秋羽カロの投稿作品一覧
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夕立つ頃_inst
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「四季はなくなって二季になった。」
目覚まし代わりのラジオが告げている。
忌々しい限りさ。
誰もがお前を好きな訳なんか無いだろう
とか、知るはずもないよな。
作られた風景、
青春の理想は
あぶれたヨワモノの姿を陰に追いやった。
陽は当たらないのに
多湿高温の気候が...夕立つ頃
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議題は変わっても脳内は相変わらずで、
喧々諤々は真夜中まで続く。
そうして預かった言伝たちを
ここに記しておく。
①
生きた証を残したいと思った。
いや、創る事への憧れからだったか。
とにかくそうしてペンを取り
書き始めた事は覚えている。
まあ、月並みな理由さ。...とある手記
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茶飯事で題の無いノンフィクション
無難な生まれと才を持つ少年
些細な弱さと微細なずれ
猿は怒って石を掴んでいた。
形容でない監獄実験に
理解者は居ない、ヒトは誰も。
不快指数の上がった部屋のよう、嘲笑い。
そうでない様相のお前は誰だ?
実体はない。
影と違って表情はあるが、...悪魔の証明
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欠落を埋める言葉や歌で
日々と意味を紡いでいた
私は願いをかけた
「神様のいない世界で
あなたのように私のような
夜に惑う人々の灯りに」
なりたかった
君にもなれなくて
その心の奥底に
隠れた深い傷の事...灯火
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☆擦り切れていく無垢な希望は
★捨て去ってしまえ、こわれる前に。
怒りも痛みも感じなくなる。
☆私ごと消して空になるから。
巻き戻る時間。記録を消して
★「はじめから」押せば、楽しい話。
☆今度は全てが上手くいくのさ。って、
☆「ねえ、もう何回目だ?」
頬をつねって確かめてみる。
★『昨日の続...足跡へ愛を
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今日の私は今日だけで、
眠って起きたら明日は少し
変わってしまうの。
そうやっていつか
全てを忘れてしまうのが怖いのさ。
知らない事ばっかだった。
歩くのさえままならなかった。
秘めた想いが宙を舞って、
結局は届かなかった。
苦くてつらい記憶も...入れ替わる細胞
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雨続きの大都市近郊
溜まっていく洗濯物
出不精仮眠ばかりで
今週も食いつぶす。
休日も憂鬱が
ちくりちくり針で刺してくるの。
死なないだけマシだなんてさ
思えなくて。
理想的生活の計画は
結局は描いた餅で、...雨宿りに編む
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ああもう今日も終わった
何回繰り返したんだろう
慈愛に満ちたヒーロー曰く
「何も成せずに死ぬのは嫌だ。」
そうかい、それじゃもう一ついいかい。
僕の願いを叶えてくれ。
憂いとお前をブッ飛ばせるような
力をくれよ。
生活の全てを投げ出して
天国まで行こうぜ、ツアーを組んで...悪夢と泥沼
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嗚呼
やり切れなくてやるせない
悲観主義生活にサヨナラ
さえも出来ない、なれば反転
袋小路で踊れ
闇が晴れるまで!
駄々をこね回せど神成れず
独り立たされた我々は
転び方も知らなくて
今日もまた誰かが死んでいった。...半壊舞踏
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半覚醒の気だるい目のままで
何も無い海の向こうを眺めていた。
真上の太陽はいつしか傾いて、
夜の帳と共に降りていく。
あれからどれくらいの月日が経ったろう。
勇ましさなど無かった旅立ちから。
綺麗な目で世界を観ていた君が、
なじられ踏みつけられて濁っていった日から。
私達の始まりは、
青い春の苦さば...海を漂う
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ボトルネック、○○線
窮屈なプラットフォーム
急ぎ足で乗り込む
平凡な平日は泥濘
緩慢無味な生活で
平然な表情を
保つ事に限度はあっても
綻べないのさ。
『大体そんなもんだって』
誰かが呟いた。...ネオテニーは往く
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眠たい目を擦った
物心元年、浮遊感の金土
どこかの国の不思議を知れても
空の上の城に至れなかった、いつも
22時付近の境界線
向こうにいる大人達は
確かに大人に見えた
一方で私はまどろんで、
さっきまでの物語とは
違う夢を観るのだ。...夜と私の雑記帳
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打ち捨てられた想像の結晶
積み上げた果てで壊れて彷徨
戦慄いて泣く賽の河原から
大衆は去って次の群れを喰らう
私達を取り巻くあらゆる事象が
怖い程の早足で
何もかもを連れ去っていく。
さながら濁流のように
果てには何も残らないなんて。
消えない記憶と熱が欲しいよ。...声明を今日へ
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吹きすさぶ風の中に薫る
春の便りは、窓から流れ込んで来て。
怠惰な午後の憂いを溶かし、
ささやかな幸福へと変え
また消えた。
あなたの面影は、
凍える夜とうだる暑さの狭間にて
確かに見えてるのに、
声も手も届かない。
どうして何も言わずに...春を見送る
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僕という生命に意味を付けたくて
始まった生活は
まだ終点に着けず
愛しきダニング・クルーガー
元気してるかい?
おかげでどん底さ
感謝はしないからな
大人になりきれないままでさ
まるで恋に焦がれている
高揚と浮遊感覚...衝動は未だ
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「幸せは失くした後に気付くんだ」
味気のない夜中
自動再生断片記憶
完璧に満たされた時は無いけど
灰と青混じり、濁っても
きっと僕の色をしてた
僕らが過ごした場所は
もう消えて無くなってる
「せめてあなただけは
変わらないままでいてよ」なんて、...不可逆と不変
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時々立ち止まって考える事がある。
「私と私の日々の意味って何だろう?」と。
「答えの無い問い」とか、
「それ自体が無意味」とか、
先人達はそう言っていた気がするが、
今はよそう。
私のこれまでの十七年、十八年、あるいは二十数年。
積み上げた物は無ではないけれど、
まるで無であると錯覚するほど、
私以...その意味を問う
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ファントムガール・スティールミー
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「曖昧な境界線の22時過ぎ
その影追えば最後
気付かぬうちに奪われている」
「…なんて適当な都市伝説。
こじらせた妄想の産物。」と、
笑えるほど僕の日々は明るくはない
甘さはいらないけど
中辛ほどのファナティックに
染まる想像、隙間
入り込んでくる...ファントムガール・スティールミー
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日々日々通り抜けた先
また冬に辿り着いてしまったらしい。
雪が降らないこの街では
知らぬ間に冷たい風が身体を刺している。
冷たい雨とかはもっと嫌いで、
やけに暑い電車の中に辟易しては、
汗ばむ体にしみる夜の冷気で
何もかも嫌になりそうだ。
雪が積もる朝へ駆け出していた
幼かった頃の...暖かい雪のこと
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引っ越しの費用で
ハイエンドのベースが買える
そういうもんだから
いちいち気にしたりはしない、けど
礼金ってなんだよ
給与からの控除多すぎんだよ
生きてるだけで金が飛んでいく
原罪エヴリディ
まあ、それはそれとして
実際のところあれもこれも...5000万円ほしいの歌詞
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拝啓、通りすがるもの達へ
騒々しいのが嫌なら結構
だけど演ってる箱の
扉開けずに何が分かるのさ
最底辺で喚き泣かぬように
無能さを壊すための音像
それを生み出すための
隘路で詰まってつんのめる
令和三年、文月某日。
関東出梅快晴の日は、...アイハヴノーイメージ 歌詞
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日曜の昼下り。
退屈なテレビ、雲交じり灰の空。
閉じた窓の中で、
どこかへ逃げるように
白昼夢を綴る。
いつか空を飛んでいく
渡り鳥の夢を見ていたの。
ここではない場所へ、明日へ、
私を連れ去ってくれよ。
それから少し時間が経って、...回遊に至る夢 歌詞
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忘れたい事を思い出しては
痛む足をかばって歩いてる
共通規格に外れたヒトは
「自然にスクラップになるんだ」と
流布する噂、恐れる市民
我が子に説く
「いい子でいなさいと」
善人面したその口で
誰を刺したかをも忘れている父親
レールに乗れずに...ディストーテッド 歌詞
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希薄さえも消えそうな
この繰り返しの日々
意味とかを考える事は
できても無意味で
憧れた街の風景も
陳腐な景色に変わった時代の
僕たちの場所はどこで
また君に会うには
どれだけの距離がいるの?
隔ったセカイに沈んでく...3曲目の無題の歌詞
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青が終わる間近に立って、
夢の続きを
陽だまりの中に溶かしていった。
足早に過ぎてった季節の傍
頬杖をついて窓の外を見た
きらめく世界に居場所はない
無力と怠惰
抱えたままで沈みゆく
何もない事を嘆いていたけど、
生きてはいけないなんて事なくて、...Past my Emptyの歌詞
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夢見ていた僕の未来は
通りすぎた空想となって
繰り返しの日々の中で
段々と 薄れていった
「踏み出す事を恐れていた」
「足は深く根を張っていた」
そんな言葉並べたって
誰も聞いちゃくれないけどさ
閉塞、六畳、孤独の
メーデー、残響、霧散する...Kokokara 歌詞