初めまして、charlsと申します。 物書きに興味がありますので、一読頂ければ幸いです☆ twitter-ID:@charls0308
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漂える水草には
浄らかな一輪が
蓮の音に浮かぶくらい
あやふやな華やかさ
気高くも色香に囁く道化師は
美しいそれを、あざとさまでも
鏡に映すの
儚く躍れるリリィのように
未然に慈善に身を焦がせば
私の心は御心という...リリィ
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私が大人になった頃には
あなたはもう
この世にいませんでした
自分の終わりがすぐそばに
来てると知って、こっそり
私の前から姿を消しました
大切な人にこそ見せられない
そんなものって、ありますか?
大切な人だから見せられる
そんなものじゃ、ダメですか?...大切
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私なんかが生きててゴメンね
そんなメールに走り出す背中
涙は、風の中
知らなくてもいいものを
知らずにいたかった
そんな言い訳も能書きも
全部、私のせいなの
そんなキミを堤防で見つけた
頬をはたく 私の震える手
絆は、上の空...堤防
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彼女が彼に恋をした
それを見てるうちに 頬を赤らめていた
でもね、伝えないだけの私じゃないよ
ただ、幼かっただけ
いつしか、私は
身寄りのないフラウのように
風に吹かれることのない
花として産まれてしまったんだ
助走するから飛べてた空も
足も羽根もないからと、飛ばずにいたんだ...フラウ
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スマートフォンの普及から数年経った現在、一つのアプリが一部の闇サイトの中で賛否の嵐に包まれていた。
その内容とは、亡き人とメールのやりとりが行えるというもので、利用方法はいたって簡単。
最初の登録画面で亡き人の情報を百ある設問にすべて入力し、身なりや外見をアバターの要領で投影する事で利用者の携帯に常...PRAY FOR YOU
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「今日を以て、あなたは名前を失う事となりました。今まで名乗っていた名前は今後二度と社会では使用できませんので、覚悟しておいて下さい」
私は自らの思いで、自身の名を失った。
名前を失うという事は、家族という枠組みから外れる事だけでなく、社会からも外れる事になる。世の中には私の姿形は存在すれど、何かに属...MY NAME IS LOST
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上京してしばらく経って、地元に帰る理由は色々とあるけれど、家族に会いに帰る事がやっぱり一番強いものだと思っていた。
でもそれって逆を言えば、地元に友人も家族もいなくなれば帰る事自体望まなくなるんじゃないかって思ったら、すごく淋しい気持ちになった。
家族に喜んでもらうには自分を含めた取り巻く人たちが必...帰郷
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「プレゼント、何が良い?」
明日の彼女の誕生日に、ボクはサプライズを諦めて、勇気を出してそう聞いてみた。
「…わがまま、言っていい?」
意外な彼女からの反応に、ボクは心から構わないと応えた。
「全然、大丈夫だよ?」
すると彼女は、ボクのポケットの中のそれを指差して呟いた。
「祐輔のそれが、欲しいの」...あいこ
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仕事帰りの駅のホームに、点滅している携帯電話が落ちているのにふと気付いた。
ボクは不意にもその携帯電話を手に取り、落とし物として駅員に明け渡そうと周りを見渡したが近くにいなかったので、そわそわしながらも動揺している自分がいた。
次に来る電車に乗って家路に向かうか、いっそ諦めて元あった場所にそれを戻す...幸福のインタビュー
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「今日は、私の誕生日に集まってくれて、本当にありがとう!」
誕生日とは、年に一度訪れる度に祝いの行事として、家庭でも何処でも祝福を繰り返すもの。
「咲花も、これから立派な大人になっていくんだね?」
親友は、私にそう言って祝福してくれた。
歳を取るという事は子供から大人へと変貌していく、という事。当た...おたんじょうび
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「…」
朝焼けの後の地平線の向こうから、大きな乗り物が私の方に向かって来るのを、目を凝らしながらもしばらく疑って止まなかった。
「…な、何?」
凄いスピードで迷いもなくこちらに来るので、私は河の方向を気にしながらそれが来るのを咄嗟に交わした。
「バ、バス?」
まるで河に飛び込もうとしていたかのような...橙のパレット
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「大上くん、今日で終わりって…どういう事?」
さらに奥まで続く山林から、足を負傷した私をずっとおぶってくれた獣道を抜け、ようやく辿り着いた山小屋で彼は静かに重い口を開いて言った。
「多分、明日でボクは殺される」
と。
そんなキミと出会ったのは、中学生の頃だったかな。
キミをずっとボクのそばに置いてお...誘拐
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こんなに萎れた花の側には、今にも壊れてしまいそうなトランシーバーが、ジーッと真っ直ぐな電波を芳ばしく放っていた。
「…神様なんか信じてないよ。だからこうして、彼の波形をずっと探してるんだ」
科学的根拠なんか何もない。私は彼と繋がりたい一心で、毎日こうやって片耳に片っぽだけのヘッドフォンを弄りながら、...片っぽのヘッドフォン
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昨夜のニュースから、一夜明けた今日。
空の奥に突如空いた大気圏のヒビは更なる進行を続け、人類は地下に続く一人用のエレベーターでの避難を強いられていた。
残り36時間を目処に地球の大気が全てなくなるまでの限られた時間の中で、全世界に幾度となく告げられていく報道は終焉という文言だけを我々に知らせる他なか...月のバラッド
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「じゃあ、堺くん。塩崎悠里さんの家まで、この連絡ノート届けてくれる?」
「はい」
先生に頼まれたから仕方ないとばかりに、初めて行く彼女の家までの距離は新鮮でしかなく、おまけにこの欠席者に伝達するための連絡ノートのおかげで、彼女に直接会う事ができるなんて。
ボクは不純でしかない心を抑えるのに必死だった...れんらくノート
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「どうしたの、急にこんな所に呼び出してさ」
幼い頃は毎日のようにじゃれ合っていた河川敷に、しばらく疎遠だった二人がそこにいた。
「久しぶりだね、もうどれくらい経つんだろう?」
小学生の頃までは仲の良かった近所の幼馴染としての関係は、中学生になってからは別々の学校に進んでからというもの、全くと言っても...金日輪