朝、私が教室のドアを開けると一瞬沈黙が流れる。
「女王だ」
「今日も見事に感じ悪い・・・」
聞こえてるっつうの・・・
でももう、そんなの慣れっこ。
「みんなー!おっはよー☆」
沈黙を打ち消すように、明るい声が響く。
「リンちゃんおはよー!」
「やっぱ今日もかわいいなぁ・・・」
クラスのアイドル的存在、鏡音リン。
彼女は明るく、とても可愛らしくてみんなに好かれている。
「おはよー・・・」
鏡音リンの後ろから、寝ぼけた声が聞こえてきた。
「レンおはよー」
「寝ぼけたレン君もかっこいいよ!!」
鏡音リンの双子の弟、鏡音レン。
彼はさわやかなイメージが強く、女子から「さわやかなスポーツマン」と騒がれている。
『みんなおっはー!!』
低い男子の声と高い女子の声がまざって、まるで一つの音楽のよう。
「なにハモってんのよ!」
女子は男子の頭をパシッと叩く。
「ひっ・・・ひどいよめーちゃん!」
男子は涙目になりながら自分の頭を撫でていた。
「うるさい!その変なあだ名で私を呼ぶなー!!」
「いたっ!」
男子の方がカイト、女子のほうがメイコ。
一応、付き合っているらしい。
二人の会話はまるで夫婦漫才のようであることから、みんなから『バカ夫婦』などと言われている。
「ぎりぎりせぇぇぇぇぇぇ・・・・ふ?」
教室のドアを勢いよく開けたのは、ツインテールの女の子。
「おせえよミクー」
「だって昨日課題多かったじゃーん!!みんなやってきたー?」
初音ミク。天然で純粋な女子。
「やってきてねーし!!」
「ほらぁー!!」
「や、一人やってきたみたいよ?」
「うそ!誰!?」
「あいつ」
クラスの女子が、私を指さした。
「あぁ~・・・巡音さんか~」
「クソまじめだから、あいつ」
クソまじめで悪かったな!とは言えない。そのかわりに、あの二人を睨んでみる。
「げっ!聞こえてた・・・」
「ごっ、ごめんね!巡音さん!」
別に、初音さんは誤んなくて良いんだけど。まぁいいや。
「お前ら席に着けー」
先生が教室に入ってくる。
私の名前は巡音ルカ。
感情を表に出さないせいか、冷たく感じられるらしく皆から『女王』と呼ばれ、避けられている。そのせいで、友達は一人もいない。でも、私は私。別に無理して性格を変えてまで友達をつくろうとは思わない。





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  • 非営利目的に限ります

ボカロ学園!

閲覧数:5,859

投稿日:2009/10/16 21:48:58

文字数:964文字

カテゴリ:小説

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  • あぃ。

    あぃ。

    ご意見・ご感想

    こんばんはm
    私の事分かりますかね?←1回退会して、登録したんで分からないですよねw
    ボカロ学園かなりすすんでいますね!
    1からまた見てみますw
    これからもがんばってくださいっ

    2011/03/30 21:10:50

    • どーぱみんチキン

      どーぱみんチキン

      こんばんは?お久しぶりです?なんと言っていいか難しいですが、お久しぶりこんばんはです(´▽`*)←なんだそれ
      すみません;退会された方は結構いらっしゃるので見当があまりつかないです;;本当にすみません!
      でも、退会された方がまた登録して私の小説を見てくださって、しかもこうしてまた交流できるのは喜ばしいことですね!(´▽`*)
      これからまた、改めてどうぞよろしくお願いいたします(●´▽`)b

      2011/03/31 21:00:13

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