禀菟の投稿作品一覧
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ある満月の夜、僕はあの彼女を見つけた。
白い毛が綺麗な可愛らしい女の子だ。
彼女は裕福らしく、優雅にソファでうとうとしていた。
見た瞬間から、動機がやまない。
何だか体もうずうずしてきた。
いてもたってもいられなくなり、僕は彼女に会いに行った。
「これは可愛いお嬢さん。真っ白にゃ毛がとても素敵だね。...嗚呼、素晴らしきニャン生
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「なぁ、ルカ殿。」
キッチンから出てきたルカにがくぽが話しかけた。
「何?」
「今日、何の日だか分かっておるか?」
「さぁ?」
その答えを聞き、顔をしかめる。
「じゃあ、今日は誰の誕生日だ?」
「さぁ?」
今度は不機嫌そうにルカを見上げた。
「……もう良い。」...がくぽ誕!
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「♪~♪~」
屋上に行くと、どこからとなく聞こえる鼻歌。
いつも私は聞き惚れてしまう。
聞いたことないなぁ、なんて最初は思ってたけど、いつしか私の中ではかけがえのない音になっていた。
いつ聞いたのか分からないメロディー。
題名も知らないメロディー。
いつしか私もあのメロディーを奏でていた。
「♪~♪...相愛性理論 ver.禀菟
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よく晴れた月曜日だった。
僕は大好きなリンに話しかけた。
「リン、あのs」
「クオくん、帰ろっか。」
「だからくん付けすんなって。」
「恥ずかしいじゃん。」
少しはにかみながらクオという少年に笑いかける。
「か、彼女だろ?」
「ま、まぁ、そうだけど…」
知らなかった。...ヤンデ恋歌 ver.禀菟
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「グミちゃん!!」
「何?」
「いやぁさぁ、明日夏祭りじゃん?」
「で?」
「いや、で?じゃなくて。一緒に行かない?」
結構かるーく言ったけど、俺の中では超大事なこと。
一か八かでやっと誘おうと決心して話しかけたんだから。
おっと、自己紹介してなかったな。
俺は始音カイト。
グミちゃんが大好きです!...夏祭り ver.禀菟
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「ミク、今日も歌おうか。」
「はい、マスター!」
それはまだ楽しかった頃。
私の日記の中の鮮やかな日々。
9月×日
私が買われた。
マスターは、私をキラキラとした目で見ていた。
「じゃあ、まず、これを歌ってくれる?」
「はい、マスター!」
私の初任務だ。...うたうたいのうた
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「こっちよ。」
俺は借金から逃れるためにミクさんの家の前に来ている。
が。
「え…。なにこれホラー…?」
「失礼ね。ちゃんとした家よ。」
ぼろぼろだった。
壁はひび割れ、窓はバリバリに割れている。
リアル廃墟だった。
廃墟のわりには建物が大きく、昔は立派なお城だったような雰囲気がある。
「あ、ミク姉...姫君のお城と借金少年(2)-お城-
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「おじさん、一回お願いします。」
「はいよー」
私は金魚。
夏祭りにいる普通の金魚すくいの賞品。
「おじさん、この金魚綺麗な色してるな。」
「ははっ、だろう?注文したらこいつ混じってたんだよ。」
「へぇ。じゃあコイツ狙いで。」
「まいど。」
私のからだの色は水色。
周りの他の金魚は赤色。...金魚 ver.禀菟
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俺は今、人生の危機に面している。
「レン君。お父さんの借金、払ってもらおうじゃねぇか?」
「だ、だから借金なんて…」
「してんだよ!!俺らから一千万の借金をなァ!!」
親父。
一千万、何に使ったんだよ?
昨日の通夜が終わって、1人になった俺が借金を払うなんてあんまりだ。
それに俺はまだ14だぞ?
俺...姫君のお城と借金少年(1)-出会い-
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「ありがとう。」
そう言って私はカイトに別れを告げた。
カイトが大好きだった。
でも、あの人が現れたから。
「君がルカさん?僕は初音ミクオ。気軽にクオって読んでな!」
席替えで私の隣の席になった、クオ君。
その頃はまだカイトが大好きだったから、気になる程度だった。
なのに。
「教科書忘れたから貸して...失恋(ver.ルカ)
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「よぉ、リント。」
「レンか。」
あの事件から1ヶ月、ルカは学校に復帰し、目の前にはレンとルカが…
本当に酷いと思う。
フラれた俺に対しての当て付けなのか。
「ルカのこと、まだ好きか?」
「まぁね。」
「早く忘れてくれよ。」
「レン?早く行かないと遅れちゃうよ?」
ルカが笑顔でレンに話しかけた。...ある少年と‥-番外編-
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「ルカ!!!!!!」
「レン…」
「ぼっとしてねぇで早く救急車呼べ!!!!」
「でも」
「いいから早く!!!!」
「レン」
私の手術中、2人はこんな話をしていたらしい。
「んだよ。」
「やっぱ、憎んでるよね、俺のこと…」
「まぁな。」...ある少年と‥⑬-最終話-
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「ルカ?」
「何?メイコ。」
お昼休みの空いた時間、私はメイコとまったり過ごすのがいつものパターン。
「昨日あの噂の2人と帰ってたわよね?」
「うん、まぁ…」
「リント君何か言ってた?」
「え?別に何も。」
「せっかく告白したのにさ。」
「え!?告白!?」
「そうよ。“明日の夜空いてる?”って言った...ある少年と‥⑫
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「…ねぇクオ。」
「何?」
「雨止ませて。」
「無理だな。」
「じゃあこの湿気どうにかして。」
「それも無理だな。」
「あぁもう!何で梅雨なんてあるのよ!!つまらないつまらないつまらない!!」
「ワガママ言うなよ。梅雨でもいいことあるだろ?」
「…例えば何?」
「紫陽花とか綺麗だし。」...紫陽花 ver.禀菟
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「初音せんぱ…」
私はグミ。
好きな先輩に告白しようと追いかけたところ…
「いった…」
転けました。
「あ!初音先輩!好きで…す…?」
よく見たら、隣のクラスの始音くんだった。
「す、すいません、間違えまし…」
「実は俺もす、好きだったんだ!!」
え…...グミカイ ver.禀莵
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「あ゛づー」
「こら、リン。女の子なんだからスカートで扇がない!!」
「めー姉こそ露出おおいじゃーん。巨乳乙(ぼそっ」
「ルカさん!!」
「何か?」
「せっかく美白で綺麗な肌してるんですから、日に当たらないでくださいよ!!」
「嫌よ。私は日焼けしたいの。」
「俺はルカさんの肌が大好きなんですよ!」
...ルカさんの日焼けを必死に食い止めるカイトの話
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「リン、僕と一緒にこの街から出よう。」
始まりは僕の言葉だった。
「どうして?私はこのままでも…」
「みんな、僕たちを分かってくれないんだ。だから」
―一緒に、ここから飛び立とう―
「ヴーッヴーッ」
「ねぇ、出なくていいの?」
「いいんだ。」
誰が何と言おうと、僕たちは一緒なんだ。
双子なんかじゃな...Fire◎Flower
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「♪~」
「あ、俺だ。もしもし?」
追試中、俺のケータイが鳴った。
「あ、ルカか!?」
ルカからだ!!
ルカとは、俺の彼女。
綺麗で、桃色の髪がさらさらで。
そんなルカを、俺は世界で一番大好きだ。
『明日、空いてるかな?』
「明日?ん、まぁ大丈夫だけど…。」...失恋(カイトver.)
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「なぁ、まだ着かないのか?」
「何甘ったれてるの!!こんなんじゃあ受験失敗するからね!!」
「縁起でもないこと言うなよ…」
俺は今、この双子の姉(というか俺のほうが精神年齢的に年上)の提案で、蛍を見ようと渓谷に来ている。
蛍とかいうから、今は夕方であり、虫がたくさんがいる時期に時間帯であり…
結論か...蛍 ver.禀菟
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「七夕だね!クオ!」
「…だな。」
「ちょっと、興味ないわけ!?」
「うん、興味ない。」
「なんでよ!?七夕ってどういう日か分かってるわけ!?」
「織姫と彦星がなんたらこうたら…」
「そう!織姫と彦星が一年に一度だけ会うことが許された日なの。」
「ミキ、詳しいな。」
「誰でも知ってるよ、常識常識!!...七夕 ver.禀菟
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僕は人生最大のピンチに陥っています。
「キヨテル先生、眼鏡は?」
「あ、はいあの…」
眼鏡、忘れました。
というか無くしました。
一切見えません。
「コンタクトにすれば?」
コンタクト買いにもいけないほど目が悪いんです。
パッケージ見えません。
「私、コンビニについていく…?」...眼鏡の消失
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「レン!何で起こしてくれなかったの!?」
「起こしたよ、何回も。起きなかったのはリンでしょ。」
「じゃあ叩くなり何なりしてよ!!」
「叩いたら怒るだろ、どうせ…」
双子の弟のレンに文句を言いながら学校へと走る。
あ、勘違いしないでね。
いつも走ってるわけじゃないよ?
今日はたまたま寝坊したわけでね?...失恋(リンver.)
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「ミヤ♪」
私は双子の兄のミヤに声をかける。
双子でも同じクラスとかラッキーだよね!
「何?」
「私ね、ミヤのためにお弁当作ってきたの!」
「朝渡せば良かったのに。」
ミヤは素っ気なく返す。
「なんかこういうのいいじゃない?」
「グミ、お前は彼氏作れ。」
「嫌!ミヤが一番なの!!」...失恋(グミver.)
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「ごめんなさいっ!!私、彼氏いるんで…」
終わった。
なんで俺はいつもこうなんだ。
すぐ惚れて、告白したら彼氏持ち。
まったく、ついてない。
「ミヤ♪」
「何?」
「私ね、ミヤのためにお弁当作ってきたの!」
「朝渡せば良かったのに。」
「なんかこういうのいいじゃない?」...失恋?(グミヤver.)
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「何!?」
「…うっさい。」
「またかよ…(泣)」
そういって机に顔をつける。
「あれ、どうしたの?(笑)」
「あー、また彼氏持ちだったらしい。」
「へぇ、それは残念だったねっ☆」
「ホントに思ってねぇだろ!!ったく、いっつもミクは…」
「グミヤ、私だってあんたのこと心配してんのよ?」
「…ミク、お...失恋(ミクver.)
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「やだ、怖い…」
「包帯ぐるぐるじゃない…」
街を歩くとみんな僕を怪奇の目で見てくる。
僕はいらないVOCALOID(機械)なのだろう。
みんなの視線が物語っている。
「KAITO、荷物持ってきてー」
「はい、マスター!」
普通、VOCALOIDにはマスター(管理者)がいる。
僕だって、エラーさえ起...僕の生きる意味
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僕は当然のように勉強し、親に従い、先生に従い、生徒会長になった。
実際のところ僕は顔も申し分ないので、それなりにモテる。
―決められたレールの上を歩いて何が楽しい?
あぁ、つまらない。
でも、それが一番安全。
正しい道を歩く。
「雨…」
雨が降ってきた。
傘を忘れた僕は雨の中を歩く。
雨ではないしょ...妄想スケッチ
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ルールは嫌いだ。
縛られることが嫌いだ。
だから僕は逃げる。
野良猫が一匹。
「何のために生きるの?」
野良猫は黙って僕を見下ろす。
私は、ただ走る君を見ている。
そして先程の野良猫にこう言った。
「私はすべて正せるよ。」
規則を破り、ぶちまける。...パラジクロロベンゼン・アンチクロロベンゼン【自己解釈】
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「神威先輩って、変わってるよね。」
ふと耳にした。
神威先輩とは2年の神威がくぽ先輩のこと。
いつも刀をさげていて、侍のようなしゃべり方をする。
「ルカ?」
「はい?」
「どうしたの、いつも冷静沈着なルカが人の話を聞かないだなんて。」
「別に、どうというわけでは…」
私は冷静沈着というキャラが板に付...私と変わり者
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「ごめん、グミちょっと掃除するから出てって。」
「え?あ、はい、マスター。」
「あのさ、グミ。私たち今から大掃除するから部屋に絶対入らないでよ?」
「え?なんで?」
「いーから!てゆかグミヤとデートしてきて。」
最近、みんなに避けられてる気がする。
『用がある』とか『忙しい』とか言われて、あんまり話...GUMI誕記念
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「クオ」
「ん?」
メイコはぷにっと頬を触る。
「引っ掛かった♪」
「メイコ、頬は触んないでって言ってるじゃないか。」
「クオの頬プニプニしてて気持ち良いじゃない。」
「それが嫌なんだよ!」
「どうしてよ?」
「みんな触ってくんだよ。プニプニプニプニって!!」
「私は、」...クオメイ
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私はまるでマリーゴールドのようだと言われた。
小さくて、儚くて。
そして、誰も気付かないようなところにいる。
私はマリーゴールド。
こんな事、忘れてしまえばいい。
簡単なこと。
でも、できない。
忘れられないんだ。
「♪~」
だから今日も、造られた『VOCALOID』として歌う。...Marygold
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昔、誰かが言っていた。
星は、亡くなった人の生まれ変わりだと。
「リント?また空見てんのか?」
「ちょっと邪魔しないで。もうすぐなんだから。」
「もうすぐって?」
「月食。年に一度くらいしかない貴重な日なんだから。邪魔しないで。」
「俺ん家泊まりに来た意味ある!?」
「だってカイトん家建物に遮られて...星 ver.禀菟
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作者「早いなぁ、第2k」
メイコ「黙れ作者。」
作者「ひどっ!!ねぇ、可愛い可愛いリント君。なんでめーちゃんああなったか分かる?」
リント「作者が前回無視したからじゃない?」
作者「まじか…」
ミク「作者さん♪」
作者「どうしたの?」
ミク「私の小説ありがとね♪」
作者「いえいえ。リトミク美味かった...井戸端会議2【(駄)作者含む】
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「何でレンがいるの?」
「るせぇ、お前のせいだろ。」
重い。空気が重い。
「あの…仲良くしt」
「もとはと言えばお前のせいだろ。」
「わっ、私!?」
「ルカは悪くないよ。レンが引き下がってくれればいいだけの話じゃん。」
「警察沙汰になるだろ!!」
「あの、私が悪いんです…」
「空気が重いっ!!」...ある少年と‥⑪