焦がす夏陽に 青空高く
聳え立つ様な入道雲
軒先一つ 吊られて揺れる
風に澄む音の硝子風鈴


夏の夜祭 風鈴屋台
ちりりとさざめく 幾多の音色
不意に足止め 手を伸ばす
心留まりし唯一つ

同じ風鈴 短冊触れて
鳴らすその音の如き男

響く音の中 重なる視線
硝子風鈴 高く鳴り
惹かれ合うまま 手に手を取りて
縁結びし 一夏の夜


凉し音色の 響きし夜毎
逢瀬重ねし男と女
星の見下ろす睦言に
女不安に問えばただ

名など要らぬと 儚く笑みて
男はいつも口割らず

眠り目覚めし 夜明けには
隣に姿 既に無く
夢の名残に その身を抱き
涙が玻璃と 陽に光る


夏の終わりも近き或る夜に
男が告ぐる 頼みごと
明けて陽高く照らす刻
硝子風鈴 仕舞う様に

男の言葉 そのままに
軒先外す その刹那

手元零れて 落ちし風鈴
玻璃の欠片を 散らしつつ
耳に届きし 儚き音色
高く哀しく 響きけり


終わる夏の夜 鳴くは蜩
微かにそよぐ 風もなく
軒を見上げて浮かぶは涙
独り寝の夜に 縁なし

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硝子風鈴

イラスト募集中です。
曲は考え中。
以前書いた物の改変版。男視点はイマイチ気に入らなかったので削除し、現在は女視点のみです(改変前の物は前のバージョンにあり)。

曲の方を弄っている最中なので歌詞の音数がまばらで改変の可能性ありですが、女視点での話の内容はこのままです。
サビ部分のみ、男声でハモリまたは男視点の別旋律で歌わせてみたい気がしています。
とりあえず構成は、A ABS ABS ABS A という具合です……長!←

イメージでは女がルカ、男ががくぽ、ですが。
自前でそのソフトは二つともないので、多分女がMEIKOで男がKAITO、という感じで曲は作ることになりそうです。

時代設定は江戸末期~明治初期。
硝子風鈴のイメージは江戸風鈴っぽい感じです。
考えてある設定を明かさず読むと男が大変酷い奴です。でもそれもまた良しかなと←

古文苦手だった上にフィーリングで書いてるので若干動詞の活用とか接続とか間違ってそうな気もしなくもない……;

閲覧数:907

投稿日:2011/06/09 19:57:22

文字数:450文字

カテゴリ:歌詞

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