次こそ、1月のアンサンブルこそ、行こうね全国大会。
悔しさに肩を震わせながらミクが言った。
「すみませんでした、先輩」
後ろからグミが申し訳なさそうに言った。
とても責任を感じているようだった。
「そんな・・・・・・グミのせいじゃないよ、
私たちも、2年生が4人もいたのに・・・・」
励ますようにテトが言う。
「いつまでもへこんでいられないわよ」
と、ルカは続けた。
「私たち3年生は、もうこの部活には部員として居れないんだから、
あなたたち1・2年生の力で部活を盛り上げていくのよ」
はっとしたように、部員達は伏せていた顔を上げた。
顔を上げると、穏やかな表情で
ルカとリンが頑張ってね、といっていた。
「・・・・・・ありがとうございました。
1月のアンサンブルコンテスト、見に来てくださいね」
まだ目が赤かったが、そういって微笑んだテトの表情は輝いていた。
「やるだけのことはやれたんだ。次に生かそうぜ」
ミクオが空気を和ませようとしたのか、あえて能天気でそういった。
馬鹿かっ、と言いながらレンが拳をミクオの脳天に直撃させた。
隣でグミがくくく、と笑っていた。
・・・・・・アンサンブルコンテスト当日。
痛みのような寒さの冬の中。
市の中央のホールに、たくさんの人が集まった。
「がんばるぞ、皆」
舞台裏でがくぽが皆にそうささやいた。
隣のネルが強く頷いた。
「当たり前よ」
「次こそ、上にいってやりますよ」
グミが高々と拳を突き上げた。
「次は―――・・・」
アナウンスの声が入り新部長のネルを先頭に、
7人の正部員と3人の臨時部員が舞台に向かって歩み始めた。
客席のほうからは三年生のミクやリン、ルカもいた。
「頑張って」
ミクの唇が僅かに動き、そういったような気がした。
「勿論、頑張りますよ」
ネルは頷き、少し口を動かした。
舞台裏に退場すると、ぱたぱたと駆け足で会場の建物の外へ移動した。
どうしよう、まだ心臓が暴れている。
「ああー、緊張したぁ」
はぁ、とテトが大きく息をついた。
グミがテトの背を軽く叩いた。
「私もです、先輩。夏の大会のときと違って、自分の声が目立ったから」
「人数も少ないしね」
「アンサンブルですから」
お互いがお互いをリラックスさせようと、笑っていたりした。
「皆お疲れ様!」
リンが手を振りながら呼びかけていた。
丁度客席のほうから移動してきたらしい。
後から続いてミクとルカもやってきた。
「よかったわよ」
「今度は絶対いい結果出るはずだよ、お疲れ!」
3年生達の言うとおり、本当にいい結果が・・・・・もしかしたら。
部員全体が期待をしたような気持ちでいた。
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初音ミミック
ご意見・ご感想
おお!!
今度はいったか!!?
このシリーズ地味に笑えたりとか泣きをそそるもので・・・
楽しませてもらってるよ^^
2011/02/11 21:08:29
かたつむり
うふふー・・・(´ー`)ノ←
現実での結果は悲しかったけど、小説の話では少し変えた状態で再現(?)しようと思うよ?^^
うふふ、楽しんでもらえて嬉しいようふふ^^((うふふやめ
2011/02/14 19:07:05