タグ:Bad∞End∞Night
17件
深い深い森の奥、月をバックに聳え立つは「不思議の館」。
わたくしはその館の主人と奥方の愛する娘である。
《お嬢様と狂ってる住人達》
「……はぁ」
今日何度目かわからない溜息を小さく吐く。
一体自分はどうしちゃったんだろう。最近は溜息ばかり吐いている。
確か、自分が変になり始めたのは一週間ぐらい前だっ...【Bad ∞ End ∞ Night】お嬢様と狂ってる住人達【二次創作】
雪りんご*イン率低下
頼まれものを渡して帰りの道についたのは、四時を少し回った頃だった。
少し空気からは温もりがなくなってきたけれど、まだまだ日は高い。これなら安心して森を越せる―――
―――そう思い、森へと足を踏み入れてからまだ一時間も経っていないかもしれない。
けれど。
「…え?あれ?」
私は混乱して左...タイトルロール.2
翔破
目深にフードを被り、全身をマントで身を包んだ男が、薄暗い部屋に立っていた。
あの、惨劇の舞台となった舘の応接間である。
男は手に何かを握っていた。それは『主人公』を導くために出された、色褪せた手紙だった。
今回の主人公は『ミク』と言うらしい。
元気で明るい、兄想いの優しい少女。
夜遅くに...Bad∞End∞Night【自己解釈】⑬~君のBad Endの定義は?~終
紅神魔鵞架
そしてミクは時計の前に立っていた。
この金色の…──否、金色だった時計の針をもとに戻そうか考えていた。
手に握っていたナイフは色を失い錆び付いていたのだ。
建物の壊れた隙間から覗く光に目をやった。それに光を翳せばなおのこと錆び具合がよく分かった。
彼らの血液にまみれたはずの服は、何事もなか...Bad∞End∞Night【自己解釈】⑫~君のBad Endの定義は?~
紅神魔鵞架
‐あの夜、私の所に魔法使いが来た…――夢を叶えてあげるって…――その代わり、終わりを迎えるその時まで舞台を上演し続けろって…私、馬鹿ね……そんなことしたって、神威とは結ばれないのに…‐
眉尻を下げたルカに、申し訳ございませんと神威はいとおしそうにルカの頭を撫でた。
‐お嬢様を幸せに出来る自信が無か...Bad∞End∞Night【自己解釈】⑪~君のBad Endの定義は?~
紅神魔鵞架
ぐす、と鼻を啜り、ミクは此方を睨んでいるルカと向き合った。
貴方のバッドエンドなんかに興味はない。
私は帰る。
愛した人の元へ。
♪☆♪
ナイフを逆手に握る。足元にある、短いナイフを拾い上げる。
ルカは動かない神威から刀を奪い取った。
私達は似ていた。
でも、全てが決定的に違う。
「...Bad∞End∞Night【自己解釈】⑩~君のBad Endの定義は?~
紅神魔鵞架
「さぁ、早く! この女を殺して! 早く!!」
目の前のルカが目をひんむいて、大口を開けて笑う。
「早く殺すの! 殺して、私に愛を見せて!!」
くるぅりとスカートを翻して、天へと腕を高らかに上げた。まるで舞台役者のように。
「私を! 私を愛している証拠を!!」
殺してほしい相手であるはずのミクが...Bad∞End∞Night【自己解釈】⑨~君のBad Endの定義は?~
紅神魔鵞架
「お嬢様」
きい、と神威はルカの部屋を開ける。
ルカはまだ気づいていないようだ。神威はニコリと微笑む。
「お嬢様。お部屋に鍵をかけて出ないでください。私が良いと言うまで」
「あら? 何かあったの?」
「申し訳ありません。賊が押し入ってきたようなのです」
「え…?」
みんなは大丈夫なの、とルカが...Bad∞End∞Night【自己解釈】⑧~君のBad Endの定義は?~
紅神魔鵞架
グミは今日も寒くて灰色の螺旋階段を降りていた。
奥方からルカを見張るように命を受け、主人公の処分を当主から仰せつかった神威と共に。
今宵も、ハッピーエンドには及ばない。
そんな事実を、何時ものように迎えるため。
また、目頭は熱を帯びた。
ぎぃい、とドアを開けた途端、首に激しい痛みと共に赤...Bad∞End∞Night【自己解釈】⑦~君のBad Endの定義は?~
紅神魔鵞架
ミクは、再び居間へと戻る。こっそり中を確認するため、ドアをほんの少しだけ開けて中の様子を伺う。
「(良かった…まだ、戻ってきてないみたい…──あ)」
一息吐いたのも束の間。人殺し集団に自身は丸腰だという事実にミクは気づく。
しかし、今包丁を取りに行って誰かが出てきてしまったら意表を尽く最大のチ...Bad∞End∞Night【自己解釈】⑥~君のBad Endの定義は?~
紅神魔鵞架
ミクの兄…──シアンはやけに静かな妹の部屋の前に立っていた。
あんなことをすれば、おてんばなミクにはかえって逆効果だと知っていたはずなのに、つい口に出してしまった。
今頃、不貞腐れているのだろうか。
どうなんだろうか。
ノックして、中にいるのを確認するだけなのに、その腕が重い。
もう10...Bad∞End∞Night【自己解釈】⑤~君のBad Endの定義は?~
紅神魔鵞架
まさか、1日寝通した?
うーん、と満月を睨み付けながら、いくらなんでもそんなことあるはずがないと思う…。
二度寝はしていない。
お酒を初めて煽ったとはいえ、そんなに深く眠り込むことなどないはずだ。
母だって、翌日にはケロッとしている。少なからずその血だって通っているはずだ…。
いや。何考...Bad∞End∞Night【自己解釈】④~君のBad Endの定義は?~
紅神魔鵞架
こちらにお座りください、と神威に引かれた椅子に座り込む。
目の前にはステーキと彩りよく添えられたニンジン、ブロッコリーにマッシュポテト。そのディッシュを挟むように置かれているナイフとフォーク。
失礼します、とワイングラスに葡萄色の赤ワインが注がれた。
「あの、ワインは…」
「あら? 私と同い年...Bad∞End∞Night【自己解釈】③~君のBad Endの定義は?~
紅神魔鵞架
「あら。貴方がお客様ね?」
ミクはびく、っと身体をふるわせて後ろを振り向いた。
「初めまして。私、ルカと申します」
にこりと微笑する、ロングスカートの女性は会釈した。うっとりするような美人だ。ミクもこんな大人っぽくて綺麗な人になりたいと羨ましく思ったが、些か自分と彼女では胸の大きさに…――いや。...Bad∞End∞Night【自己解釈】②~君のBad Endの定義は?~
紅神魔鵞架
ふと空を見上げると、大きな満月がミクを見下ろしていた。
ミクは深い森の奥に迷い込んでしまったのだ。何でそんなことになったのかと言うと、家に届けられたミク宛の手紙の所為だ。
「もうっ! お兄ちゃんがあんなこと言うから!」
色褪せて古めかしいその手紙の中にはミクをサーカスに招待すると書かれていた。...Bad∞End∞Night【自己解釈】①~君のBad Endの定義は?~
紅神魔鵞架
『あなた好みかは分かりませんが、私としては楽しんで頂けるのではないかと思います。ぜひいらしてください。お待ちしております。』
<タイトルロール.1>
私が住んでいるのは、山の麓の深い森に接した小さな村。平和で、穏やかで、贔屓目に見ても綺麗な村だと思う。
村の人たちの生活を支えるのは農業。といって...タイトルロール.1
翔破
Bad ∞ End ∞ Night
深い深い森の奥に 迷い込んだ村の娘
色あせた手紙を持って 夜の館に辿り着く―――
謎の影『次は…どんなEndinGをみせてくれるのかな…?』
村娘「何、この手紙…?」
『“ようこそ。あなたはこの招待状を受け取りました。明日の11時56分、不思議の館にてお待ちして...【自己解釈】Bad ∞ End ∞ Night
有希