【新婚みね】待つ寂しさ【音坂さん】

投稿日:2010/10/17 12:08:13 | 文字数:3,445文字 | 閲覧数:404 | カテゴリ:小説

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新婚ネタ第三弾!

と言っても、前回のリン視点になります(-∀-;)
個人的には、このくらいの甘さが書きやすいかもしれません^^*


今回はミクとテトさんがゲスト、人数が多くなると難しくなってきますね(汗)


とりあえず、書いててレンを殴りたk(ry

本家様:音坂さん(http://piapro.jp/otosaka) サイト(http://nanos.jp/keyring/)
第一弾→(http://piapro.jp/content/0374gnrboodsoeiv)
第二弾→(http://piapro.jp/content/kq060fuu86dubu0e)

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TEXT
 



ベランダに干された洗濯物が風に吹かれ、空からは暖かい陽射しが降り注いでいた。
そんな静かな空間に、台所から聞こえてくる物音がやけに響くように聞こえる。


「ん~…うん、バッチリ♪」


味見を終えたリンは、鍋にかけていた火を止めてそれに蓋をした。
使った道具類は既に洗われているため、周りの汚れを拭き取るだけで片付けを終える。

掃除に洗濯、夕飯の準備も済ましたリンにとっては、暇な時間ができた。
少なくとも、五時過ぎまでは一人の時間である。


「…暇だなぁ」


どことなく、リンは寂しそうに呟く。
リンにとって愛しい彼が帰ってくるまでの時間は、とてつもなく長いものだから。

暫くすると、静寂を打ち消すようにインターホンが鳴り響く。
誰だろうと思いつつ玄関まで行き、ドアを開けば見慣れた来訪者がそこにはいた。


「リンちゃん、遊びにきたよ!」

「ミクちゃん!それにテトさんも!」

「久しぶりね、リンちゃん」


ミクとテトは、笑顔でリンに挨拶をする。
時間をもて余していたリンにとっては、嬉しい客人だった。


「立ち話もなんだし、早くあがって」


笑顔でそう促すリンの言葉に、「お邪魔します」と返して二人は家に入った。















「…で、二人して今日はどうしたの?」


リンは自らが用意した麦茶を一口飲んで、突然の訪問の意図を尋ねた。
ミクは持っていた鞄から一枚のCDを取り出し、それを差し出しながら答える。


「はい、借りてたCD。そろそろ返さなきゃと思ってね」


リンがそれを受け取るのを見ながら、ミクの隣に座っているテトが口を開く。


「私は用事を済ました後にミクちゃんと会って、そのまま一緒に来たってわけ」

そう言った後に、テトはコップを口に運ぶ。


「でもホント、久しぶだよね。テトさんとは、一ヶ月ぶり…になるかな?」

「…うん、それくらいになるね」


久々に会えたのがよほど嬉しかったのか、リンは嬉しそうな顔している。
その笑顔を見ていたテトも、つられて自然と笑みを浮かべていた。


「私とは一緒に買い物したよね…確か、先週だっけ?」

「うん土曜日のお昼から、洋服買いに行ったんだよね」

「あの時は、レンくんが色々ごねてたっけ」


「そうだったね」と、リンの口から小さく笑い声が漏れる。
その時の我儘を言う子供のような彼を思い出し、リンは笑いながらもどこか愛しく思えて。


「そのレンくんは、今日もお仕事?」


二人の話を聞いていたテトが、笑うリンに尋ねた。


「うん。早ければ、六時までには帰ってくると思う」

そう答えて時計を見れば、針は三時二十分を示している。
レンが帰ってくるまで約ニ時間もあることに、静かに溜め息を漏らす。


「待ち遠しいね、リンちゃん」


「…え?な、何が?」


笑いながらそう言ったミクに、リンは慌てて聞き返す。
ミクは顔をニヤニヤさせながら、言葉を向ける。


「だって顔に書いてるよ?『早く帰ってこないかな』、って」

「そ、そんな事ないもん!」


リンは僅かに顔を赤くさせながら、ミクの言葉を否定した。
そんなリンに、今度はテトから言葉を掛けられる。


「まあ、もどかしいって顔はしてるよね」

「もうっ!テトさんまで!!」


そうやってますます顔を赤くさせるリンの様子を、ミクとテトは楽しんで見ている様だった。
リン自身はからかわれている事に、ふてくされた顔をする。

しかしミク達が言ったように、リンは何処と無く落ち着かない様子だ。
その目線は時折時計に向けられ、時間を気にしているのが分かる。

そんなリンの行動が可愛くて、ミクの顔は緩みっぱなしだ。
自らもけしかけたとはいえ、テトはミクに呆れつつリンに提案した。


「電話してみたら?今の時間なら、休憩してるだろうし」

「え、でも…」


確かに今の時間なら、レンは休憩を取っているはずである。
しかしテト達を放って、リンがそれを出来るわけがなかった。


「私達の事は気にしなくていいよ、適当に寛いでいるから」

「そうそう。人の好意は、素直に受け取らないとね」

テトとミクは微笑みながら、リンに言う。
リンは少しだけ迷って、二人の優しさに甘える事にした。


「…ありがとう。じゃあ、ちょっと掛けてくるね」


片手で謝罪の意を示し、小走りでキッチンの奥へと行った。
そんなリンを見ながら、ミクがぽつりと呟く。


「…幸せそう。ホント、羨ましいなぁ…」


その発言を聞いたテトは、確認の意味を込めて尋ねる。


「どっちが?」

「もちろん、レンくんが」


その質問に対して、ミクは当たり前の様に即答する。
そんな彼女に、テトは苦笑するしかなかった。















*















リンはキッチンの隅で、手に持った携帯電話を開く。数回操作して履歴に映し出されたのは、自分と同じ苗字と愛しい彼の名前。


「聞くだけ…何時に帰れるか、聞くだけだもん」


自分に言い聞かせる様に呟き、通話ボタンを押す。
耳を当てて聞こえてくる電子音は、浮き立つ気持ちに拍車をかける。
それが止まった後に、耳に声が入ってきた。


『もしもし、どうしたのリン?』

「あ、レン?ごめん、仕事中だった?」


そんな些細なレンの言葉を耳にしただけで、リンの心に嬉しさが溢れた。
その喜びに浸りながら、リンは返事を待つ。


『大丈夫だよ、休憩中だったし』

「良かった~。…あ、今日は早く帰れそう?」

『それも大丈夫、今日も定時で帰れるよ』


リンは期待していた答えに、自然と笑顔になる。


「じゃあ、早く帰って来てね♪今日はカレーだから………ってぁああああっ!?」

『リン!どうしたの!?』


向こう側から焦りの混じったレンの声が聞こえるが、今のリンにそれを気にしている余裕はなかった。
自分の勘違いである事を願いながら、数時間前の行動を思い出す。
そしてそれが勘違いでないと確信し、静かに呟く。


「………福神漬け、買うのわすれたぁ…」

『………』


完璧にこなしたと思っていた分、リンにこのミスは思いの外ショックだった。
しかし向こうから声がない事に疑問を抱き、リンはレンに呼び掛ける。


「………レン?どうかした?」

『いや、何でもないよ』


どこか、苦笑したような声が返ってくる。
リンはレンの反応がよく分からず、キョトンとした表情を浮かべた。


『僕が帰りながら買ってくるよ、いつものスーパーでいいよね?』

「ごめんね…あ。でも、その…」


言葉を濁すと、レンから『どうしたの?』と聞かれる。
何度か言いかけて、それを小さな声で言葉にした。


「買わなくていいから………は、早く帰って来て欲しい…かな」


それを口にしたリンは、恥ずかしさから顔を限界まで真っ赤にする。

そんな自分の様子を、向こうにバレない事を祈りながら返事を待った。


『…わかった、早く帰るよ』

「…うん。お仕事、頑張ってね♪」


『じゃあね』とレンが言い残して、通話が切られる。
リンの顔は赤いままだったが、その表情は嬉しさで頬が緩んでいた。

顔の熱が引いたのを確認して、リンはミクとテトの元へと戻る。
戻ってみると、二人は既に帰り支度をしていた。


「あれ、もう帰っちゃうの?夕飯、食べてったらいいのに…」


リンは寂しそうにそう言うが、ミクとテトは笑いながら答えた。


「いや、二人の邪魔しちゃ悪いからね」

「もうすぐ帰ってくるのが分かったなら、もう寂しくないでしょ?」


二人の言葉にリンは頭を傾げて、すぐにその意味を理解する。


「………まさか、聞こえてたの?」

「うん。だって、キッチンすぐそこだし」


恐る恐る尋ねるリンに、ミクがすぐそこに見えるキッチンを指差しながら答える。
それにテトが、付け加えるように言葉を続ける。


「リンちゃん。相変わらずレンくん絡みだと、周りが見えなくなるよね」


「じゃあ、また今度ね」と言い残して、玄関に向かう二人。
リンはそれを見送る事もできず、ただ顔を赤くしてそこに立ち尽くすしかなかった。




















(寂しい時間も、アナタの言葉一つで)



文をメインに、色々と創作中。
基本テトさんと鏡音が大好きです^^*(もちろんボカロ全般好きです)

よく色々な作品を巡り歩きしてます。一行詩に出没しているので気軽に絡んでくれると嬉しいです♪

最近は絵師さんのイラストから文を書いてみたいと思っていたり…。
また、僕の書いた文からイラストを書いて頂けたら嬉しいなと思ってます←


ツイッター始めて見ましたが、使い方がよく分からないww
よければお立ち寄りください♪
http://twitter.com/Defectiveprodu

pixivでも作品を投稿し始めました、良ければご覧ください^^
http://www.pixiv.net/member.php?id=2245288

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