山紫水明 小さな村
それはそれはたいそう美しい娘が居た
幼き頃、八卦見から
「この娘は恋をすると、きっと災いをもたらす」
そう言われた
親からは 「恋を決してするな」
そう固く教えられた

十七になる頃、娘は一人の若者に恋をした。
やがて、互いに惹かれ合い
二人は恋に落ちる
娘は親からの忠告を聞き入れず
八卦見の言葉も信じなかった
周囲の反対を押し切り
二人は幸せな日々を過ごした
それは短い冬の恋だと知らずに

ある日、若者は重い病にかかる
娘はそれは自分に原因があると悟り
自分が居なくなればきっとその若者が
助かる、そう信じて
沼に飛び込んだ

それ以来、その場所には
冬になると
椿の花が一面水面に浮かぶようになった

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短い冬の恋 (短編昔話)

昔話風の物語を書いてみました。
普段は作詞しています。
歌詞はオールジャンル作ろうと思っています。
歌詞提供等も無償で致しますので気軽にお声かけ下さい。

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投稿日:2021/07/13 07:39:33

文字数:313文字

カテゴリ:小説

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