落ち着いたのはもう下校時刻の頃だった。
かばんの中から着メロが聴こえてきた。
(だれからだろう)
私はかばんのなかから携帯を取り出した。
(あ。グミじゃんか。どうしたんだろう。)
受信ボックスを開き内容を目にとうす。
『ミク~!!! 気分直しにカラオケでもいこうぜ☆』
でも、私はこんな優しさいっぱいの誘いですら汚して見てしまった。
メールの返事も返さずにひたすら、ひたすら歩いた。
何も考えたくなかったから。
下を向いてひたすら歩く。
ふと立ち止まった。
そこは南貝橋という橋の上だった。
そこから見た夕日はとても綺麗だった。
私はその場にしゃがみこんだ・・・。
「どうして・・・?」
(扱いやすかったの・・・? 何でも思いどおり・・・? こんなボロボロになって傷ついて・・・。あんに振り回された私。消耗品扱いなんだ・・・。 こんな事が繰り返されていくんだ。そしてまた、ひとつ。ううん。一粒の涙が私のほうを伝っていくんだ・・・・。)
「こんなに踊らされて馬鹿みたい・・・・」
小さく私は呟いた。のと同時にまた、一粒の涙が流れた・・・・。
その後はふらふらな足取りで家に帰った。
お母さんが「おかえり」と優しく言ってくれた。
けど、私はただうなずいて部屋に入った。
そのままかばんを置きベットにもたれた。
(ねえ。ミクオ・・・。あなたが言った言葉は私を飼い慣らすためだったの・・・・? 私という玩具で遊んだ後は捨てることすら忘れて、ちがう子のところにいっちゃうの? そして、なんでもない顔で私に笑顔を向けるの・・・? そんなの・・・悲しいよ。辛いよ・・・。)
私の心はこのとき、大量の涙を流していただろう・・・・。
いつのまにか私は寝ていた。
朝は小鳥のさえずりで目が覚めた。
今日は土曜日だった。
(あ。昨日グミせっかく誘ってくれたのに・・・返事してなかったな)
そんなことを思いながら、朝の光がまぶしい窓に目をやる。
「もう後悔したって元には戻らないのか・・・・。」
私はいつのまにかそう呟いていた・・・。
窓から外を見る。
と、私には辛い者を見てしまった。
「愛してる。ミクオ。私にそう言ったよね。でもそれは私を釣り上げるための言葉というエサだった。ミクオにとっては遊びだったかもしれないけれど、私は本気だったんだよ。 私はこのことを、ずっと背負い続けるんだよ・・・」
その後は覚えていない。
ただ、一つだけ覚えてることがある。
私は泣きながら寝ていた。
このことしか覚えてない。
end
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