タグ:悪食娘コンチータ
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第一章 王宮にて (パート3)
「戻りました。」
講義を終えたグリスが自身の執務室に戻ったのは、それから三十分程度が経過した頃であった。王立学校へは臨時講師として赴いている為であり、オルス本来の業務は国政を預かる内務官である。
「ご苦労。」
そしてグリスの上司に当たる人物が、内務卿を務める...小説版 悪食娘コンチータ 第一章(パート3)
レイジ
悪食娘コンチータ 第一章(パート2)
この花束、もしかして。
フレアは自身が目的としていたコンチータ男爵の墓石にまでたどり着くと、先に供えられた花束を眺めながら、何かに納得した様子で頷いた。フレアがコンチータ男爵の墓参りに来るたびに新鮮な花束が常に供えられていたが、それは恐らく先程グリスと同行し...小説版 悪食娘コンチータ 第一章(パート2)
レイジ
プロローグ
寂寥という言葉では、言い尽くせない。
オルス=ロックバードは戦を終えたばかりの戦場の中心に呆然と立ち尽くし、一人そう呟いた。春にしては冷たい風が、オルスの身体を吹き抜けた。風の中には、吐き気を覚えるほどの濃い血の匂い。周囲を見渡せば、こと切れた兵士たちの無残な残骸が、まるで屠殺された...小説版 悪食娘コンチータ 第一章(パート1)
レイジ
破壊するわ。
あの人に近づくものはすべて。
それが、存在の意義だと気付いたから。
「ルカ」
私はそばにいた桃色の次女に声をかけた。
「ご苦労さんね。おかげで余計な取り巻きが減ったわ。あなた、結構使えるわ。」
彼女は沈黙する。
パーティーが終わった後、取り巻きが10人殺された。
ナイフかなんかで殺され...【初音ミク】悪食娘コンチータ2
華南
ルシフェニア王国の大きな王宮で開かれたパーティー。
出席者は有力な貴族や各国の王族。
今日はルシフェニア第13王子・レント=ルシフェンの結婚祝い。
お相手は、ルシフェニア王国、ヴェスバニア領、領主の娘・リリ=ヴェスバニア。
幼馴染だった彼らは15歳になったら結婚するという約束があったらしく、
今日が...【初音ミク】悪食娘コンチータ1
華南
俺の雇い主の名前はバニカ・コンチータ
今は,食べることが大好きで,毎晩毎晩,楽しい晩餐を開いている
だけど,大丈夫だ
彼女にとっては,それが幸せだから
『おーほっほっほっほっほっほぉ!!』とか毎日叫んでる
「バニカ様」
俺が話しかけるのは,俺の雇い主
俺は,えぇと……
確か,今年に入ってから15人目...食せよ われらがコンチータさま!×うだつの上がらないコック
アリサ
特別編 悪食娘コンチータ プロローグのプロローグ
「やほ、皆元気?」
懐かしい声が古びた小さな部室の中に響いた。学園祭が目前に迫った九月の終わりの頃である。部室に現れた人物はミルドガルド共和国一有名といっても過言ではない人物であった。即ち、女優兼歌手かつミルドガルド共和国剣術大会での優勝経験を持...特別編 悪食娘コンチータ プロローグのプロローグ
レイジ
偏った食事が原因の、俗に言う生活習慣病。
白衣を着た眼鏡の男性から告げられたのは、そんな言葉だった。己の不摂生に気が付かず、それを変えようともしなかった事を指摘され、部屋の窓際のベッドで上半身を起こしていたコンチータは羞恥で俯く。
何故自分はここにいるのかを男性に尋ねると、館の広間で倒れてい...恐ろしくない悪食娘 5
matatab1
『さぁ 残さず食べなさい』
私が母から言われていた唯一にして最大の約束
そして命令
周りに生きた人はうろつかない,腐臭漂う背徳の館
本当に人は住んでいるのだろうか,と町では噂されている
彼女はソレの中にいた
ソレの中で毎日執り行われる神聖なる儀式
己から汚れを取り除く大切な儀式
晩餐
並べられるのは...悪食娘コンチータ ……といえるか定かではないモノ…………
アリサ
食卓に盛られた料理。それを毎日残さず食べるのは、コンチータにとって、子どもの頃から当たり前の日常である。
昔と違うのは、一人で食べていると言う事。母が亡くなるまでは三人で、父が亡くなるまでは二人で食事をしていた。
父はとにかく『食べ物を残す事』に関しては異常なまでに厳しかった。作ってくれた人や...恐ろしくない悪食娘 4
matatab1
「昨日は酷い目に遭った……」
屋外でのんびりと過ごす為に、館の庭園に設置されているテーブルと椅子。そこに一人座るカイトは背もたれに寄り掛かり、ゆっくりと流れる雲を眺めながらぼやいた。
愚痴は良くないと言うが、たまにこうやって吐きださないと精神的に参ってしまう。溜め込み過ぎて体調を崩すくらいなら、...恐ろしくない悪食娘 3
matatab1
厨房を出たリンは、コンチータが晩餐をしている広間に向かって歩いていた。
レンが帰ってこない。と言う事は、おそらくまた気まぐれに付き合わされているのだろう。自分はコンチータの気まぐれに巻き込まれる前に逃げられるよう常に心掛けているが、レンはそれが出来ない。少々頭の回転が鈍いせいもあるだろうが、コン...恐ろしくない悪食娘 2
matatab1
とある国の郊外に存在する鬱葱とした森。そこを抜けた先には豪華な館がぽつりと建っていた。
館の主の名はバニカ・コンチータ。かつてはこの世の食を極める為に諸外国を遊覧し、美食家として名を馳せていた彼女は、いつしかこの地に腰を据えて、三人の使用人と共に静かに暮らしていた。
館の厨房では、コンチータに...恐ろしくない悪食娘 1
matatab1
詰まんない。
如何やら自分は気が付いたらそう呟いていたらしい。ハァ、と溜息を付いてメイコはお抱えコックが作ってくれた極上のサンドイッチに口をつけた。
うん、味は申し分無い。パンの固さもその具も調和も見事なものだ。パンは固すぎず、かと言って柔らかすぎずに具の邪魔をせずともちゃんとパンがある事を主...悪食になる前の少女と悪魔の会話
lunar
ワンクッション。
ども、lunarです。この度『悪食娘コンチータ』を書かせて頂いたのですが、取り合えず一言。
多分(←)グロいです。グロいの苦手な方はお引取り下さい。
まぁ、作者のグロなんてたかが知れてますけどね。
「グロ? 何それ美味しいの?」
「グロは大好物です」
と言う方はどうぞ前の...【自己解釈】 悪食娘コンチータ 【原曲イメージ崩壊注意】
lunar
「コンチータ様、そろそろお暇を頂いてもいいでしょうか」
うだつの上がらないウチのコックが満面の笑みでそう言ってきたのは、紫の茄子とピンクのタコのオードブルを食べ終わったときだった。
私は馬鹿なことをのたまったその男に冷めた目をくれてやる。
「カイト、あんたはたった今、自分が何を言ったのか、ちゃんと分...[小説]コンチータ様とコックの最後の晩餐[カイメイ]
奈月
これが報いなのだと
彼女がささやくのだ
見なれた森。見なれた場所。
でも、そこにあるのは見なれた家ではなくて豪奢な洋館だった。
赤い薔薇が赤い煉瓦を伝い、訪問者たちを出迎える。
私はその場所を知らない。でも知っていた。
毎夜、毎夜、私はいつもその場所に立っていたから。
私はどうやら”存在しない”らし...置き去りにされたのは私
蓮花
食べるということは、昔は私にとってとても嬉しい事だった。
そばには大切な家族がいて、皆で笑いながら美味しいご飯を食べる。それは幸せの具現。
でも側に誰もいなければ美味しいご飯も美味しくない。
<Side:コンチータ>
がらんとした広間の中で、私は目の前に崩れ落ちたその塊を見詰めた。
金髪の少女。手に...誰もが皆(私的悪食娘コンチータ)4
翔破
『で、出来ない・・・出来ないよ!』
そう。
大丈夫、その気持ちはよく分かるわ。あなたが選んだことならそれはそれでいい。とやかく言うつもりはないの。
でもね、レン。だったら私も選ばせてもらうわ。
<Side:メイド>
「全く、使えない奴ばかりね」
「申し訳ございません」
カイトさんは深くうなだれる。
...誰もが皆(私的悪食娘コンチータ)3
翔破
俺は何を知ってるっていうんだろう。
ねえ、どうして?
どうしてこんなに怖いんだ。
<Side:召使>
「レン、掃除が甘い」
「どこ?」
「二階の倉庫。桟が酷いことになってた。やっといたけどね」
「ありがと」
「サボり」
「悪かったって」...誰もが皆(私的悪食娘コンチータ)2
翔破
街のはずれの豪奢な洋館。
とても美しいたたずまいだというのに、その扉を叩く人はほとんどいない。
―――あの館に行ったら、食べられてしまうよ。
そんな噂が立ちはじめたのはいつのことだっただろう。
<Side:コック>
「カイトさん、箱ここに置いときますね」
「ありがとうミクちゃん。いつも悪いね」
「い...誰もが皆(私的悪食娘コンチータ)1
翔破
※注
悪ノPさまの「悪食娘コンチータ」をほのぼの感動系に
解釈できないものかしらと挑戦をした末の小説です。
原曲のイメージを愛している方には読む事をお薦めしません。
母のいない、そのような日常が続く中、コンチータは確実に焦りを覚えて始めていた。思いつく限りの食材は口にしているはずだ、考え付く...コンチータ様 ほのぼの別解釈してみた(後編)
雨鳴
※注
悪ノPさまの「悪食娘コンチータ」をほのぼの感動系に解釈しようと
挑戦をした末の小説です。原曲のイメージを愛している方には
読む事をお薦めしません。
彼女は裕福な家庭に生まれた。口にするものは当然、厳選された食材を名のあるコックが調理し完璧に盛り付けられた、美しく洗練されたものばかりであ...コンチータ様 ほのぼの別解釈してみた(前編)
雨鳴
町外れの小さな港。そこに一人の少女が佇んでいました。
この海には、昔からひそかな言い伝えがありました。
「願いを書いた羊皮紙を小瓶に入れて、海に流せばいつの日か思いは実るでしょう……」
肩まで短い金髪の髪を風になびかせながら、暗い顔で海を見ていました。
彼女の右手にはガラスの小瓶が握られていました。...悪食娘コンチータ(召使、メイド視点) 最終話
夕月Z
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