吉原ラメント~憂いを帯びた花~

投稿日:2014/04/13 13:22:22 | 文字数:1,924文字 | 閲覧数:115,479 | カテゴリ:小説

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こんにちは~。

しばらく自己解釈ものが書けてなかったので、何か書きたいな、と思って思いついたのが亜沙さんの、吉原ラメントでした。
…ただ、ちょっと書きづらい作品だったと思います。
ピアプロで出していい描写の限界ってどこまでなんだろう、とか、そもそも吉原って名前だけは知ってるけど詳しくはなんぞって所まで。

…とにかくこんな駄作でも読んでいただきありがとうございました!!
ではまたお会いできる日まで、乙でしたぁ!!

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TEXT
 

「にい様ぁぁぁぁ、にい様ぁぁぁぁぁ!!!!」

私が連れていかれ、引き裂かれていったのは8つの時。
橙色の花が咲き乱れている季節である。

きっと食い扶持を減らすためだろう、親に売られたのだろう……。

子供ながらに何となく知っていたので悲しかった。

いつもにい様と慕っていた幼馴染にももう会えない。


江戸の町へ着いた時には涙も枯れ果てていた。


「ほう…これは幼いが上玉だねぇ…」

忘八(吉原の当主)の顔は涙のあとの視界のぼやけか、恐怖諸々が襲ってか、まじまじと見ることはできなかった。

「しばらく禿(かむろ…遊女見習いといった所)で経験を積ませた後、遊女にしよう…こいつぁ花魁の素質があるよ…」

ニヤけ笑いは下衆く、私の感覚が狂ったのか優しくも感じた。


「初音姉さん…私はもう…故郷の花は見れないのかなぁ…」

雨に濡れる藍色の花を見ながら、ぼーっと呟くように聞く。

初音姉さんの下についたのはあれからすぐ後だった。
姉さんは優しく、よく私を可愛がってくれた。

「大丈夫、忘八や遣り手はああいってるけれども、こんな憂いを帯びてる目をしたおまえは花魁にはなれないよ、いつか帰れる日が来るさ…」

姉さんは優しく、そして、自分と比較するように言った。


16になった時いつもの炊事や勉学と“少し違う事”を教えられた。

それは恐怖でありながら、本能が目覚めたようで、さらに恐怖が募った。


そしてそれから「重音」と呼ばれ、偽りだらけの恋愛の日々は始まった。

江戸の町は今日も深く、夜の帳かけていく。
鏡向いて、紅を引いて応じるまま受け入れるまま。

廓言葉を話せるようになった頃には、新参としては人気者になっていた。

橙色輝いた花、憧れてた、望んでいた。
いつの間にか藍色の花、けれど私安くないわ…。


偽りだらけの恋愛は、私を虚しくさせていく。

悲しい位に感じたふりの吉原は今日も雨だった。


遊女としての位が上がる頃、何とも言えない悲しさが私を襲った。

姉さんが流行病でいなくなり気が沈んでいたのもあるのかも知れない。
ただただ浮かぶのはにい様の顔ばかりで、郭暮らしも嫌になっていた。

行き交う群れ、賑わう声がひしめき合い、もつれ合い。
願うことは、どうかいつか鳥籠の外、連れ出して…。

悲しみを埋めるのは恋人ごっこで一夜限りの戯れだけだった。

貴方様どうか私と一夜限りの戯れを
望むシミの数が、鈍く心に刺さる。

憂いを帯びた花は、
望む。果てる。


ある日客の男が、

「俺が身請けになるからよ~頼むよ~」

と言ってきた。

身請けされれば吉原を出られる。

ただ、彼はにい様とは程遠く、何もかもがかけ離れている。
江戸で名の知れた遊び人だった。

「お断りするでありんすよ…」
「なんでだ?俺と暮らすと幸せだぞ!!」

少し悩む。どうして断ろう。

「真はただ一人の何方かのためだけに咲いていたかったのだけれど、運命はわっちの自由を奪い、歯車を廻して行って、そいで、行くあてなど無くなってしまいんした、此方の籠の中から見える景色だけは、わっちをいつなる時も癒してくれるのでありんした、それがありがたき事とは知ってるなれど、それは偽りで、私はまだその何方かに未練が焼きついて離れないのでありんす」

憂いを帯びた花がぼそっと主張した。

「………この尼ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

刀が振り下ろされた時、花びらが散る様な感じがした。


私が生きていたのは、刀が真上に来た時に、世話役が男を止めていたからだった。
近々、奉行から沙汰があるらしい。

ただ、頭に軽い切り傷はあるものの、吉原は休めない。

もう偽るのは嫌なのに…偽らなければ生きていけない…。

そんなある日。

「重音、荷物を持って出て行きなさい」

遣り手が私に言った。
ああ、やっぱりか、あんな問題を起こしたのだから、もっと下の位の遊郭に行かなくてはならないのか…。

「そう落ち込む事は無いよ、玄関へ行ってみな」

遣り手はいつも通りの口調で続けた。

持てるだけの荷物を持ち玄関へ向かう。

「…!!」

玄関に立っている男を見た時に、驚きで呼吸が止まりそうになる。

「にい…様!?」

子供から大人になっても面影は変わらず、すぐににい様だと分かった。

「この男がお前の親の借金を全て返して、身請けすると言ってきたんだ、あんたはもうここに居なくていいんだよ、ほら行った行った」

涙が溢れる。

「さあ、行こうか…」


梅雨の終わりを告げる青い空、そしてそこまで伸びるような大きな背丈の橙色の花が開こうとしていた。

リアルでは魚釣りに没頭している人。

考えるな感じろ精神で文章書いてます。


今まで書いた小説などなど・・・

単発ボカロ曲二次創作
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作品へのコメント1

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    ご意見・感想

    素敵な作品拝見しました。きれいな朱色が浮かんでくるようでした。ありがとうございました。

    2016/10/09 20:30:00 From  itonohimawari

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