ブックマークした作品
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万葉(まよ)が森の歯和(しわ)の土
とこしえ阻んだ願いの羽(わ)
納屋の奥おく赤の穂を
ひと差し刃(やいば)に掛け結ぶ
水を括ると流(りゅう)となり
比和(ひわ)の曙(あけぼの)穿つ露
見れば術なく迷う子ら
幾久しく涙せよ
相合彼方(あなた)の綾の檻
娑羅の林はまつの末(すえ)...悪阻
一色
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ささいなことが
幸せだと知る
小さな君は
かしこいね
誰もが目隠し
きれいな言葉
読書が好きな
君は気づいた
いろんなことが
流れ、星のよう...図書館迷子
一色
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通学路だからと
言い訳をして見に行く
置屋のベランダで
水を遣るひと
如雨露がよく似合うのは
きっとあの人だから
蔓先のツボミが
地面に届きそうで
わたしの手でも
摘み取れる気がした...夕顔
一色
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「それは夕晴れの中に」
「僕はとてもうれしくて」
「いっときに好きになった」
つまらない顔で
小説の一節を
繰り返しては
衝動に耐えてんだ
「それは夕晴れの中に」
「僕はとてもうれしくて」
「いっときに好きになった」...日常
一色
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手を叩け、輪を作れ
火を囲んで酒を酌め
じぃじとばぁばに寄ってみな
道の歌が始まるよ
目があるから光があって
耳があるから声がある
口があるから祈りが生まれ
鼻ある所ににおいがあった
土を踏め、列をなせ
木々を建てて石を組め...賛美歌(仮)
一色
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まぶたに色を乗せて
口寄せるようまばたき
蝶の翅に似せてる
まどわせてんだね
あぁ耳飾りがわりに綺羅を着る
そんな人こそ待ってたんだ!
朝焼けより早く目が覚めた
呑み干した
渇いてたからさ、……。
あのバラを待つ人へ...【歌詞応募】before down(仮)
一色
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雨に春を想い
勿忘草を束ね
矢絣カラコロ先を行く
在りし日は愛おしく
恙無く(つつがなく)、貴女と会えること
こそ至極の幸(ゆき)なれば
綾の錦より、なお明かる
顔(かんばせ)があった
おくれ、おくれよ、おくれ
偲ばずとも花は過ぐ...花帰葬(はなきそう)
一色
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ねぇねぇ知ってるアイツのこと
いつでもどこでもなんにでも
もちろん君のほら肩に
アイツはいる
だいじな誰かといるときや
ないしょのお話し弾むとき
ほっぺとほっぺのその隙間
もう一つのほっぺ
ケラケラひみつのおまじない
唱えてみようアイツのすがた...ケラケラ
一色
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まじめくさった君は言った
「実は世界は終わったんだ」って
何をバカ言う頭腐らせた?
そうだこいつはザンネンだった
そうして私の腕を取り
こぎだした割れたアスファルト
ひしゃげ流れるガードレール
入道雲が笑っているよ
南天がまだ白くありました
まじめくさっても一度言った...終末論
一色
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湿ったシーツに鼻を寄せてる
夜明けも過ぎた薄い日だまり
酒も飲めないトークもできない
ツマラナイ女
けれど、君は愛してくれたね
仮想世界のヒロインみたく
張りぼてみたいなカラッポの体
心ばかりの友愛で
コットン材にまとわりついた
アタシの愛の成れの果て...あいねこ。
一色
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あ、あ、あいあいあたしがそうです
眼鏡トレェドマークの女
何の業だか奇天烈苛烈な
横文字嫌いの婦女子です
好きは銭ぜに安価な文庫
赤に黄色い服飾雑貨
あれが安いぞいやありゃちゃちいわね
一時使えりゃ便利なの!
移り気浮気がデフォルトで
数を唄えや天神さん...浪花系文学傾倒気味はすっぱ婦女子
一色
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トキメキを探す目が右左ぐるり踊り出す
トクトクと胸に注ぐまじないをかけてみようか
粒みたいな小ぃちゃなほどに一つひとつを
組んだ想いは続くよ
ステキへの小道!
雨の向こうばかり見ても
くらむ夜はそのまま
胸の魔法を取り出したなら
かかと鳴らして始めよう
虹を越え勇気の先へ...歌詞応募
一色
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I am, あたしは一人の男
ケチな身なりの魔物です。
今日はどなたを出し抜こかしら
首をひねっておりました
そんなあたくしでしたから
彼の御元を下った星に
思いもせず伸ばしたこの手が
実におかしく思えました
I am, あたしは一人の男
しがない騙りの魔物です。...ギフト
一色
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コンビニで買ったジュースを溢した
放課後6時の駐車場
彼はゆっくり瞬き言った
声にならない五秒間
もしも昨日の日長の時間が
今ほど確かに感じられたなら
この煤けたノートの中身
君はきっと彼を知れたろう
もやに霞んだ美しの君は
灰を被ったガラスの姫さま...金木犀
一色
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真夜中の終わりに 女の子を拾った
真夏の夜の夢より 一等素敵な夜のこと
あんまりかわいいものだから ダァリンは連れていったのね
お砂糖と蜂蜜 オレンジピールを買って帰った
真夜中の終わりに 女の子を拾った
真夏の名残を惜しむ 一等星が流れた
あんまりかなしいものだから ダァリンはさび...カリヨン
一色
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とおろり とろりろ 夜が哭く
よゐこや子守りら隠れ鬼
二山(ふたやま)御山(みやま)の中原で
手の鳴る通りに、いらはいな
とろりろ とおろり とおろりろ
とろりろ とおろり とおろりろ
とおろり とろりろ 児玉の子
迷子よ隠りよ郭し檻(かくしおり)
二歳(ふたとせ)詣での輪をくぐり
こちへようこそ、...案内(あないの)森に住んでいる
一色
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ありきたりだけど、・・・
幼い頃菜の花リングに
野原の中笑った過去とか
窓越し5センチ向こうの
お隣さん同じ通学区路
ほくろの数とか知っちゃってる
好きなタイプも嫌いな虫とか
人に言えない悩みの中身を
君になら言えちゃうんだ
そんな...乙女的妄想群
一色
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引っ張り出した引き出しの
セピアは手垢にまみれてて
切れたリボンも紙屑だって
残らず集めたあの頃
はじめの私は幼くチビで
見るものすべて、ファンタジー
手当たり次第にとびこんでは
集めた宝にご満悦
けれど二度見る世界の中身は
意味もないほどつまらなく...ナルコレプシー
一色
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00:14
「何か起こるかも?」
00:23
朝露に虹吹く ステキの香りと
ミント味、予感? 弾む胸よ
00:39
おはようの笑顔で 飛び出す世界へ
外しかけボタンを そのままに
00:54
たゆたう銀河の中で 寝ぼすけ気味に...【歌詞協力】はみがき島のクロムウェル【ドグマ虫さん作曲】
一色
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おいでませここは幸福商店
つくも布団でございます
あなたの安眠快適な夢を
商い続けて三代目
小さく古い商店街で
朝日に伸びする背高のっぽ
「今日はどなたが来るのかな」って
なんだかとっても楽しそう
新しいこと素敵な毎日
いつでも世界は回りん坊...お布団のつくも
一色
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鳥の羽空を打ち 西風地平を渡る
男は狩りに出で 女が名前を呼び待つ
乳が巡り行き血を繋いでく 誇りあれ彼の母の背に
今また路が拓かれた『祈りが御手となる者たちの手で』
歌え子らよ乙女に我らが音を
立ち行かん若木の四肢に
大地へと座し捧ぐ花を抱く日に
言祝ぎを風に乗せよう
馬たち子ども成し 娘が髪を結...【歌詞応募】遊牧民の花嫁【あずまやさん作曲】
一色
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戦乱 落ち掛けた城 主が刃は既に折れ
彼岸に花咲く紅き海 もはやこれまでか
若君 覚悟を定め 汝が情けをその腹へ
世も知らぬ目なれぞ彼の姿 誠が武士(もののふ)よ
ありゃなんぞ分かつ道 喝るがごとくに呻く声
刮目せしやと人が言う
地獄を翔るは 牝馬が御髪よ
我が姉さま角隠し
懐剣 煌めく刃 猛く鳴き...口伝・鬼衣(くでん おにごろも)
一色
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「とくべつなひとになりたいな」って
幼心に思ったりして
せめてキレイな自分でいたいと
子ども心を覚えてた
理不尽なこと許せないけれど
意気地ナシはなんも言えないまま
へ理屈に怒り憤ってまた
卑屈なほど自己嫌悪してさ
幼心を忘れず在れたら
抱えてた夢ごと大きく...アイム・マイ・ヒーロ
一色
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ねぇねぇ知ってる?おとぎの事実
人魚姫の裏話
声を奪ったウツボの魔女は
それはそれは寂しかった
「潮の総てを知るけれど
地を這うものほど友は無く
番(つがい)も愛も信頼も
どうして甘いと申せましょう」
眠たくなるほど永いお話
何でも知ってる魔女さまは...とある海辺の寝入り話
一色
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C
昔むかしの水の底
今は遠い物語
金の刃と謳われた
小さなメダカのお話だ
A
とある底なし海の底
美し姫がありまして
銀の肌に珠の瞳(め)の
たいそう綺麗な姫君が...金の刃と銀の姫
一色
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なんだか寂しいお昼のことです
ともだちが一人しにました
宛先不明で帰った手紙で
ぼくはそれを知ったのです
ふと目にした電車の窓では
知らないビルが空を遮り
錆びた線路の側の菜の花
真新しい枕木に変わっていた
いつの間にか日は過ぎてて
あの頃のぼくは何処へと...ないた子が一人おりまして
一色
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泣き虫などうぶつがいる
目の前で泣いているんだ
さびしいの?つらいの、こわいの?
どうぶつが泣いている。
些細なことに傷ついては
ひとり枕を濡らして縮こみ
朝になったら笑ってあいさつ
ねぇ、ほっぺのそれはなんなの?
強がる君泣き虫な君が
見せてくれない顔を見せてよ...らいおん
一色
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せんせトーサンカァサンみたく
色付く眼鏡で見るのがイヤで
爪先立ちで買うてみたコンタクト
これであたしも大人かな? キラッ
視界良好高度なピクセル
あっちもこっちもクッキリ見えます
瑣末なオトナの言い訳さえも
バカバカしいほどに
意気込んだ世界の全てが
鮮やかに乱視あたしをだまして...廉子(レンズ)
一色
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ケチり値切ったエアコンで
夕闇涼んだ初夏のこと
汗をかいてるグラスの側で
溶けたお水をすすってみては
やはりケチったブラウン管
三色瞬く単色ノイズ
多角く四角い複眼然して
向こうの誰かを寄り目してんだ
夢みる前に夢を見た
網の向こうのトンボのように...日下(くさか)
一色
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隈に似た痣、鏡にて
ハィロゥ×ハロゥー「やりすぎた」
空いたカップが汗かいて
酒に腐ってばっかりね
トんだシナリオ=ツんだ出来事
よくある話メロちっくドラマ
トラジコメディー、ありふれてんね
パンダも愛想尽かしちゃう
喧しいほど、ヤケに飲まれて
熱帯魚の夜、夢を見る...サナトリウム・アクアイズム
一色