らせると怖いね。

両者一歩も退かない嫌味対決。
そんな時、キヨテルが登場してから一言も喋らなかったカイトが、口を開いた。


「そういえばさ、キヨテル。聞きたいことがあるんだけど、いいかな?」
「おや、カイトさんじゃないですか。どうしました?」
「そこでオレ達を見張ってた看守が二人いたよな」
「いましたね。それで?」
「お前、そいつらどうした?」
「あぁ……少し、眠っていただきましたよ。それが何か?」


キヨテルが来る直前、変な音と誰かの呼吸が聞こえた。
あれは多分、キヨテルが看守を倒した音だろう。


「なるほどね…いや、どうりで静かなんだよ」
「どうです?何か感想は?」
「お見事とだけ言っとく。つー訳で、そんなお前にこれをプレゼント」


カイトがキヨテルに向かって何かを投げる。
それは、何かが入った碧の小瓶だった。
小瓶は鉄格子の間をすり抜けて、キヨテルの足元に落ちた。


「これは……毒薬ですか。これがどうしたと言うんです?」


別に、痛くも痒くもない。
そう言いたげなキヨテルは、足で小瓶を踏む。
小瓶は小さな音を立て、あっけなく割れた。


「で?どうしろというんです?」
「うん。まあ、それをよく見てみたら?」


今キヨテルの足元には、破片と白い粉が落ちている。
きっと、キヨテルは知らないだろう。
カイトが作ったあの毒は、瓶を割ったことで効果を発揮するものだと。


「何か起こらないかな?」
「そういえば、ちょっと笑いたくなってきた……って、もしかして」
「ピンポーン。それ、オレが作った<笑い薬>なんだよね。ちなみに即効性」


外から衝撃が加えられると効果を発揮するんだよね、と付け加えるカイト。
ちなみにカイトの作った<笑い薬>は、使用した者を一定時間大声で笑わせて腹筋崩壊を引き起こすという恐ろしい薬である。


「ちなみにそれ、小瓶に入ってるときは超安心だけど、粉だけになったときは靴で踏んだだけでも効くから」
「新しいバージョンですか…このままでは、しばらく腹筋が痛くなってしまう……」
「もしここで大声出したら、看守サイドに見つかるかもね。し
 ばらく身動きもとれないはずだから、安心して牢屋行きだね」
「……ここで捕まるわけにはいきません。じゃあ、今回はこのへんで…」


そう言って、キヨテルはマッハで去っていった。
多分、あと一分ぐらいしたら完全に笑いたい衝動を抑えられなくなるだろう。


「カイト。その即効性の笑い薬、なかったんじゃないのか?」
「さっきの試作品一号だよ。前回のを改良したから、えーと…多分、一時間ぐらいあのままだね」
「本当に恐ろしい薬だな」
「悪魔の薬だね。僕も腹筋痛くなるのは嫌だ」


シリアスな空気が完全にどこかに行った瞬間だった。


「さて、試作品も沢山作ったし、そろそろ始めますか」
「脱獄開始、だね」

のほほんと生きる物書きです。
ギャグから真面目なものまでいろんなジャンルの小説を書いています。
…のはずが、最近はがくルカを書くことが多いです。


IN率低いです。
マイページ以外では「かなりあ荘」というコラボに出現します。

全体的にgdgdなものが多いです。
小説は、自己解釈もオリジナルもやってます。
だいたいはその場のノリで書いてます。

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作品へのコメント1

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    ご意見・感想

    こんにちは!茶猫です☆にゃぁ
    ♪てれれれってれ~♪即効性の笑い薬~
    そういえば1話で落としたって言ってた笑い薬はどーなったのかな?
    キヨテル、お前をブタ箱にブチこんでやろーk(おい
    レンきゅん、牢屋の鍵あげるからお礼に抱きついt(即効性の笑い薬(腹筋崩壊(がしゃーーーん
    ブクマ、もらいます☆にゃぁ

    2012/12/08 10:35:39 From  Tea Cat

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    メッセージのお返し

    もはや定番の挨拶になったね、それw
    ♪てれれれってれ?♪解毒剤?((あるのかよ
    スタッフが美味しくいただきました((((おい待て
    いや、即効性の痺れ薬を使ってからブチこむのだよ((お前足が痺れたんだな?
    いろいろ修羅場になってるw
    ブクマ感謝☆

    2012/12/08 22:13:18 ゆるりー

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