「へぇ、こんな展示もやってるのね」
テトさんとデフォ子さんは、店内に入ってきて、展示を見回した。
ギャラリー「ゆうひ」では、いま、イラスト作品を展示している。
人気ブロガー「ぴこ」さんの描く犬のイラストは、ユニークで、目を引くものばかりだ。
「いらっしゃいませ。ゆっくりしていって。これ、ルコちゃんの特製コーヒーよ」
オーナーのモモちゃんが、コーヒーを二人に出す。
テトさんとデフォ子さんは、さっそく、テーブルでそれを飲みだした。
ふだんは、テトさんの雑貨店を手伝うルコ坊は、さいきん、この「ゆうひ」でコーヒーを淹れたりしている。
小学校が終わると、こちらに寄ることも多い。
じっさい、ルコ坊のコーヒーは、どこでも、かなり評判が良いのだ。
●新しいドールは...
コーヒー茶碗を置いて、テトさんがため息をつく。
「そうかあ、ウタちゃんはいま、忙しいのか」
「うん」
デフォ子さんも、肩肘をついて答える。ウタちゃんとは、デフォ子さんの本名だ。
「私もサ、時間があればすごく手伝いたいよ。でもいま、何かと仕事が多くてね」
「どんな仕事をしてるの?」
テトさんの問いに、彼女は指を折って答えた。
「ワタシがいる“ニコビレ”のみんなとやる、地域のイベントのビジュアルとか、構成とかもやってるしね」
「そうかあ。ウタちゃん、面倒見、いいしね」
テトさんは、また、ため息をついた。
「そういう、ちょい地味な仕事も、大事だよ。ヨシ。新しいドールは、私一人でデザインするよ」
「ゴメンね」
デフォ子さんは、すまなそうに言って、コーヒーに炭酸をついで、飲み干した。
「それ、美味しい?」
「うん。美味いよ。ルコ坊のコーヒーに、炭酸入れると、最高だよ」
眉をしかめているテトさんに、デフォ子さんは、片目をつぶってみせた。
●新しいコーヒー・ブランド!
「あら、いらっしゃい」
モモちゃんの声に、みんなが顔を上げると、入口から、ジー出版の野呂間アル夫さんが入ってきた。
「どーもどーも、こんにちわ。ちょっと、イラストの展示を見たいと思って。みなさん、おそろいですナ」
そういうと、テトさんたちの横のテーブルに、どっかりと腰をかけた。
「おや、ルコくんじゃないか。コーヒー淹れてるの? 一杯いただきたいな」
ルコ坊はコーヒーを淹れ、テーブルに運ぶ。
アル夫さんはグっと飲み干した。
「ふぅ、相変わらず美味しいなぁ。今度、ウチの本で取り上げてみようか?」
「え、ホント? 期待しちゃうよ、おじさん」
ルコ坊は、目を輝かせていう。
「へえ、それは楽しみだね」
と、テトさん。
「口だけじゃなく、ほんとにやりなよ」
とデフィ子さん。
「そうだね。でも、前から思ってるんだけど、ルコくんは、自分のコーヒーに、名前を付けたほうがいいよ」
「名前?」
アル夫さんは、みんなを見回して言う
「そう。ブランドさ。それがあると、持ち味になる」
「いいこと言うね、おじさま。どんな名前がよいかな?」
ルコ坊の視線に、アル夫さんは、あごに手を当てた。
「短くて、印象に残る名前。たとえば、“ガリバー・コーヒー”とか」
「ガリバー・コーヒー...」
身長、190cmの小学生は、胸を張って答えた。
「めげるものか。それ、ホントにいただきます」( ^・ェ・^)/
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