だんだん、大きなヒットになっている“リンリン・はっちゅーね”。
でも、その裏に見え隠れするウワサの“妙な会社”…。

そんななかで、そのライバルとしてやっぱり人気が出始めているのが、“テト・ドール・ナチュラル”だ。

作者の雑貨アーティスト、テトさんのお店「カフェ・つんでれ」。
ここで、彼女と、仕事の仲間のコヨミ君が話し合っている。

「そう、文具雑貨が人気があるのね。良かった、ウケるか、ちょっと気になってたので」
ホッとしたように言うテトさんに、コヨミ君がうなずく。
「うん、いい調子ですよ。ドールだけじゃなくて、そのー、キャラクターものじゃない“ノン・キャラ”が好きな人っているでしょ?」
コヨミ君は、コーヒーを一口飲んで、続ける。
「そういう、フツーの雑貨ファンの人たちにも、すごく評判がいいですよ」


●地道に増やして行こう

テトさんは、ニコニコした。
「そっかぁ。じゃ、これからも、あんまり“キャラ・キャラ”したものじゃなくって…」
そう言って、モヒートのソーダ水を飲む。
「ちょっと素朴なカンジの、かわいい雑貨の方向で行こうかな」

「うん!それがいいですね。あ、マスター、コーヒーおかわりくれますか?」
「はい」
新しいコーヒーを注ぎながら、マスターの吉さんも会話に入ってきた。
「良かったですね。ドールの新しい路線が、人気になってるっていうのは」

「うん、アリガトウ。まあ地道でもいから、しっかりファンを増やしていくよ」
彼女はうれしそうに笑って言った。


●変なこと聞いたんです

ふと、コヨミ君が思い出したように言った。
「そうそう、我らのライバル…あの“はっちゅーね”ね。けっこうスゴイ売れ行きらしいよね」

「ああ」「そうそう」
マスターとテトさんも、思い出したようにうなずく。
「男の子を中心に、熱心なファンが増えてるらしい。フィギュアだけでなく、ガチャとかでも、すごい人気なんだそうで」

「ほほう。どちらかというと、オタ…じゃなく、コアなファンが多いみたいですね」
マスターはグラスを拭きながら、笑っていう。

「そうなんだよなあ」
コヨミ君は、ちょっと考え込んでつぶやく。
「ボクも、テトさんの製品、ガチャとかマニア向けにしてもいいな、と考えたんだけど」

彼は髪の毛をかきあげて、苦笑いした。
「今となっては、ガチャをやらなくてよかったかもね。そうそう、それで、変なことを聞いたんだ」
コヨミ君は、ちょっと小声になって、2人に向かって言った。

「“はっちゅーね”のモデルの、リンちゃん。彼女が、一昨日から行方不明らしいんですよ!」(ノ゜ο゜)ノ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

玩具屋カイくんの販売日誌(239) リンちゃんが一昨日から…

売れればいい、というタイプじゃない商品もありますね…

閲覧数:90

投稿日:2014/05/25 13:04:18

文字数:1,096文字

カテゴリ:小説

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  • enarin

    enarin

    ご意見・ご感想

    今晩は♪ それでは早速コメントを。

    え、えーーーーー!!!!!!!!!! 行方不明!!!!!! これはますます、あの会社、やばいのでは…、これからの展開、興味津々!

    それとテトさんの意見、もっともです。あの会社の”がちゃ”ではないですが、ボカロがゲームで大成した”音ゲーム”ですが、あのゲーム会社、”パチンコ”をやっている会社とくっついているので、社内では”パチンコ作りたい”とか要望があるんだけど、ボカロの社長さんがとにかく頑張って、ギャンブルやるなら、手を引く、と言ってくれています。これはボカロが始まって、一環として貫いている約束ですからね。これからも守って欲しいです。

    ではでは~♪

    P.S 最近の私のコメントが自分の意見を書いているだけになっていて、申し訳ありません。今回のコメントは、そういう要素に気をつけながら書きました。今後も守ります。

    2015/04/11 21:07:27

    • tamaonion

      tamaonion

      enarinさん、メッセージを有難うございます!

      >あの会社、やばいのでは…、

      いろんな会社がありますけど、現実には“不思議な”会社というのは、なかなかお目にかかれないですね。
      経営的にブラックとか、そういうのは別としまして...。

      でも、「謎」な会社があっても、お話としてはいいかな?と思います。

      >ボカロの社長さんがとにかく頑張って、ギャンブルやるなら、手を引く、と言ってくれています。これはボカロが始まって、一環として貫いている約束ですからね。これからも守って欲しいです。

      そうですね!ああ、ではク○プトンさんは、そういう姿勢なのですね。

      たしかに、パチンコやスロットにキャラクターのコンテンツがなる事態って、あまり歓迎されないような、気もします。実際、ホントのファンは喜んでないような気もしますね。

      例えは変ですけど、清純アイドル歌手が、ヌードになるような?(ちょっと違いますね(笑))

      でも、ホントに「非ギャンブル」の姿勢は守っていただきたいですね!


      >最近の私のコメントが自分の意見を書いているだけになっていて、申し訳ありません

      いえ、そんな印象はなかったですよ。いろんなイメージを書いてもらえるのって、とても嬉しいし、勉強・参考になります。
      でも、作品の感想を書いてもらえるのは、やはり嬉しいです!

      どうも有難うございます。これからも、感想を聞かせてください!
      では、また。

      2015/04/12 22:44:39

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