タグ「切ない」のついた投稿作品一覧(14)
-
深夜の2時過ぎ。
小腹を空かせた俺はコンビニに行くため家を出た。
そしてその帰り道。
静まり返った住宅街の片隅で、
街灯に照らされたゴミ捨て場で俺は足を止めた。
―そこはミクと初めて出会った場所……。
俺はそのなんの変哲もないゴミ捨て場を見つめながら思い出す。
...Song of happiness - 第14話【そして……】
-
遊園地から帰って来た俺達は家に入ると早速リビングで寛いだ。
なんだかんだで疲れていた。
時刻は午後10時を少し過ぎた頃。
ミクとの別れはすぐ目の前だった。
こんな風に時計を見る時、俺はその瞬間を意識してならない。
「マスター、何か飲みますか?」
「え?あぁ、お茶で良いよ」
...Song of happiness - 第13話【最終日 後編】
-
……結果から言えば、俺の計画は失敗に終わった。
想像を遥かに超えた恐ろしさに俺はすぐにビビって、ミクに抱き付かれる所か。
自分がミクに抱き付く羽目になった。
一体何度蝋燭を頭上に掲げそうになった事か!
驚いたのはミクの度胸だ。
ミクは怖がる所か普通に楽しんでいる節があり、
俺は城を出るまで非常に情け...Song of happiness - 第12話【最終日 中編2】
-
電車に30分程揺られて着いた先は、ミクがテレビで見たという遊園地。
通称ネズミーランドである。
東京と謳っておきながら、千葉にあるというあの王国では断じてない、断じて。
俺達が着いたのは開園時間から暫く経った頃。
しかし流石は夢の国だ。
平日とはいえまだ開園してから1時間も経っていないというのに...Song of happiness - 第11話【最終日 中編】
-
ジリジリジリ、と枕元でけたたましい音が鳴り響き、
薄暗い部屋に朝を告げる。
俺はもぞもぞ起き出して目覚ましを止めると、
二度寝しようとまた布団に潜り込む。
が、5分後には今日の予定を思い出して、俺は慌ててはね起きた。
それから顔を洗おうと寝室を出ると、ミクは既に起き出して朝飯を作っていた。
「お...Song of happiness - 第10話【最終日 前編】
-
俺はそうして街に繰り出すと、ネットで調べた有名な料理屋とか、
遊園地だとか、とりあえずミクが喜びそうな所を散々渡り歩いた。
ケーキ屋なんかは男一人で近寄るのも恥ずかしかったのだが、
ミクの為だと思って俺は何軒も見て回った。
俺は勇気ある行動だったと自分で自分を褒め称えたいぐらいだ。
そうして半日...Song of happiness - 第9話【6日目 後編】
-
その日は、酷く寝覚めが悪かった。
延々とミクを傷付ける言葉ばかりを吐き捨て、何度も何度もミクを泣かせる夢を見ていたせいだ。
それは昨日の事で罪悪感を感じていた俺の心を苛んで、寝覚めは異常な程最悪だった。
頭を抱える様に思わず額に手をやる。
するとベタついた感触がして、いつの間にか冷や汗をかいていた事...Song of happiness - 第8話【6日目 前篇】
-
それからどれくらい経ったのか。
俺はゆさゆさと身体を揺すられて目を覚ました。
「マスター、こんな所で寝たら風邪を引きますよ」
「あぁ……悪い」
ミクの手の冷たさから察するに、俺が寝てからまだ5分も経ってない様だった。
どうやら洗い物を済ませてすぐに寝ていた俺を起こしたらしい。
俺は未だに眠い目を擦り...Song of happiness - 第7話【5日目 後編】
-
昼の3時過ぎ頃。
俺はふと目を覚ました。
なんか腹の辺りがやけに重たい。
不思議に思った俺は少し身体を起き上がらせて、目に入った光景にそのまま固まった。
「な……」
そこには何故かミクがいた。
しかも俺の腹辺りにしがみついて、スヤスヤと眠っている。
予想外の事態にどうしたら良いのか分からなくなって、...Song of happiness - 第6話【5日目 前篇】
-
午前7時過ぎ。
普段は昼過ぎ位に目覚める俺が、珍しくそんな時間に起きた。
二度寝しようかとも思ったが、目が冴えてしまっていたので、
とりあえず寝室を出てリビングに出た。
すると普段リビングの隅に布団を敷いて、
そこを寝室として眠っているミクが、やはり珍しく眠っていた。
俺はミクの寝顔が珍しくて、つい...Song of happiness - 第5話【4日目】
-
俺は連日の食中毒にゲッソリとして朝を迎えた。
今日はミクと曲を作る予定だ。
元気を出さなくては……と考えていた時、ミクが部屋に入ってきた。
「マスターおはようございます。身体は大丈夫ですか?」
「あぁおはようミク。多分もう大丈夫だ」
「そうですか、良かった」
...Song of happiness - 第4話【3日目】
-
「マスター、体調はどうですか?」
昼を少し回った頃。
ミクが寝室に入ってきて言った。
俺はベッドから起き上がって、「大丈夫だよ」と返事を返す。
「昨日はごめんな、ミク」
「そんな……私の方こそ味見もしないでご飯出したから……」
...Song of happiness - 第3話【2日目】
-
―翌日。
「マスター、朝ですよ。起きて下さい」
ゆさゆさと俺の身体を揺すりながら、聞き慣れない女の子の声が俺の耳に届く。
「うーん……眠い」
俺は寝返りを打ちながらそう言って、もぞもぞと頭まで布団を被る。
すると
「朝ですよ、あ・さ!」...Song of hapiness - 第2話【1日目】
-
「アレ?これ……初音ミク、だよな……?」
深夜の2時過ぎ。
小腹を空かせた俺はコンビニに行くため家を出た。
そしてその帰り道。
静まり返った住宅街の片隅で、街灯に照らされたゴミ捨て場にソイツはいた。
「行き道には確かこんな所に何もなかったよな……?」
俺は思わず足を止めて
ジッとソイツを見つめる。
...Song of happiness - 第1話【出会い】