タグ「初音ミク」のついた投稿作品一覧(95)
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浮かんで、出逢ったのは今までの思い出。
それはさながらエンドロールのようだった。
いや、正確には走馬灯でも言えば良いのかな? 分からないけれど。いずれにせよ、その幕の切れてしまった白昼夢は、わたしの悲しさをただただ暈かしていった。いいや、悲しさだけじゃあない。それ以外の感情だって。そうだ。
...【自己解釈】アディショナルメモリー 後編
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――――友達なんかに、なりたくなかった。
≪アディショナルメモリー 前編【自己解釈】≫
あいつから残されたメッセージは、たった一言だけだった。
「――ごめんね、か」
俺は、呟く。
その残されたメッセージを。
そのメッセージを呟いたところで、あいつが返ってくるはずがない。
もし、『また明日...【自己解釈】アディショナルメモリー 前編
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グリーンライツ・セレナーデ【二次創作】
「ああ、今日もなかなかアイデアが浮かんでこないっ!」
マスターはいつも、私の前でそんなことを言ってきます。
しかしながら、私には何も出来ない。
応援でも出来れば良いのですけれど。
「何かいいアイデアでも浮かんでくれば良いんだけれどなあ」
そう言い出して...グリーンライツ・セレナーデ【二次創作】
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≪ストラトステラ 後編≫
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祝福の鐘に到着した時には、街は淡い黄昏に染まっていた。
ビルが、道が、車が、山が、空が、朱色に染まっていく。
空にはひときわ輝く星が一つ、浮かんでいた。
「まさかほんとうに来ることが出来るなんて――」
ステラは泣いていた。
僕はそれを見て、泣きそう...【二次創作】ストラトステラ 後編
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――ステラはひとつ、魔法をかけました。
――それは世界の誰にも気づかれないように、ほんとうに些細なものでした。
――もしも私が明日死んだら、すべての光が無くなってしまいますように。
≪ストラトステラ 前編≫
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白い病室の扉を、僕は開けた。
そこでは一人の少女が、柔和な笑...【二次創作】ストラトステラ 前編
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一枚の銀貨を僕は指で弾いた。
空を舞って、銀貨は僕の指の上に落ちる。
薄暗い空の下、僕たちは廃材を集めている。
そうしてお金にして、食べ物を買うのだ。
まあ、そんなこと簡単に毎日うまくいくはずもない。だって、廃材だって使えるものと使えないものがある。缶を見つければ儲けもん。さらにアルミ缶な...【二次創作】ロケットサイダー
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「神威」
僕の背中から声をかけたのは初音だった。
初音は僕の友人……というカテゴリでいいのかな。正直言ってよく解らない。かつてはなんでも知っている人間で、そして今はただの僕のクラスメイト。
「どうしたんだい、そんな寝ぼけた声で」
「別に寝ぼけたつもりはないし、まるであんたが話したくないような口ぶ...僕と彼女の不思議なゲーム
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MGR団を結成した理由は、幾つかある。例えばその一つには『ツマラナイから』というのが挙げられる。
けれども、一番正しい理由は一個だけ存在していてね。
気になる? 気になっちゃう?
それじゃ……言うけど。
MGR団ってのは、何からとっているか、解る?
え? ミク・がくぽ・ルカだって? あん...【リレー】僕と彼女の不思議な夏休み 15
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それはとある夏のことだった。
「神威、暑い。あつすぎるわよ」
「知らんよ。というかどうしてお前はこの暑い中何も対策をしていないんだ。ぼくなんてちゃんと対策しているぜ?」
「ふーん、例えば?」
「例えば……アイス!」
初音には絶対に出来ない、研究室を借りている僕だから(?)出来ることだ! 冷蔵庫の...僕と彼女の不思議な日常 Another03
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僕と彼女の不思議な日常 漫画版2話投稿
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僕と彼女の不思議な日常 漫画版開始イラスト(一話)
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「ムーンリット・シリーズを理解できるのは一応私だけなのよね」
おおう、唐突に訳の分からないこと言い出したぞ。まあ、最初から訳がわからないんだが。
「ムーンリット・シリーズはある人間が作り出したの。それは人であり、凡人であり――“天災”だった」
「“天災”? 天才じゃなくてか?」
「ムーンリット・シ...【リレー】僕と彼女の不思議な夏休み 13
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路地裏の臭いは、嫌いだ。
死体が散乱していてるのかと間違えるほどの血の臭いがアスファルトに染み付いている。
彼女は、路地裏を走っている。行き先は、誰も知らない。
「――スクランブルエッグガール」
この名前を、誰がそう呼んだか、彼女には解らない。
ただ、知らない間にそういう素敵な響きを呼ばれ...スクランブルエッグガール【二次創作】
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深い深い、森の奥に一人の村娘が迷い込んでしまったようです。
鬱蒼と生い茂った木々をくぐり抜けると、洋館が現れました。
「……こんなところに洋館だなんてあったかなぁ?」
洋館は木々が生い茂っている森であるにもかかわらず、まるでつい先程に出来たばかりの新しさだった。
村娘は、洋館の入口までたどり...Twilight ∞ nighT【自己解釈】 1
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――話は、遠い昔。
ひとりの少女が古びた家で椅子に座っていました。
彼女は病気で、外に出ることを許されませんでした。
少女の世界は、ずっとその家の中だけ。
ずっと、ずっと、ずっと。
≪第一巻・百八十七ページ 『追憶』≫
父親の髪は青かった。
それを受け継いだのか、彼女の髪は水色だった。...【リレー】僕と彼女の不思議な夏休み 9
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「世界の卵……ね」
神威はにやけて、廊下を初音の方に向かって歩き出す。
「さっさと寄越しなさい」
「なあ、ムーンリット・アート」
「! ……なぜその名前を! あなたには伝えていないはずなのに!!」
「ムーンリットシリーズとは、はじめはひとつの卵だったそうだ」
神威が言う言葉に、初音は冷や汗を覚え...「Quest V」その11
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「なんじゃこりゃ」
そこには文章が書かれていた。
メビウスの輪とは帯状の長方形の片方の端を180°ひねり、他方の端に張り合わせた形状の曲面である。数学的には向き付け不可能性という特徴を持ち、その形状が化学や工学などに応用されているほか、芸術や文学において題材としてとりあげられている。
「……なん...【リレー】僕と彼女の不思議な夏休み 7
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「……私が、ムーンリット・アート」
待て待て、初音。お前はいったい何を言っているんだ。
「解らないならそれでいいわ。……記憶さえ戻れば、いいんだから」
「ミク姉さん、これを」
気付くとグミは目を覚まして、初音の隣に立っていた。何かを持っていたのだが……果たしてそれはなんだろう?
「……なになに。...【リレー】僕と彼女の不思議な夏休み 5
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「おっ、電話だ。誰からだろ」
初音はそう言って電話に出た。誰からだろう?
「……なんで解ったの」
初音の声が変わった気がした。怒られているわけでもなさそうだが誰からの電話だろう。まさか親というわけではないだろうけど。
初音は事故で姉と両親をなくしている。そのためか、遠い親戚――確か僕の祖父の弟...【リレー】僕と彼女の不思議な夏休み 3
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こんにちは、僕は神威がくぽって言います。神威って呼んでください。
えっ、なんでまた僕が主人公なんだ、って? そんなの知りませんよ。描きやすいとかそんな感じの理由なんじゃないですか?
……さ、てと。
今僕がいる場所は、科学研究部が使っている理科実験室です。僕のいる学校の旧校舎にあります。すっご...【リレー】僕と彼女の不思議な夏休み 1
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世界の理とは何なんだろうか。
レンはそれについて詳しいことを聞いたことがない。リンもそれを知りたくて、図書館の古い書物をあたったりしていたが、それでも解らなかった。
「……それは人間視点から見たカミサマ……ムーンリット・アートについて書かれたものだとされている」
「されている、ってどういうこと?...「Quest V」その10
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「クリスマスね」
「実際には一日遅れてるけどね」
「いいのよ、近似してクリスマスだから」
「……なるほど」
どうして僕が、初音と一緒にデートなんかしてるんだって?
それは――二時間前に遡る。
≪僕と彼女の不思議なクリスマス≫
二時間前。
「よーし神威付き合え」
「何をいきなり言い出すんだよ」...僕と彼女の不思議なクリスマス
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「遅かったわね」
すまなかったね。なんだか三ヶ月くらい過ぎちゃった気分だよ。こういうのってなんていうのかな? ……そう、『メタ発言』ってやつだ。
「まあ、そんなことはどうでもいいのよ。トリックオアトリート!」
「……さっきあげたよね?」
「遅れた罰」
「えー」
まあしょうがないか。まだ飴余ってる...僕と彼女の不思議なハロウィン【後編】
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とある古書店に、ひとりの少女が眠っておった。
「おい。何をそこで眠っておる」
分かるべくもなく、少女はまだ眠っておる。
いらだちを隠せぬ人間は、ため息をつきつつ、近くにある価格も知れぬ本で少女の頭をコツンと叩いた。
「……ぎにゅっ?! すごい美味しいあんまん食べたかったのに!!」
「仕事中に眠...古書屋敷殺人事件 問題編 -壱-【二次創作】
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(本作は『僕と彼女の不思議な校内探検』第五話の行間部分からの続きとなっております。)
ハロウィン、とは――。
ヨーロッパを起源とする民俗行事で、毎年10月31日の晩に行われる。西ヨーロッパ古代のペイガニズムにもとづく死者の祭りおよび収穫祭、とりわけケルト人の行うサウィン祭に由来するとされている。...僕と彼女の不思議なハロウィン【前編】
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「ねーミク姉ー」
私が歌のトレーニングをしようと自分の家にある部屋へ向かおうとした時のことだった。
「どうしたの? リンちゃんにレンきゅん」
「いい加減俺に「きゅん」付けやめてくんねーかな!!」
「いいじゃんかわいいし」
「ですよねー」
「……じゃなくて、どうしたの?」
「あのね、えーとね……」
...秋季大マジカルバナナ大会! その1
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≪ジベタトラベル【自己解釈】≫
「よく聞け。諸君ら王の御前だ」
大観衆の前にある高い台にはひとりの男が登っていた。男は話を続ける。
「新世紀の幕開けとなり、帝都は終りを告げた」
その言葉を、聞いているのかは解らないが老若男女かかわらず皆が踊りっていた。
その隊列が群がる。時刻はもう暁の太陽が沈...ジベタトラベル【自己解釈】
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ジベタトラベル
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この世界はなんていうか、ひどい土地だ。
まず、奴隷を金銭としか思っていない。なんて言えばいいかな。例えば、賭け事に奴隷を使うのだ。そしてハッタリとかあるから、よく暴言が起きる。見境ない黒の淵には、それがとても醜く映るのだ。
≪アンダワ【二次創作】≫
のっぴきならないのは虚空に描かれた虚しい絵だ...アンダワ【二次創作】
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――むかしむかし、その昔。
――小波が洗う砂浜で、永遠を誓うその男女がいました。
「ねえ」
花嫁はつぶやいて、男は笑って尋ねました。
「どうしたんだい?」
「あのね、知ってるかな?」
「ん?」
「ミナミの楽園、希望の都ってのがあるんだって」
「へえ、」
「願い事が叶うその場所に行ける方法を……...永遠に幸せになる方法、見つけました。【二次創作】