sizuki-kurone522の投稿作品一覧
-
第十七章
彼に嘘を吐きながら「さよなら」を伝えてから、どの位の時間が経っただろう。
季節は何度も何度も巡り、桜の咲く時期になっていた。
インスタを見る事も減り、私はすっかりと「孤独感」にも慣れ、
今ではすっかり「独り」の時間も楽しめる様になりつつあった。
そんな頃、数年ぶりに「恋人ごっこ」を...月は嗤い、雨は鳴く
-
第十六章
彼と私との間に生まれた「恋人ごっこ」は何故かしら順調だった。
私の中では既に気持ち等無く、只の「恋人ごっこ」だったのだが、
彼の中ではどこかしら気持ちが私に向いている様にも思えた。
何時彼に対して「この関係を終わりにしよう」そう伝えようか迷い、
なかなか言い出せずにいた頃、唐突に彼に...月は嗤い、雨は鳴く
-
第十五章
昨夜の「恋人ごっこ」を始めてから、1週間が過ぎようとしていた。
私は相変わらず、気怠く起きほんの少し甘い香りの香水を纏い、
携帯へと目を通す。
何ら変わらない日常に「恋人ごっこ」と言うほんの少しの彩が挿している様にも
感じる日々だった。
毎朝の様に先に起きた方から「おはよ、今日も...月は嗤い、雨は鳴く
-
第十四章
今朝も気怠いな、と感じつつも起き上がって洗顔を済ませた。
「友人」に近しい彼からの連絡が思いもよらない形で来ていた。
とても元気良さそうに「おはよ!」なんて私が笑ってしまう程楽しそうに。
彼とはそろそろ2か月程は連絡も途切れることなく、今の所続いている。
楽しそうな彼だな、と思い私...月は嗤い、雨は鳴く
-
第十三章
「私自身」を大事に出来なくなってどのくらいの冬を迎えただろう。
「都合の良い共依存」なんてものが続く筈もなく、
その人の考えている事が分からないな、と考えを巡らせたりしていた。
つまらない日々にも慣れ、私はいつも通りの「日常」を取り戻しつつあった。
朝は気怠く起き、一日の私の「日...月は嗤い、雨は鳴く
-
第十二章
少しずつ涼しさを感じ始める季節になっていた頃。
私は、全てに対し「生きる」事にも「死ぬ」事にもなんとも思えなくなっていた。
あんなに「生きよう」と決心した筈の心も、日々の疲労で、
「どうでもいいや」なんて思う様になっていた。
どうしようもない程の卑屈な考えだが、私にはどうする事も...月は嗤い、雨は鳴く
-
第十一章
「暑いな…」汗ばむ身体と共に起きた朝。
寝惚けたまま、自室へと向かい音楽を流す。
朝、起きてから携帯の電源を入れる事もなく只、音楽だけを聴いていた。
今朝はぽつぽつと雨が降っていた。
いつもの事だが、香水を纏い、煙草を吸う。
呼吸を整えるかの様になるべくゆっくりと。
昨夜、準備して...月は嗤い、雨は鳴く
-
第十章
気怠さを纏った「今日」という朝。
私は起き上がり、左の手首の痛みに「あぁ…そうか」と昨日のリスカを思い出していた。
腕捲りをし、自分で付けた傷を見ると、思いがけない程の大量の傷があった事に
驚いたのだが、昨日の私は自分を見失う程「辛かったのだろう」そう思う他無かった。
彼からのdmが...月は嗤い、雨は鳴く
-
第九章
いつからだったろうか、彼からのdmが途切れる様になってきたのは。
私はすっかりと「孤独」に満ちた日々を相も変わらず過ごしていた。
季節はすっかりと桜の咲く時期になっていた。
「孤独」にされる事にもすっかりと慣れてしまい、誰とも会話もしない日々だった。
それでも、陽は昇り日...月は嗤い、雨は鳴く
-
第八章
いつもは不快な気持ちで起きていた朝だったが、今朝はなんだかスッキリと起きれた様に感じた。
恐怖心という不安定な心を持ったまま、私は携帯の電源を入れる。
彼からの連絡は来ていた、今迄と変わらず「おはよ」と。
その連絡に酷く安堵し、私はこんな人初めてだな、と不思議な感覚になっ...月は嗤い、雨は鳴く
-
第七章
「私ね、好きだよ…」とてつもない恐怖心を抱えたまま、伝える。
彼にとっては同情心だったかもしれない、それでも「俺もすきだよ」そう伝えてくれた。
私は、その文字を見て泣いていた。
「いつかは離れて行ってしまうかもしれない存在」に不覚にも涙が出てしまったのだ。
「すきだよ」その言葉を信...月は嗤い、雨は鳴く
-
第六章
それから彼とのdmでのやり取りは深夜の2時頃まで続いた。
彼はとても不思議な感覚の人で、直ぐに仲良くなる事が出来た。
下心のなさそうな、会話をしてくれる人だった。
私の心を埋めてあげる、とも言ってくれた人。
「この人」の言葉を信じて良いのか分からなかったが、私はそ...月は嗤い、雨は鳴く
-
第五章
いつもの様に不快感で起きた私は「期待」していたのか、自分でも未だに分からないのだが、
ぼんやりと携帯の電源を入れた。
私の精一杯の「勇気」は無駄だったようだった。
返事等来る筈もなかったからな、なんて自分を慰めるかのように呟きなんだかとてつもない「疲労感」が
身体を...月は嗤い、雨は鳴く
-
第四章
早朝、4時頃まで起きていた私なのだが、やはり眠る事は出来なかった。
私の頭の中は色々と動いている様にも感じる。
今日は何をしよう、私が「楽しい」と思える事をしよう、そんな事を考えながらベッドから起き上がる。
洗顔を済ませ、私は「今日」という1日を楽しめる様に...月は嗤い、雨は鳴く
-
第三章
昨夜はなんだか、嫌な夢を見ていた気がする。
朝とてつもない不快感で起きたのはきっと寝る前に来ていたdmのせいだろう。
起きてからもなかなかdmは見れずにいたが、一応謝っていたしな、なんて思いながら
私はぼーっとして過ごしていた。
何だか時間が過ぎていくのが早く感じ...月は嗤い、雨は鳴く
-
第二章
私は昔を思い出して「戻りたいな」なんて思った事が1度たりともない。
過去の恋愛で沢山の「否定、怒声、拒絶、性の捌け口」。
そんな事を思い出しながら、昨日来ていたdmに目を通してみる事にした。
返事があったという事は「話はしたいのだろう」と、考え直したのだ。
人は話してみ...月は嗤い、雨は鳴く
-
第一章
虚無感、孤独感、失望、人の「言葉」は凶器だと私は思う。
私にはパートナーが居る。
しかし、言葉を交わす事も目や顔を見合わせる事もない、只一緒にいるだけの様なパートナー。
笑いながら暴言を吐かれるような、そんな「最善ではないパートナー」だ。
最善でない事は私が一番良く分かっている。
私...月は嗤い、雨は鳴く
-
世界線
青い部屋の中を
ぐるぐる廻る
時刻はAM4:00
「愛してるよ」
聞こえる君の声が嫌い
煙草を咥え
「愛してなんかないよ」
大人の反抗期
君の言う正論が大嫌い...世界線
-
最終章
瑠偉との不思議な生活は少しづつだが増えて来る様になっていた。
毎週、「水曜日」にだけ帰って来るだけだった関係だが、今では「水曜日と金曜日」に
なっていた。
彼との生活は私にとっては「幸せ」だと思わせてくれる生活だった。
今日は金曜日、いつもの時間に家のチャイムが鳴り、彼が家へと「ただいま...煙の行方
-
第十一章
彼からのキスを拒まなかった私が「都合のいい女」になるのは
当たり前の事なのかもしれない。
それから3年程だろうか、身体の関係を続けてしまっていた。
会う日は決まって水曜日だった。
そんな堕ちぶれてしまった日々の中で主人が倒れてしまったのである。
それから、主人の世話に私は忙しくなり...煙の行方
-
第十章
普段通りの生活の中で、彼が私を抱き締めてくれた香水や
優しく触れた心地よさは忘れられなかった。
2日経ったお昼頃にようやく彼からの連絡が入っていた。
「ごめん、少し忙しくて」そんな事を言っていた。
人にはそれぞれ時間配分があるし、予定もあるだろうし
「大丈夫だよ」そう答える事にした。
...煙の行方
-
第九章
3週間後の水曜日にまた会う約束をして、私は彼の部屋を後にした。
帰り道の途中、喫煙所を見つけ私は煙草を吸おうと思い、立ち寄る事にした。
正直な所、「嬉しかった」それが何よりも私の本音だった。
私がふと思った身体を求められる事が無かったことが「嬉しかった」のである。
喫煙所に人...煙の行方
-
第八章
彼と向き合って話をしていた数時間は楽しかった。
そしてそれと同時に悲しくもあったのだ。
元カノさんの話やら、彼の抱えているストレスを
沢山話してくれた。
やはり、現状に生き辛さを感じている様だったが、
彼が常に笑顔でいる事に悲しみを感じずにはいられない私がいた。
「瑠偉は辛い事が多いのか...煙の行方
-
第七章
彼の家へと歩き始めて10分程だったか、小さなアパートを指差し、
「あれが僕の家だよ」とアパートの一室を教えてくれた。
「寒いね」なんて言葉を交わし合いながら、彼の部屋の前まで来ていた。
「温かい飲み物でも飲もう」そう言って、彼は私を部屋へと招き入れてくれた。
一人暮らしにしてはや...煙の行方
-
第六章
友人と会って話をしてから時間はあっという間に3ヶ月は過ぎようとしていた頃、
一切の連絡を取り合っていなかった彼から連絡が来ていた。
「久しぶり、元気してる?」
私はまた気分が堕ちてしまわないかと不安だったのだが、
文字だけの世界、顔が見えない事もあり、大丈夫だろうと思い
「...煙の行方
-
第五章
会う日取りも決まり、数年ぶりに会う事になった友人は
とても元気そうに見えたが、人は負の感情を隠すものだと私は思っている。
「いらっしゃい」そう私は満面の笑みで彼女と長い時間をかけ
お互いの「今」や「現状」等を話した。
彼女も既婚者だという事もあり、話は弾みながらも
段々と負...煙の行方
-
第四章
唐突に、彼からの連絡は途切れる事になっていたのだが、
私は彼の事で頭が一杯にならない様に、自分の時間を楽しむ様になっていた。
眠る前にふと彼が浮かぶのだが、薬のお陰もあってすんなりと眠る事が出来る様になっていた。
彼から連絡が途切れて3週間が過ぎようとしていた頃、
久しぶりに彼か...煙の行方
-
第三章
2週間程経った頃、彼から久しぶりに連絡が来ていた。
耳鳴りの様子がずっと気掛かりだった私に彼は元気そうに連絡をくれた。
「耳鳴りは大丈夫なの?」私が尋ねると、まだ少し違和感はあるらしいのだが、
「大分良くなってるよ」そう伝えてくれた。
原因はただの耳の痛みの様だった。
ホッとしたと...煙の行方
-
第二章
ある日曜日の事、私は主人と買い出しへと出掛けていた。
出たついでもあって色々なお店を見て回っていた頃、高身長の青年の様な男性に突然「すみません」
そう呼び掛けられて話を聞いてみる事にした。
なんともない他愛もない会話だったが、「それじゃあ、私は行くね」そう伝えて主人の元へと
戻ろうとし...煙の行方
-
煙の行方
第一章
私は人との会話がとても苦手だ。
その事を隠す様に、人と会話をする時には必ず笑ってしまうから。
人と何かしらの会話を交わした夜は大体眠れないのが私の日常。
いつも煙草が手放せない私。
私は所謂、「精神疾患」を持っているのだが、その精神疾患とも20年以上の付き合いになる。
長年、...煙の行方