めーちゃん。
いつから彼女をこう呼んでいたんだろう。
世話焼きで、男よりも頼れるめーちゃん。
俺のことも、レンくんと同じように、『弟』みたいに見てるのかな…。
「カイトってば!起きなさい!」
ノックもなしに部屋に入ってきて、問答無用で俺のふとんをはぎとる。
「めーちゃん寒いー、眩しいー、まだねむいー」
「なに言ってるの!もう…目覚まし止めたなら起きなさいよね」
「朝は弱いのー」
しぶしぶと起き上がる…ふりをする。
ほんとは目覚ましの音で起きてるけどさ。
だって、めーちゃんが起こしに来てくれるから。
一日の始まりが、めーちゃんの声になるから。
「朝じゃなくても弱いでしょー」
「ひどいよめーちゃん!」
毎回悪態をつきながらも起こしに来てくれるめーちゃん。
優しいめーちゃん。
その優しさは、『弟みたいな俺』への優しさ?
「ねぇ、めーちゃん」
「なに?」
カーテンを開けるめーちゃん。
朝日がきらきらとめーちゃんに降ってきて、綺麗だな、と思った。
「あのさ…」
―今日、一緒にでかけない?―
喉まで出ている言葉。
まだ一度も言えたためしのない言葉。
「えっと…その…」
「もう、なに?」
ずい、っと顔を近づけるめーちゃん。ふわっと甘い香りがした。
「う、あのさ、き、きょう、さ、今日…さ…」
「今日?」
「今日……………の朝ごはんなに?」
…またしても言えなかった。
俺のばかあああああああああああああ!!
と、そんな俺の気持ちも知らないめーちゃん。
「今日はトーストと目玉焼きとベーコンよ。コーヒー冷めちゃうから早く行きましょ?」
ふわっと笑うめーちゃんが…やっぱり好きだなぁなんて思った。
「うん。…あ、めーちゃん」
「今度は何?」
「おはよう」
「ふふっ、おはよう」
明日こそは言おう、そんな言葉を繰り返して。
俺は今日も、彼女に恋をする。
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