タグ:カイミク
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「そうなんだ・・・俺は長男だからいずれ伯爵位を継ぐことになるけれど・・・でも、陸軍兵としても働きたいって思っているんだ。」
そう言って目の前の青髪の彼はこちらを振り返った。煌めく瞳を向けられて、自分の心臓がどくんと跳ねる。
「だからね、どっちも頑張ろうって思っているんだ。どっちかだけを頑張るよりも...【カイミク】 公爵令嬢の回想
吉川ひびき
白の結婚は、予定通り破局を迎えた。
十一歳で嫁いだ妹のミクは、僅か四年で離縁し家に帰ることになる。
妹を出迎える準備を終え、自室に戻ったカイト・ボルジアはピアノの前に坐したまま沈黙していた。
冷徹とも評される蒼の瞳を眇めた先には、緑の瞳の幼い少女が微笑んでいる。ミクが嫁ぐ前に残していった、一...白薔薇の姫君、青薔薇の貴公子
穂波
「ねぇお兄ちゃん、今欲しいものって何かある?あ、アイス以外で!」
「欲しいもの?」
リビングのソファー、いつものようにお兄ちゃんの膝に座ってそう言った私に、こてん、と首を傾げたお兄ちゃん。
ちょっとかわいい…なんて思いながら、私は言葉を続ける。
「もうすぐ、お兄ちゃんの誕生日でしょ?去年みたいなサプ...膝上の幸せ
スコっち
窓を濡らす細い銀の糸を、ぼんやりと眺めていた。
繰り返される雨音。ひっそりと微かに鼓膜を揺らす、絶え間ないノイズ。思考ノイズと称される、ボーカロイドには本来不要な思考の残滓。
カイトはそれをよく知っていた。現マスターであるアキラに引き取られる迄、その音は日常的に響いていた。
レンの悩みを聞い...戦場の歌女神―小休止
穂波
久しぶりにハンドルを握って、道を走る。
街路樹や家々が現れては流れていく風景が珍しいのだろう、後部座席からミクの感嘆する声が聞こえた。電脳空間での移動は、ポイントを選んで跳躍するのが普通だ。当然趣味以外の運転は存在しない為、ミクは車に乗ることが初めてだった。
さすがにメイコやカイトは慣れたもの...戦場の歌女神3(前編)
穂波
砂時計の砂が落ちるように、少しずつ積もった感情。
ステージから降りた少女が最初に探す存在は決まっている。親しい従姉妹達ではなく、勿論メイコでもない。
向ける笑顔のやわらかさは、迷子の子猫がようやく飼い主を見つけたようで微笑ましい。
少女の――初音ミクの感情に、メンバーで気づいていないのはたっ...リスキーゲーム二次創作(後編)
穂波
ミクに好きな男がいると知ったのは、偶然だった。
予定より早くバーについたあの日、メイコに頼まれてカウンターの裏側を掃除していたカイトの耳に、砂糖菓子みたいな声が飛び込んできたのだ。
「……から、好きなんて、言えないもの」
心臓が跳ねて、床を拭く手が止まった。或いはその瞬間、顔を出して挨拶してし...リスキーゲーム二次創作(中編)
穂波
「さようなら、カイトさん」
甘い声が礼儀正しく別れの言葉を紡ぐ。
アンバランスな色香のある黒い舞台衣装ではなく、グレーのダッフルコートにプリーツスカートという格好はいかにも学生らしい。
歌う彼女と、歌っていない彼女はまるで印象が異なる。艶めいた黒猫は姿を消し、現れるのは可愛らしいがただの高校生...リスキーゲーム二次創作(前編)
穂波
夕日に照らされた長いシルエットの右手にそっと自分の左手を伸ばす。
カイトには気付かれないように、そっとそっとミクにとってそれはとても大切な秘め事。
影の主が気付いていない為、影は気ままに動く。
その動く影をとらえるのはなかなか困難でミクは必死で細やかに手を動かし続けた。
そして、赤い光の中カイトのシ...手をつなぐ
悠月
一緒に譜読みを始めた時から、しきりに目をこすっていたのでこうなるだろうと思っていた。
ソファーに沈み込み静かな寝息を立てる彼女の手からそっと楽譜を抜き取ると自分の分と一緒にまとめてテーブルの上に置くと起こさないようにそっと抱き上げると彼女の部屋へと運ぶ。
リビングから部屋に運び、ベッドに横たえ...誓い
悠月
「カイリ、調子はどう?」
「うん、まあまあかな」
「なら上出来よ」
戦いは難色を示していた
勝てるとは誰もが思えないほど
もう何か月経っただろうか
戦士達はすっかり疲弊していた
「怪我の具合は?」
「だいぶ良くなったよ。元々浅い傷だったしね」
「怪我を軽んじない!こんな不衛生な場所にいるんだ...碧い蝶―小説版― 1話 戦士達
來澄和樹
始まりは、別れ
冷たい雨の降る街の片隅で
二人の若い男女が、とある店の軒下に雨から身を隠すように立っていた
重たい沈黙を破ったのは、青い髪の青年
「君に、贈り物があるんだ。貰ってくれる?」
その言葉に、少女は目を見開く
「え?いつのまにそんな……」
こんな生活苦の時
そんなお金などなか...碧い蝶―小説版― 序章
來澄和樹
2月17日、深夜。
ピッ、ピッ、ピッ、――と、時を刻む幻聴を耳の奥に感じながら、ミクは全力で駆けていた。必死になって向かう先は我が家、既に皆寝静まっているだろう事を失念した訳ではなかったが――何しろ仕事には厳しい長姉より『VOCALOID、歌を奏でる"楽器"として、コンディションは常に整えておく...狭間にて。【兄誕2012*後夜祭】
藍流
「カイト、あんたねぇ。ちょっと来なさい!」
土曜日の晩、食卓に並べられた『ネギ たっぷり チャーハン』をみたメイコは、まだキッチンで料理をしているカイトを呼びつけた。
「なに、メーちゃん。 まだもう一品作るから忙しいのに・・・・・・あっ、できてる分は先に食べ始めたっていいんだよ。」
文句を言いつつも...カイトの食事当番
悠月
うたうのが好き。
うたうことしかできないからじゃなくて、本当にうたうのが好きなんです。
ボーカロイドは、歌を紡ぐために存在していて、うたい続けていても疲れないと思われがちですが、やっぱり負荷がかかり続けると効率が下がり……ようは、疲れてくるんです。
でも、そんなことは表には出しませんよ。
プロですか...ちょっと休みたい時もあるんです
悠月
体に当たる熱く激しい光「スポットライト」
せり上がってくるほどの激しい歓声。
ああ、そっかライブ中なんだ、そう認識してステージ上を見渡す。
MEIKO姉さんにリンちゃん、レン君、ルカちゃん。
うん、全員がステージ上に勢揃いしているって事はこれがラストなんだね。
全員、ぜんいん?全員なの?
なにか胸が...紡ぎ続けられた歌声
悠月
※この小説は悪ノPの神シリーズ『悪ノシリーズ』を独自解釈しています
カイミクは苦手(嫌い)、神曲たちのイメージを崩したくない、捏造設定は嫌
そう思われる方はそっとプラウザバックしてください
またもやお久しぶりすぎますね(´・ω・`)
7話目にしてようやく動き出した感じですかね
今回は緑の娘視点です
...【悪ノシリーズ独自解釈】Je t'aime la plupart 7【カイミク】
雪野山吹
「さあ、いってらっしゃい、」
仙女はサンドリヨン(Cendrillon)にそう告げた。
「はいっ! ありがとうございます! いってきます!」
サンドリヨンは仙女に頭を下げ、馬車に乗り込み、舞踏会へと急いだ。
仙女はサンドリヨンが去った後、こう付け足した。
「私のサンドリヨン。 フフフ。」
【灰かぶり...【灰かぶりの】サンドリヨン(Cendrillon)【真実は】
姉音香凛
吸い込まれそうな蒼い瞳、白い肌に長い睫毛。端正だが甘さもある、眉目秀麗な顔立ち。
黙っていれば見惚れる美貌に真剣そのものの表情を浮かべて、目の前の恋人は主張した。
「脱げばいいってモンじゃないんだ!」
「……はあ?」
呆れ返った声で問い返したミクに、カイトは大真面目な顔で付け加える。
「脱ぎ方...脱げばいいってモンじゃない!書いてみた【小説?】
穂波
にーちゃっ!
色とりどりの花ばたけ
その真ん中にはわたしと。。。。
みく。。
わたしと_。。。誰だっけ?
青く透き通った髪が目に映る
にーちゃっ
なに?
お歌うたって!
楽しそうな小さい私と...プロローグ
mugineko
朝は苦手だ
もうすぐホ―ムル―ム
けどまだ駅前にいた
学校は駅から5分もかからない
急げば間に合うかも
校門まできた
まだいける間に合う
なんだかいけそうな気がする!
。。。。。はずだったけど...#1 再会
mugineko
戦場の歌女神2(中)(http://piapro.jp/t/_E0u)の続きです。
2はこれで終わりです!
なお、今回マスター視点の届かない箇所は三人称となっています。
マスター→メイコさん、カイミクは変わらずです。
それでもよろしければ、「前のバージョン」でお進みください。戦場の歌女神2(後)
穂波
戦場の歌女神2(前)(http://piapro.jp/t/27uY)の続編です。
…後、とする予定が戦闘シーンがもう少しかかりそうですので、中となってしまいました、すみません。
マスター→メイコさん、カイミクは変わらずです。
それでもよろしければ、「前のバージョン」でお進みください。戦場の歌女神2(中)
穂波
戦場の歌女神(http://piapro.jp/t/lkBf)続編です。
歌って戦えるボカロさんです。
相変わらずマスター→メイコさん、カイミク(というかシスコン)です。
それでもよい方は、「前のバージョン」でお進みください。戦場の歌女神2(前)
穂波
「戦場の歌女神」のおまけ話です。
今回は三人称でカイミクというか、アホの子兄妹みたいな話ですが…。
ピコピコと白と緑が揺れている。
隣に座ってネギを振るう妹を、カイトは目を細めて見ていた。マスターのミクへのお土産は、食用ネギが三種類とネギを模した玩具だった。ミクは特に玩具が気に入ったらしく、先程...戦場の歌女神(おまけ)
穂波
…ええと、歌って戦えるボカロさんという微妙設定な話です。
カップリング要素的には、マスター→メイコさん、カイミクです。
それでもよろしければ、以下どうぞです。
偽りの星が煌めく電脳空間。スクリーン越しに眺める世界は、平時と変わらず静穏に思える。だが、モニターに映し出される黒い染みのような点は、それ...戦場の歌女神
穂波
【リン】
「リン王女、青の商人の一行が黄の国の港を出たとの報告が入りました」
「そう」
私室の窓から城下を眺め下ろしながら、大臣の報告を聞いて目を細める。
ああ、やっと。
もうすぐ。
もうすぐ、きっと元通りになる。
「出兵の準備はとうに出来てるんでしょうね?」
「はい、勿論。明日にでも出発す...【悪ノ派生小説】比翼ノ鳥 第二十七話【カイミクメイン】
甘音
「ただいまっ!お兄ちゃん!」
言うが早いか、カイトに正面から飛び付くミク。カイトはそれを受け止め、その勢いに少しよろめきつつもしっかりとミクを抱き返す。
「おかえり、ミク。外、寒かったろ?冷たくなってる」
言って、カイトがミクの頬を両手でスリスリと擦る。ミクは猫のように目を細めて嬉しそうに笑う。
「...無自覚に相愛(カイミク)
スコっち
【ガクポ】
「それは確かか?」
青の王城の執務室。
大臣の報告を受け、眉を顰めて、改めて問い返す。
「はい、間違いありません。黄の国の軍が緑の国に向けて出兵したとの報告が入っております。国内の税の値上げと、黄の国の近頃の不審な動きと合わせて考えても、緑の国に対する侵略行為であるのは間違いありませ...【悪ノ派生小説】比翼ノ鳥 第二十六話【カイミクメイン】
甘音
※この小説は悪ノPの神シリーズ『悪ノシリーズ』を独自解釈しています
カイミクは苦手(嫌い)、神曲たちのイメージを崩したくない、捏造設定は嫌
そう思われる方はそっとプラウザバックしてください
お久しぶりすぎて忘れられてそうですorz
なんとか6話目うp!先はまだまだ長い
交互になっているので今回は青い...【悪ノシリーズ独自解釈】Je t'aime la plupart 6【カイミク】
雪野山吹